2005年12月05日

チャタンヤラクーシャンク

Qufiszpz  マジ話を書くと、次はバカ話を書きたくなるのはなんででしょう?
 
 「チャタンヤラクーシャンク」は、最近では「直感ヒトフデ」を作ったミッチェルによるアーケード対戦格闘ゲームです。海外版は「ザ・カラテ・トーナメント」となっているのですが、どうして海外版の方が分かりやすいタイトルなんだよ。
 時は1992年、アーケードゲームは「ストリートファイター�」の大ヒットで沸きに沸いており、それ以降、格闘ゲームと言えば、少年マンガのようなキャラが、波動拳に代表される荒唐無稽な必殺技の応酬で戦うもの、と流れが確定していきます。
 が、そんな中、同年に世間の流れを全く無視して登場したのがこの「チャタンヤラクーシャンク」でした。まずは画面をご覧下さい。
 空手家がリアルなタッチで描かれており、そのデッサンの正確さは他のゲームを大きく上回っています。そして、なめらかなモーションで現実味のある空手技を繰り出します。操作方法も空手を理解している人だけが納得の設定となっており、スト�なんかをやっているユーザーにはまともに操作もさせないすばらしいものです。
 そのままでは地味だと思ったのでしょうか。ラウンドの開始時・終了時などに無闇やたらと画面が大爆発します。ハデな着物と般若の面で怪しすぎる審判が画面の真ん中にいつも居座っていて、気になってしょうがありません。
 そして、このゲームはどこまでも空手ですので、連続技などという概念は許しません。一発有効打が入ると、般若の審判の指示で元の立ち位置に戻り、しきり直しをしなければいけません。そこには安っぽい爽快感など微塵もなく、一発をめぐる手に汗握る静かな攻防と、原色でどこかおかしい日本の美と、音もなく爆発する画面と、ハデな着物の審判がたたずんでいるだけです。
 格闘ゲームでありながら格ゲーブームの波に乗ることもなく、一瞬で消え去ったこのゲームですが、間違ってプレイしてしまったユーザーには、良くも悪くも忘れがたい印象を残す一本となりました。もしも、どこかのゲーセンでこの怪しい審判を見かけたら、コインを投じて日本武道のわびさびを、あなたも体験してみるべきです。
posted by Dr.K at 22:20| Comment(7) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月04日

自己管理も仕事のうち

 ネタを探しがてら、卒業生のblogや日記を見て回ることがある。そうすると、結構あからさまに悲鳴が上がっていたりする。仕事でつぶれそうになっているのを見ることも多い。

 ゲームの仕事は、昔から負荷が大きい。量と速度を求められるし、納期がきつくなれば深夜残業や休日出勤も続く。その上、予期せぬアクシデントも飛び込んでくる。
 そうすると、若いのに限って、目の前の仕事に正面から立ち向かい、つぶれてしまう。プロジェクトが解散すると、すでに燃え尽きていて使い物にならない。かつての私もこれで会社を辞めた。

 競争社会にあって、凡人は、自己管理ができないと生き残っていけない。ここで言う「自己管理」とは、仕事を計画的にこつこつこなす、などという単純な話ではない。
 この不景気の中、どんな下っ端でもオーバーワーク気味の仕事を与えられて疲れている。まずは、己のキャパシティを正しく認識しないと、ある日突然つぶれてしまう。
 長期的に見て、仕事でベストのものが出せるように、心も体も自己管理しなければいけない。
 例えば、徹夜でがんばった結果が長期入院、では、自分にとって+にならないばかりか、会社から見ても迷惑極まりない。白い目で見られても颯爽と帰宅し、毎日ほどほどに実績を残した者の方が、結局生き残る。
 心の管理はもっと厄介だ。仕事が楽しいうちは問題ないが、責任の重さや問題を抱えて苦しむ時が必ず来る。気分転換に、酒を飲むのも良いし、アウトドアの趣味も結構、ゲームを遊んでみるのも悪くない。しかし、それが体の負担や仕事の邪魔になるようなら、捨てる判断も必要だ。なにしろ時間は有限なのだから。先輩につきあうなんてのは一番悪い。仕事以外でストレスが増えるようなら、そんなつき合いはやめた方がいい。幸いにも、ゲーム業界は仕事さえ並み以上にこなせば、人付き合いが少々悪くても渡っていける。

 クリエイティブな仕事というのは、技術だけでは成り立たず、本人の心身の状態があからさまに出来に反映する。それは、卒業制作などというチンケな作品からでさえ明らかだ。だからこそ、周囲のお膳立てに頼らず自己管理をしていける、そんな意識の高さを学生の間から身につけてほしい。いや、死にたくなければそうすべきだ。
posted by Dr.K at 17:06| Comment(5) | TrackBack(1) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする