最近、
年末年始の特番ってちっとも面白くないよな! ○○スペシャルは8割方再放送・再編集だし、紅白でまでみのもんたの司会は見たくもないし、レイザーラモンは出すぎだし、何より
曙が負けるのは新しい儀式かなんかのつもりですか。 そんな中、健闘していたのが
古畑任三郎ファイナル。
・古畑が!古畑が非常に良い!!と、絶賛な訳ですが、禅さんって時々えらく趣味渋いよな(笑)
第1夜 今、蘇る死 古畑は原則として倒叙式のミステリーなので、いきなり犯人は明らかであり、それをどう追いつめるかが醍醐味なのですが、
藤原竜也の演技には参ったね。この人、舞台で実績を積み役者魂のある俳優なのですが、今回は
ケーハクそのものの薄っぺら演技。その理由は…最後まで見れば分かる!!
ファイナルということで、小ネタがかなり仕込まれているみたい。

郷土資料館(左図)の特徴ある建物にどうも見覚えがあると思ったら、どうやら
「合言葉は勇気」の村役場だった模様。
「合言葉は勇気」
三谷幸喜脚本のTVドラマ。故郷の山に産廃を捨てる悪徳企業を訴えるべく、役場の青年(香取慎吾)が上京。ところが、ようやく連れて来た弁護士(役所広司)はニセモノで…。抱腹絶倒の、しかし感動作。 また、途中で今泉が「こんなに落ち込んだ古畑さんは見たことがない」と言うが、このとき引き合いに出されている事件は
「すべて閣下の仕業」のこと。
「古畑任三郎SP すべて閣下の仕業」
松本幸四郎が某国大使として出演。この配役が出来るなら、「王様のレストランSP」をやってくれ、と思うのは私だけではないはず。第2夜 フェアな殺人者 きちんと存在感のある演技をしたイチローも見事なら、バッティングに盗塁に強肩とイチローを生かし切った三谷のシナリオもお見事。
ハチローじゃなくて本当によかった。 でも一番驚いたのは
今泉が警視総監を目指していたってこと。
第3夜 ラスト・ダンス 冒頭、いきなり
「ブルガリ三四郎」で盛大にずっこける。三谷幸喜ってこういう舞台裏ネタ、好きだよな〜。
「ラヂオの時間」や
「笑の大学」なんて全編これで持たせてるようなもんだしな。
「ラヂオの時間」
三谷幸喜脚本、鈴木京香主演の映画。生放送ラジオドラマをめぐるコメディ。エンディングで流れる布施明「千本のっこの歌」で観客総崩れ間違いなし。
「笑の大学」
三谷幸喜脚本。時は第二次世界大戦、喜劇の脚本にも容赦なく検閲の手が伸びる! 最近稲垣吾郎の主演で映画化されたが、西村雅彦主演の舞台劇版がオススメ。 さて、このエピソードでは、松嶋菜々子が双子役を演じている。松嶋菜々子というと、
「やまとなでしこ」あたりからセレブやキャリアウーマン役の印象が強いが、今回は派手松嶋と地味松嶋の二本立てというあたりが
三谷さん、わかっていらっしゃる。「君が人生の時」で、引きこもりピアニストを演じていた初々しい松嶋を覚えている人はどれくらいいるんだろ。
途中で今泉が、「僕が閉じこめられたのは観覧車だ!トイレじゃない!」とキレてますが、これは
キムタクが犯人だった回のエピソードですな。
また、ラストで「ずいぶん昔になりますが、あなたにとてもよく似た女性に会ったことがあります」と言うのは、
中森明菜が犯人だった回のエピソードのことで、つまり
記念すべき第一話ですな。三谷はこのエピソードに特に思い入れがあるらしく、
明石屋さんま演じる弁護士が犯人だった回では、彼が明菜を弁護して助けたことになってます。なんにしても、初仕事を思い出して終わりというあたり、いかにも「ファイナル」。
第1夜と違って、オチが分かりすぎて面白くないと言う意見もあるけれど、私はこれ、最終回にふさわしい内容だと思うよ。二度見てみると、
伏線の撒き方が絶妙ですよ、ほんとに。
古畑はこれでおしまいらしいですけど、三谷ファンとしては、
「王様のレストランSP」を是非! お願いしたいです!