2025年11月09日

「ウマ娘」4.75周年 ごくらく♪ゆこま温泉郷

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 昨年と同じタイミングで、「ウマ娘」に新育成シナリオが追加された。題して「ごくらく♪ゆこま温泉郷」。廃れた温泉宿を繁盛させるために、ウマ娘が源泉を掘削するなどして奮闘するストーリー。
 今回だけのシステムとして、〈温泉〉ボタンが追加されており、体力を回復するだけでなく、トレーニングにバフをかけることができる。しかも、ターンを消費しないため、直ちにトレーニングやレースに進むことができる。回復する代わりにターンを消費してしまう〈お休み〉ボタンは用なし。成長効率も大幅アップだ。

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 「ゆこま温泉」のストーリーは、休息の大切さを説くもので、昨今の〈働き方改革〉の風潮を反映したものであると感じた。
 私は、エスポワールシチーでプレイしてみたが、なんとも喰い合わせが悪かった。エスポワールシチーは、特に熱血度の高い物語だったからだ。
 URAファイナルズを楽々と勝利。「うまぴょい伝説」の歌詞で、「私」だけにチュウをする、のところが「あーし」になっている芸の細かさに感心する。

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 カッコイイ勝利の後で、「ゆこまロマン純情派」のカラオケビデオが流れる。これまたちぐはぐなので、機会があったらもっと湯治が似合うウマ娘で再挑戦したい。
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2025年11月07日

ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス

 冒頭で「これまでのゾンビランドサガ」をやってくれてはいるものの、この映画から観始めるのは無理。完全にTV版視聴済みの前提です。

 「ゆめぎんが」って何ですか? 佐賀の宇宙科学館です。なぜか佐賀で万博が開かれることになり、アイドルグループのフランシュシュがアンバサダーに選ばれ、ステージを勤めています。ところがどっこいちょいちょいちょい! 突如として巨大な宇宙船が襲来、会場を粉々に破壊します。メンバーの山田たえが攫われます。宇宙人は侵略を宣言し、世界中を遠隔攻撃できる力を誇示します。「大長編タローマン」よりでたらめな万博映画なんて反則です。
 アイドルアニメの劇場版ということで、大画面でライブを観ることに期待していたファンをすっぱーんと裏切り、ゾンビVSエイリアンの大バトルが始まりました。思い出しました。この奔放さが、「ゾンビランドサガ」だよ! 

注:以下にどどーんとネタバレあり

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2025年11月02日

「Ghost of Yōtei」その三 狐か鬼か

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 〈狐〉のエピソードを終えた。難易度〈普通〉とは思えないくらい、ボス戦が難しかった。「ツシマ」をクリアしている前提の難易度なのか? いいや、違う。

 篤の目的は羊蹄六人衆を斬る事だが、ゲーム開始時には彼らの居場所が分からない。そこで、道すがら人々から情報を集めることになる。普通に話す場合もあるが、取引のついでに聞いたり、襲ってきた敵を返り討ちにして脅したりと、手段が豊富なのがよく出来ている。また、どの敵について聞くのか、選べるようになっているのも面白い。私はたまたま〈狐〉の居場所が先にわかったので、そちらを優先した。
 だがこれは間違いだったようだ。〈鬼〉のエピソードにとりかかってわかったのだが、武器を2段階パワーアップさせるのに必要な鬼面はここにしかない。また、〈狐〉エリアで厄介だった鎖鎌の敵に対しては、ここで習得できる槍が特効武器だった。どうりで難しかったわけだ。逆に、〈狐〉エリアで鎖鎌や苦無を習得したため、今のところ〈鬼〉エリアは楽勝ムードになっている。

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 そもそも、装備変更画面をちゃんと見ておけって話である。腰から下げた復讐リストで、〈鬼〉の方が先になっているじゃないか。

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 〈狐〉をクリアする過程で、こんな手紙を見つけた。こんなところで「ゴーストオブツシマ」が出てくるとは。仁の使った毒が〈狐〉へとつながり、篤を苦しめていた。「ゴーストオブヨウテイ」、他にも小ネタが隠されていそうだ。
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2025年11月01日

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

 30周年のリバイバル上映第二弾。「シト新生」に続いて、映画館は大入り。そして大多数が公開当時に生まれていなかったような若者だ。時間帯のせいか、ポップコーンの購入率が高いが、そんなの食べながら観るような映画じゃないぞ、とツッコミたい気持ちをなんとか抑える。

 今回は、緒方恵美のコメントから始まった。またもや28年越しの謝罪だったので苦笑い。
 私は、「Air/まごころを、君に」は既に見ていた。多分2000年前後だったと思う。DVDが普及し始めたからだろう、中古屋で「エヴァ」のビデオテープが格安になっていたので思い切って買った。TV版が全話収録されているものだが、最終話に「Air/まごころを、君に」が追加されていた。私はそれを、自宅の14型ブラウン管テレビで観た。その後、友人に貸したら返ってこなかったので、観たのはそれ一回きりである。
 そんな経緯であるから、劇場の大スクリーンで観る「旧劇」は、全く別物に感じられた。そして昔より面白く感じられた。ロボットアニメという枠を大きく逸脱し、わけのわからない方向へ進む展開は、当時多くのファンを戸惑わせたが、今見ると、斬新で唯一無二、貴重な試みであるように思うのだ。
 こんな感想を言っていられるのも、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のおかげ。きちんとした結末を見届けているので、何が起こっても落ち着いていられる。「気持ち悪い」で放り出された当時の観客とは違うのだ。
 一方、今だから気になるのは実写パート。この劇場の場面は、どうやって撮られたのだろうか。おそらく、「シト新生」の会場だろうが、明らかにカメラを意識している観客がいるので、隠し撮りでもなさそうだ。うつっている人たちは、現在どうなっているのだろう。子供や孫に、「エヴァ」に出ていることを自慢していたりするのだろうか。現在だったら、コンプラ的に問題がありそうな映像の使い方だが、わざわざエキストラを使って撮ってしまったら雰囲気は出ないだろうなあ。
 シンジは、ミサトにすべての「エヴァ」を消すよう言われる。まさかその実現に20数年、「シン・エヴァ」までかかるとは、スタッフでも予想できなかっただろう。

 上映が終わり、会場は呆然となっていた。彼女と来ていた彼氏は、ひどい映画につきあわせてしまってごめん、と必死に謝っていた。当時の劇場の再現か? リバイバルでこんなことまで体験できて最高だ。

先鋭度 10
不可解度 10
不健全度 8
個人的総合 8
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2025年10月28日

未来イカ革命「Splatoon3」 その27

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 ハロウィンフェスということで、すりみ連合もそれぞれ扮装しているが、マンタロー、ちょっと怖すぎやしませんかね

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 今回の投票は、〈ゴースト〉が約70%の得票と、極端に偏っていた。私は〈ゾンビ〉を選んだが、久しぶりのプレイとなるせいか、さっぱり活躍できず、正直戦犯だった。結果は見ての通り、〈ゾンビ〉陣営の勝ち。2年前とは全く違う結果になった。

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 会場では、久しぶりに偽水木先生を発見。まだプレイしてたんだ、と地味にうれしい。

 最後にご報告。いよいよ私も、Switch2が手に入る。何度もあった抽選はすべて外れたが、「スプラトゥーン」を長くプレイしていたことが功を奏し、招待販売の枠がまわってきたのだ。これで、「スプラトゥーン レイダース」がいつ発売されても大丈夫である。一方、プレイ中の「スプラトゥーン3」をSwitch2へ引っ越すべきかどうか、迷っているところだ。
posted by Dr.K at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月26日

シンハードリ

 2003年のインド映画で、監督はS.S.ラージャマウリ、主演はNTRジュニア。後に「RRR」を大ヒットさせる二人による作品が、日本初公開となった。

 孤児のシンハードリは、幼い頃、ペッダイヤに命を助けられる。以来、恩義を感じた彼は、実の息子のようにペッダイヤに仕える。ペッダイヤの孫娘に惚れられ、結婚も間近という雰囲気だ。ところが、シンハードリは時々こっそり家を離れ、精神を病んだ娘インドゥと会っている。さらに、シンハードリが打ちのめした悪漢を診察した医者が、「シンガマライ」という名を口にして蒼白になった。果たしてシンハードリは何を隠しているのか?

 大仰なアクション、さえないビジュアル、そして唐突なダンス。正直、古臭いインド映画だ。しかし、ラージャマウリ監督の後の傑作への萌芽がそこかしこに認められる。インターバル前の急展開、長大な回想を使っての種明かし、そして結末に至る波乱などである。
 キャスティングも面白い。正義を貫く硬骨漢ペッダイヤを演じたのは、ナーサル。「バーフバリ」では卑劣な男ピッジャラデーヴァを演じている。 また、ダンスパートのゲストとしてラムヤ・クリシュナが登場する。「バーフバリ」の国母シヴァガミである。何しろ20年の隔たりがあるため、若くてパッと見では気付かない。こういう人脈があったればこそ、後年につながったのだろう、と感慨深い。

 余談:このダンス、片足で安定しててすごい。

アクション 7
スケール 5
オリジナリティ 6
個人的総合 5
posted by Dr.K at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月24日

「ミルキー☆サブウェイ」の完成度が高い

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 亀山陽平、いったい何者だ。

 かつて、「ミルキー☆ハイウェイ」という短編がCGクリエイター界隈で話題になった。亀山の卒業制作だが、確かに抜群の面白さだった。それから数年、亀山監督の新作が公開されると聞いて喜んだが、YouTubeに加えてテレビでも放送、という大プロジェクトになっていて驚いた。さらに、その内容が「ミルキー☆ハイウェイ」の続きであると知ってもっと驚いた。
 以来、毎週の公開を楽しんで来たが、何しろ1回が3分半しかない。最終回に至って、これ時間内に終わりそうにないぞ、と心配になった。さらなる続編をお待ちください、というパターンなのだろうか? ところがところが、1秒の無駄もなくストーリーを畳みきったのに感心した。なんという完成度。CGのデキも良いが、このシナリオ運びはもはや神業である。
 この調子だと、すでに発表されている劇場版も、何か特別な仕掛けが控えているのでは、と期待してしまう。

 全部見てもたったの43分。まだの人はぜひ見てみてほしい。

posted by Dr.K at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月18日

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生

 30周年を記念し、「エヴァ」映画のリバイバル上映が始まった。新劇場版はすべて映画館で観たので、わざわざ行くまでもないと思っていたのだが、なんとなんと、未見だった「旧劇」がラインアップされているではないか。

 驚いたことに、映画館はほぼ満席。しかも、当時を懐かしむために来ているような年寄りは少なく、観客のほとんどは若者だった。なるほど、生まれていなかったような世代にとっては、これは純粋に「エヴァ」の新作に等しい。
 本編の前に、鶴巻監督によるコメントが流れた。「当時は未完のままになってしまい、すみません」と、28年越しの謝罪となった。

 そして始まった「シト新生」。その内容にまた驚かされた。
 ここで唐突に話は飛ぶ。私は先日、テレビで放送した「劇場版Spy×Family」を見た。マンガもTVアニメも見たことがなかったが、冒頭の10分だけで設定がわかるようになっていて感心した。劇場版ともなれば、家族や友達連れで見る人も多いだろう。その中には、初見の人も含まれるはず、というマーケティングの結果としての親切さだ。
 ところが「エヴァ」は正反対。前半「DEATH」パートは、TV版の振り返りなのだが、全く総集編になっていない。時系列も不規則に細切れにされている。前衛的なマッドみたいだ。TV版は皆視聴済みなので、繰り返してもつまんないでしょ、と言わんばかりの態度だ。だが不思議なことに、物語の辻褄はさっぱりわからないのに、これが「エヴァ」だという雰囲気だけは完璧に伝わっている。
 シンジがチェロを持ってくるところから始まり、カヲルまでがそろって演奏を始めると、それがエンドロールになる、という編集も尖り過ぎている。観客のほとんどを占めた若者は、わざわざ30年前のTV版を観たりはしていないはず。次作のリバイバル上映にどれくらい集まるのか見ものである。

先鋭度 10
アニメーション 4
完成度 4
個人的総合 6
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2025年10月14日

「光が死んだ夏」第十二話 居場所

 最終回は、ヒカルが姿を消して終わる、そんな雰囲気いっぱいで始まった。
 この化物は、もともと光の真似をしているだけの存在だった。しかし、佳紀と過ごすうちに、光とは異なる自意識が育ち始めた。人間らしくなることで、逆に人間から離れる必要があることに気付いてしまうのが切ない。

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 ヒカルは、佳紀を連れ出して約束の海へ。列車でいきなり背景が実写になって驚く。毎週のエンディング、この場面だったのか。生前の光との思い出の映像だとばかり思っていたのに。

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 別れを切り出したヒカルに対し、佳紀は今まで誰にも言わなかった本音をぶつける。ここまでも同性愛を思わせるシーンはあったが、こんなにはっきりと絵に出すとは思わなかった。ヒカルが化物であることと同じくらい、同性愛も普通じゃない。佳紀はそう感じてしまっている。
 これが都会であれば、多様性もそれなりに認められるだろうが、閉鎖的な村の中は昔の価値観のまま。佳紀の抱える後ろめたさはどれほどのものだろう。これからどうなるか気になるが、あと数分で終わるんだよなあ…

 そう思っていたら、なんと二期制作決定。続くんか〜い。浮き輪を拾ってきた田中の間抜けなビジュアルにずっこけてしまった。
posted by Dr.K at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月12日

「Ghost of Yōtei」その二 稽古台が無理ゲー

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 「二刀の教え」とは、その名の通り、篤が二刀流を習うエピソード。他のゲームにもありそうな内容だが、その徹底した作りに感銘を受けた。

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 師匠の半兵衛に命じられ、篤は竹を斬る訓練に臨む。「ゴーストオブツシマ」で見慣れた、稽古台のミニゲームだ。指示されるボタンを素早く入力すればいいのだが、何だこりゃ無理ゲーじゃん
 二刀を習得するには、普段使わない左手で刀を扱う必要がある。そのための訓練、という状況なのは見ればわかるが、入力まで左手だけになっているとは恐れ入った。こういう細かい工夫の積み重ねで、篤の体験がプレイヤーのものとして伝わっていくのだろう。

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 訓練が進むと、相変わらず左手の入力ではあるが、難易度が下がってクリア可能になっていく。素晴らしい。
 気の早い話だが、「ゴーストオブヨウテイ」も、「ツシマ」同様、将来PCで出るかもしれない。しかしその場合、この左手入力の仕組みは再現できない可能性が高い。コントローラーをフル活用するアイデアはやっぱりゲーム機ならではだ。
posted by Dr.K at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする