2021年03月07日

24年ぶりの再会 「FINAL FANTASY VII REMAKE」その1

 今月のPS+フリープレイは「ファイナルファンタジー7リメイク」。昨年PS4で最も売れたゲームがいきなり無料。スクエニらしからぬ大サービスだ。

ff7r011.jpg
 ほぼ映画、という気合の入ったオープニングを経て、ゲームの本編が始まった。
 元のFF7は24年前のヒット作。かつてのファンの中で想い出として美化されている映像を、このリメイク版で越えてみせるという意欲をひしひしと感じる。国産のゲームでこれほどのビジュアルのものはほとんどない。見た目に圧倒されていたら、ボス敵にあっさり殺された。アクション性の高い戦闘がイマイチわからない。
 思えば、私は「7」を最後にファイナルファンタジーをプレイしていない。24年ぶりのファイナルファンタジーが再び「7」というのは、何やら因縁めいている。

ff7r012.jpg
 回想シーンで、幼いころのティファが出た。ちょっとこの顔は大人すぎるんじゃないか。何歳の設定かわからないが、不安になるバランスだった。

posted by Dr.K at 00:13| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月04日

「進撃の巨人 The Final Season」70 偽り者

singeki70.jpg
 ずしりと見ごたえのある話だった。アニメ化で声優の演技が加わったことによって、カビの痛々しさが大幅に増している。
 〈戦士〉として何の疑いもなく育ってきたガビは、マーレの教育を盲信しており、外の世界を客観視できない。ガビは、為政者である大人たちによって翻弄される子供の代表だ。
 一方で、カヤは、サシャの行動から高潔な精神を受け継いだ。これは、大人からの良い影響と言える。ガビとカヤの対決は、カヤの圧勝に終わった。しかし、「進撃の巨人」は、壁の中の者たちの方が正しいとは決めつけない。
 この回は、カヤと対比される者がもう一人いる。ルイーゼだ。ミカサに助けられたことをきっかけに、兵団に入った彼女だが、フロックについてイェーガー派に与してしまう。憧れから盲信する者は危うい。それはどこに所属する者だろうと同じだ。
 ネットでは、ガビが反日韓国人のようだと話題になり、荒れている。そのような見方は、物語のテーマを矮小化してしまう。ここに描かれていることは、もっと普遍的なことだ。
posted by Dr.K at 23:36| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月28日

「ハーモニクス」の研究レポート

 「アイドルマスター」シリーズ15周年記念の一環として、デレステとミリシタによるコラボイベントが開催されました。そのイベント曲が「ハーモニクス」です。

deremiri.jpg
 ミリシタからゲスト参戦となるジュリア・静香と、デレステのロックアイドル夏樹・李衣菜が、対バン形式で舞台を彩ります。実に画期的なコラボとなりました。
 これまでデレステは、世界観を大事にしているのか、コラボについては控えめでした。カバー曲を実装する場合も、MVは一番簡素な2Dモードしかなかったのです。他にはイベントコミュのための静止画や、ルームアイテムくらいしか作られませんでした。
 ところが、「ハーモニクス」では、ジュリアと静香がSRカードとして配布され、3Dキャラも用意されました。さらに、他の曲にも登場させることができるではないですか。わざわざデレステ風に作り直されたモデルは、非常に手間がかかっている印象です。今後、この調子でどんどん他作品のキャラが流入してくる…とは思えませんが、本気を出せばこの程度はできる、という制作側の自信が伝わりました。
posted by Dr.K at 00:46| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月27日

アーヤと魔女

 スタジオジブリの久々の新作、皆さんはご覧になりましたか。

 昨年末に、NHKで放送されたのですが、まずそのことに驚きました。ジブリがテレビの特番アニメを作るなんて、ちょっと記憶にありません。コロナのせいで、劇場公開をやめたのかな? などと勘繰ってしまいます。
 始まってみると、フル3DCGなのでまた驚きます。ジブリの長編アニメでは初だそうです。ディズニーの二番煎じにならず、ジブリのキャラの味がちゃんと出ているのが嬉しいところです。初めてでこの水準なら、今後の作品も期待できます。
 それなりに楽しみはしましたが、ストーリーはあまりに尻切れとんぼ。まるで、テレビシリーズ第一話という感じでした。エンドロールに添えられたイラストが非常に良く、この後日談こそアニメで観たい、と思ったものです。これらのイラストは、宮崎吾郎監督によるものだそうですが、最後の最後でやっぱり2Dがいいなあ、と思わせてしまうのは広報的には失敗ではないでしょうか。

 なぜ今さらこんな記事を書くのかと言うと、劇場公開のニュースがあったからです。「アーヤと魔女」が、4/29に一部のカットを加えて公開されることになりました。これが一番驚きました。続きならともかく、いったんテレビで放送したものを劇場にかけて、一体どれくらいの人が見に来てくれるものでしょうか。ひょっとすると、これまたコロナのせいで、新作がなかなか集まらない映画館サイドからのリクエストがあったのかもしれませんね。

規模感 4
バンド 8
続きが気になる度 7
個人的総合 5

posted by Dr.K at 19:03| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月24日

驚きの再現度?? 「Capcom Arcade Stadium」

arcadestadium1.jpg
 「カプコンアーケードスタジアム」は、Switchのダウンロード専売ソフト。レトロアーケードゲーム集だが、売り方が変わっている。まず「1943」のみがプレイできる基本システムを無料で落とし、10本のゲームが入ったパックを1500円で追加購入するという仕組みだ。3つのパックをすべて買うと、特典の「魔界村」が手に入るので、全部で32本のゲームが遊べることになる。

 「プロギアの嵐」など、初移植となるタイトルはあるものの、「スト2」のように何度も復刻されているゲームも多く、2年ちょい前の「カプコン ベルトアクション コレクション」に至ってはだだかぶりだ。ラインアップとしてはイマイチだな、とぶつくさ言いながら起動した。
 すると、カプコンのロゴに続いて、REエンジンのロゴが表示された。REエンジンは、「バイオハザード」など最先端の3Dゲームを開発するための、カプコン自慢の内製エンジンである。レトロゲームの移植には全く必要ない。首をかしげていると、筐体の並ぶメニュー画面が表示された。ああ、このバーチャルなゲーセンを作るのに使ったのか。

arcadestudium2.jpg
 ゲームを選んでプレイしたら、何じゃこりゃ、となった。筐体が表示されたままゲームが始まったからである。右スティックを操作すると視点が動き、隣の画面が見えたり、手元のコンパネが見えたりもする。普通にゲーム画面のみの表示にすることは可能だが、デフォルトがこの方式なのはこれがお勧めということなのだろう。
 かつて、レトロゲームの復刻版では、元のゲームの再現度が商品価値そのものだった。しかし、今はそれだけでは売れない。例えば、ミニファミコンは、なつかしいゲーム機の本体を再現することで、買って手元に置いておきたい逸品となった。昨年セガから出たアストロシティミニは、アーケードゲーム筐体を再現したものである。
 そして、この「カプコンアーケードスタジアム」では、バーチャルではあるが筐体ごと再現して見せた。設定を変えれば、カプコン製の様々な筐体を選ぶことができる。かつて私はアーケードゲームのプランナーであり、ロケテストのためにこれらの筐体を運んだりゲームを入れ替えたりするのが仕事だった。懐かしくてたまらん。
 今のゲームセンターにブラウン管の筐体などもちろんない。この再現は、ファンのためのサービスだが、下手をすると歴史的な資料になるかも知れぬ。もしもPS4やPS5で展開することがあれば、VRへの対応を検討すべきだ
posted by Dr.K at 00:04| Comment(2) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月22日

「進撃の巨人 The Final Season」68 義勇兵

 サシャがあっけなく絶命し、マンガ未読の視聴者を呆然とさせたのが前回。その現実から目を背けるかのように、話は3年前へと巻き戻る。

singeki68.jpg
 いや〜、なつかしい。調査兵団の服装はこうでなくちゃ。大陸の文明に目を白黒させているエピソードは、未来への希望を感じさせて楽しい。しかし、後の悲劇を知っているので、いつもの仲間同士でバカをやっているサシャが正視に堪えない。なんちゅうひどい編集をしてくれたんや。作者は鬼か。
 オニャンコポンは、名前にインパクトがありすぎて、せっかくいい事を言っても印象に残らない。これもまた悲劇だ。
posted by Dr.K at 23:26| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月21日

絵が苦手でも大丈夫! 「アッシュと魔法の筆」

ashmaho01.jpg
 PS+の今月のフリープレイは「アッシュと魔法の筆」。気になっていたタイトルなので、ありがたくダウンロードさせていただく。

●絵が苦手でも大丈夫!
 このゲームでは、描いた怪物が動き出し、アッシュと協力してステージの仕掛けを動かしていく。アーティスティックな風景画を描くことができ、見た目にも美しい。
 でも絵を描くのは苦手だし…という方も心配無用。魔法の筆は、フォトショップで言うところのスタンプツールみたいなもので、決まった形を配置したり塗り延ばしたりするだけだ。モーションセンサーで筆を動かすので、初めは全く思い通りにならないが、2ステージ目に入るころには自在に塗れるようになる。
 スケッチブックが集まらないうちは、描けるものの種類も少なく、自由に色々描けそうという予想とはだいぶ違う感じだ。

ashmaho02.jpg
●飽きた頃に変化するゲーム
 物語の舞台は、暗く寂れてしまった田舎町。アッシュは、いじめっ子の襲撃を避けつつ、壁に絵を描いて町をカラフルに彩っていく。「ジェットセットラジオ」や「大神」を思い出す遊び方だ。
 指定の場所すべてに絵を描くこと、スケッチブックのページを集めることが、ゲームの目的となる。はじめのうちは、新たなページを手に入れるたびに、絵の動きを試したり、怪物の反応を見たりして楽しむが、しばらくプレイすると慣れて、描くことが徐々に作業になっていく。
 このままでは面白くなくなるぞ、と思った頃に、ゲーム性が激変。思い切った展開で驚いた。ある意味、他のアクションゲームに近くなってしまうのだが、ステージを使いまわしつつ異なる遊びをさせるのは、なかなか工夫されている。

●意外と社会派のストーリー
 アッシュは他の子供に馴染めず、絵を描くことに逃避していたわけだが、このゲームのストーリーは子供たちを仲直りさせるだけにとどまらない。町を覆う邪悪な汚物は、ただのファンタジーの産物ではなく、現実にもある事件を表していた。洋画を思わせるしっかりした結末で、総プレイ時間は10時間に満たないが、納得感が高かった。
 なお、クリア後のおまけとして、自由に絵を描き続けられるステージが用意されている。

 最後に感心したこと。壁に描いた風景や怪物は、すべてのステージで永久に残る。クリア後に傑作を見に行くことも可能だ。セーブデータをきっちりとっておきたくなる。
posted by Dr.K at 00:26| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月13日

アルファ・システム買収される


 こういうニュースなので、買収「した」側の会社名が主語になって大きく扱われるのは致し方ないが、ゲーマーが気になるのは断然「された」側の会社だ。
 アルファ・システムは、「俺の屍を越えてゆけ」「ガンパレード・マーチ」「式神の城」といった個性あるタイトルを手掛けてきた開発会社。当時は学生人気も高く、就職したいという教え子のために、企業情報を調べたら所在地が熊本で驚いたのを思い出す。最近名前を聞かないな、と思っていたらこんなことになっていたとは残念だ。モバイルゲームの会社とは相性が悪そうだが、「俺屍」に関しては、うまいことアレンジすればモバイルで行けそうな気もする。

 ところで、ここと紛らわしい名前なのがシステムソフト・アルファ―。「大戦略」シリーズで知られる会社で、開発部が福岡にある。こちらは、2020年1月に、日本一ソフトウェアに買収され、システムソフト・ベータに改称していた。
 九州のゲーム会社は、レベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオンのいわゆる「福岡御三家」が有名だが、それ以外の無名な中小の開発会社は統合されていく傾向にあるのかもしれない。個性ある会社はこれからも残ってほしい。
posted by Dr.K at 23:26| Comment(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月11日

「Cyberpunk2077」その5 結末は唐突に

cp2077_051.jpg
 近くにミッション開始地点があったので、なんとなく入ったら、以降の進行が一本道になり、エンディングを迎えてしまった。

 なるほど、これが短いと言われる理由か。まだ終わるつもりなどなかったのに、強制的に進められる感じは、オープンワールドにふさわしくない。事前にもう少し最終ミッションが近いことを匂わせてほしい。膨大な脇道が意図しない形でやり残しになってしまった。

cp2077_052.jpg
 とはいうものの、なかなか感慨深い終わり方だった。ゲーム開始時に一生懸命作ったキャラが、ちゃんとエンディングに出てくれるのも嬉しい。
 〈悪魔〉ルートは、特に難しい条件がないノーマルなエンディング。救いがなく寂しい終わり方なので、ゲーマー一般からの評判は微妙。しかし、「ブレードランナー2049」などの雰囲気に近いものがあり、サイバーパンクという題材の原点に非常に忠実だ。翻訳が昔のハヤカワ文庫のように衒学的なので、なろう小説くらいしか読まない今どきの若者(偏見)は相当面食らったかもしれない。

cp2077_053.jpg
 そして、エンドロールで最後のバグ。Vのセリフが消えないので、しまらない…。
 私の知る限り史上最長のエンドロールであり、早送りにしても全然終わらない。等速だと何分かかるのだろう? そして、ジャッキー・チェンの名前を見つけてしまったのだが、あの俳優なのか、それとも同名の誰かなのか? う〜ん、謎だ。
posted by Dr.K at 18:24| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月08日

諸星大二郎「美少女を食べる」


morogeki3.jpg
 諸星大二郎劇場の第3集。なんともインパクトのある題ですが、これ、ものの例えとかではなくて、その通りの話ですからね。こういう毒のある話を描いて、しかも結末をさらっと流せるあたりが年の功とでも申せましょうか。
 「アームレス」は、他のマンガ家が描けば、さぞやかっこいい女性型サイボーグになるだろうと思うのですが、諸星先生の手にかかると埴輪みたいでなんだかおかしいです。
 そして、「俺が増える」は、以前「漫勉neo」で描いていた作品です。ネタ的には「ドラえもんだらけ」を思わせますが、オチらしいオチもなく、不思議なまま終わります。
 個人的には映画館シリーズが好きで、「タイム・マシンとぼく」で昭和40年が未来として描かれるのは面白かったです。
posted by Dr.K at 20:35| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする