
漫画家、末次由紀の「スラムダンク」からの構図盗用事件をめぐって、ここ数日、
たけくまメモで熱い議論が交わされている。
私自身は、件の漫画家について知識がなく、議論の様子を横から眺めているだけだが、
コメント欄のピリピリした空気には正直げんなりする。「たけくまメモ」は、あくまで竹熊健太郎氏個人のブログである。そのコメント欄は、竹熊氏の記述についての発言であるべきで、やってきたお客が自説を蕩々と披露したあげく、お互いに口喧嘩を始めたのでは収拾がつかない。
もし私が管理人だったなら、
こっそり他人のふりをしてコメント欄に侵入し、望ましくない発言者を陰湿に叩いたあげく、
自作自演がバレて皆からつるしあげを喰らい、
回線を切ってビルから飛び降りてしまうだろう。 ところが竹熊氏の海より広いお心はどうだろう。
いつもつっかかってくる読者には、
「彼女はいま流行のツンデレ美少女なんですよ」と、ユーモアたっぷりに場を和ませ、ややもすると深刻になりがちな今回の問題に関しても
アクセスアップのお礼に、俺と相原君の『サルまん』から、特にタイムリーな部分をアップいたします。どうぞ存分にお楽しみください。実はちょうどネットでスキャン画像が転がってたのを発見し、そのまま拝借。こちらでスキャンする手間がはぶけました。どなたか存じませんがどうもありがとうございました>スキャンした人と、あくまでおおらかに対処されている。
これ、単なるウケ狙いじゃなくて道を示しているよなぁ。
もともと、パクリなんてのは、
創作者としては下等な行為として、やれば本人は恥ずかしいし、周囲も内心軽蔑する…そんな心に持っておく規範のようなものだろう。それを、ネットが便利なのをいいことに、
読者が徒党を組んで糾弾し、作者や出版社がそれに怯える、というのは不健全な気がする。何より、盗用された側のコメントが一切ないというのはいかがなものだろうか。
結局、管理人竹熊氏ばかりが最強、という印象が残るのであった。