2006年06月30日

画面を埋め尽くせ!ヒロイン −恋姫†無双−

1_qbuikq BaseSon公式(18禁)

 これはアホ! とてつもなくアホ!K.バッジョ(←企画者)よ、お主こそ天下一のうつけ者よ!
 コーエー三國無双シリーズが歴史ファンを呆れさせつつも着々とライトゲーマーを獲得し、一方では、セガ三国志大戦がアーケードでロングランをかっ飛ばしている昨今、エロゲーで無双とは、その斜め上の発想に恐れ入ったわ!
 「諸葛亮萌え〜」か! 日本ももうおしまいじゃのう! これからは、無双ファンの腐女子共と天下分け目の戦いよ!
 近年は、エロゲーの世界も、ユーザーの嗜好を絞り込んでの低予算作品が主流。ヒロインが3人しか出ない、というゲームさえある世知辛い世の中じゃ。しかるにこのうじゃっこいヒロイン共がすべて出演とは、ううむ、お主こそ三国一の豪傑よ!そして、ヒロインを一山いくらで売り飛ばすエロゲ界一の極悪人よのう!
 アクションでもシミュレーションでもないのが残念と言えば残念だが、それは今後の展開に期待することにしようぞ。下手に売れて、中国語版なんか出すと間違いなく国際問題になるであろうの。個人的には三国志大戦へのゲスト出演に期待したいが、さすがにそれは無理かいのぅ。

「恋姫†無双」は今冬発売予定

posted by Dr.K at 11:23| Comment(6) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月24日

伝説の悪趣味洋ゲー −bad mojo−

 ゲームを企画する上での基本、それは人があこがれる事をゲームにする事である。

 ファンタジーの世界で英雄になってみる。スポーツの世界で勝ってみる。名探偵になって事件に立ち向かう。もてる青年になってみる。
 …いずれもこの原則に従ったものだ。
 一方、悪役というのも、時にはあこがれの対象になりうる。
 泥棒、殺し屋、変質者。こういった主人公を演じて禁忌に触れ、心の闇を覗いてみるのもまた、凡人にとってはあこがれる状況の一種に違いない。
 ニートや浮浪者をゲームにしても、プレーしたい奴はいない。そこには光も闇もないからだ。

 以上前フリ。アメリカ人ってやつはこの程度の原則も覆すのか。
 <18禁>!グロ画像注意!<18禁>

Tq1ciwb5 「bad mojo」は、Win95用のアクションゲームである。すべての画面が、見ての通り寒気がするほど超リアル。おまけにその中の一匹が操作すべきプレイヤーときたもんだ。クモなどの天敵をかいくぐってエサを探したりするらしいのだが、敵もグロイし、エサも腐ってるし、なによりゲーム中は愛すべきハズの仲間達がひときわ近づきたくない連中なので、まともな神経でプレイするのが大変に困難である。

 デザイナーやプログラマーはどんな気持ちでこれを作っていたのか、プランナーは取材の一環として本物を飼育したりしたのか、その舞台裏にも興味が尽きないゲームだ。
posted by Dr.K at 20:30| Comment(5) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月22日

たまには懐かしアニメなど その4

 昔のアニメってのはどうしてこう大上段に構えていてものものしいのでしょうか。

太陽の子エステバン OP

 「エルドラード」って、そんなに力んで言わなくても(笑)
 それにしてもこの歌、少年から青年へちょっと背伸びした感じで今聴いてもいい歌詞だなぁ。大航海時代(?)を舞台に、少年エステバンは黄金郷エルドラードへの旅に出ます。こういうロマンを正面から描いた作品、近年ではとんと見なくなりました。

 思えば、私はインカやアステカに関する知識は、すべてこの番組から得ました。NHKらしく、毎回最後に考古学コーナーがついていたのを覚えています。
 ヒロインの造形が、特に時代を感じさせますね。目が小さくて、媚びたところがありません。これでも当時はかわいいと思ったもんだ。

 意外にもストーリーはかなりはっちゃけてまして、最終回近辺などは、黄金のコンドルが実は古代のジェット機であると判明し、主人公達一行が豪快に空を飛びます。オープニングだけの演出じゃなかったんだ、すごいぞ、アステカ文明

 この頃は制作側も本気で子供に夢を見せにかかってますからね、気合いが今とは全然違うのです。
posted by Dr.K at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月19日

ご当地アニメ登場 −涼宮ハルヒの憂鬱− その2

6hc2cbq6  以前の記事で

作中には北口駅とか光陽園などの地名が出てくるそうだが、全部うちの近所がモデルか。見た目も似ているか、アニメで確認すると面白そうだ。

などと書いたんだけど、検証サイト、見ッけたァ〜

聖地巡礼 涼宮ハルヒの憂鬱 兵庫県西宮市

 参りました。ここまで完璧な作画だったとはッ! これはもう町おこしの一環としてハルヒまんじゅうでも売らねば! 北高は制服を変更せねば! 谷川流先生の碑を建てねば! ええ、50年後くらいには(笑)
posted by Dr.K at 20:23| Comment(7) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

blog珍品堂へのコメントに関して

 先日、卒業生の某君から指摘されたのですが、

「ブログにコメントしようとしたら、URL入力を求められる」

とのことで、調べてみると、デフォルトで必須になってました。こりゃ気がつかなかった。
 以後は、(忘れてなければ)URLなしでコメントできるようにします。
 これまでに書いた記事に関しては、困ったことに記事ごとに一つ一つ設定をし直さないといけない仕様のため、このまま放置です。管理人は、URLを求めるつもりはありませんので、コメントしたい方は、「google」とかテキトーなアドレスを放り込んで気軽に投書して下さいな。

 なお、某君は「PS2版「うたわれるもの」をぜひ買ってレビューして下さい」とも言い残しているのですが知るか、そんなもん
posted by Dr.K at 09:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月15日

たまには懐かしアニメなど その3

 昔のアニメってのはどうしてこう大上段に構えていてものものしいのでしょうか。

ニルスのふしぎな旅 OP

 主人公は小さいのですが、雁の群れとともに世界を旅するという、非常にスケールの大きなおとぎ話です。オープニングの歌もそれに見合った大スケールの歌詞となっております。

 テレビの特番で泣ける昔のアニメというコーナーがあると、どういうわけか必ずフランダースの犬の最終回が出てきますね。
 私だったら迷わずこの「ニルス」を推します。しかも二つの挿話を指定して。
 一つは、海上に出現する幻の街の話。かつて贅沢な暮らしを神に罰せられたこの街は、百年に一度、一晩だけこの世に現れます。その間に旅人が訪れ、何か買い物をしてくれれば街の呪いは解けるのですが…。この話は何度見ても泣けます。
 そしてもう一つが最終回。旅から帰ったニルスが元の大きさに戻って、両親と再会します。しかしそのめでたさもつかの間、雁の仲間達との別れのシーンが非常に胸を打ちます。動物と人間の境が突然立ちはだかり、夢から現実に引き戻される結末は、子供心に強烈でした。

 この番組、子供向けではあったのですが、断じて子供だましではないんですね。例えば、途中で、動物園で育ったせいで魚しか食べない鷲が群れに加わる、というエピソードがあります。雁たちはこの鷲を恐れ嫌いますが、徐々に仲間として認めていきます。ここまでだったらありがちな平和主義ですが、「ニルス」はそのままで終わらない。ある日突然、この鷲は初めてのウサギ狩りに成功し、肉食の本能に目覚めるんですね。そして仲間を傷つけないうちに、ひっそり群れを去る。もちろん原作の本にあったエピソードなんでしょうけど、アニメ向きにぬるくしてないところが素晴らしいじゃありませんか。
 この頃は制作側も本気で子供にメッセージを伝えにかかってますからね、気合いが今とは全然違うのです。
posted by Dr.K at 21:18| Comment(4) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月11日

文章では食えない時代

 いつも愛読している島国大和さんのブログに、興味深い記事が紹介されていた。

みなさん、さようなら。ブログ連載から降ります。

 この記事を書いた烏賀陽弘道氏は、朝日新聞、週刊誌「アエラ」を経てフリーになったライターで、その経歴から見てプロ中のプロと言っていい方だろう。
 それがブログを辞めるという。しかも原稿料が安いといって。

 これははっきり言って「原稿料の価格破壊」です(最初に原稿料を聞いたとき、思わずM編集長にもそう言ってしまいました=笑)。ブログの字数は一回あたり1500字から2000字という契約でした。ぼくはだいたい2000字はきっちり書いていましたので、400字詰め原稿用紙に換算すると、5枚。一枚あたり何と1000円を切っていた。これはもう、ジャスコ夏のクリアランスセールも真っ青の超御奉仕価格であります。

 だいたい、400字詰め原稿用紙一枚あたりの価格で5000円が相場です。この価格ですら、ここ30年ほど値上げがなく、ライターたちはブーブー言っております。


 これを見て、相場ってそんなに高かったのかと思ってしまったのは内緒。私がライターとしてまともな仕事をしたことがないのがバレますな。
 まぁそんな私情を除いても、時代は変わってしまったんだな、という諦めに似た感情はぬぐえない。
 まず、雑誌媒体(有料で読むもの)と、ウェブ記事(タダ見されるもの)とでは、ライターへの対価は違って当然だわな。しかし、書く側の苦労にその差は無いというこの矛盾。
 そして、ウェブの普及は読む側にますます「文章はタダ」という意識を植え付ける。これで料金が上がるわけないし、文章で食えるはずねぇよ。
 私は本来はライターになりたかったのだが、仕方なく就職して企画屋→講師となった。その頃はネットなんてなかったから、もう少しうぬぼれてたら今頃のたれ死にしてたかも、などと想像するだに恐ろしい。

 そして、そう言えばゲームシナリオライターの原稿料を知ってたな、と思い出して、1枚500円を切る価格提示のところもあった、という事実に遭遇。なんだ、ウェブライター、まだ恵まれてるじゃん(←違)
posted by Dr.K at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月07日

アニメ界も格差社会 −MUSASHI GUN道−

Etj2j6qy  マジネタの後は恒例の馬鹿ネタで。

 さて皆さん、小泉改革が進むと、日本は格差社会になると言われております。一握りのエリートに金が集まり、庶民はなかなか浮かばれないんだそうです。
 そのような悲惨な社会を体現するアニメが、この春出現しました。

MUSASHI GUN道 まとめサイト
(そもそも公式サイトがないのもどうかしてるよ!)

 これが、BS-iで放映中、Gyaoで無料視聴も出来る最新作アニメだと信じられますか。「シナリオが悪い」「予算がない」「アジア諸国に丸投げ」といった、通り一遍の理由では済まされないおぞましさがこのアニメにはあります。

・Gifアニメかと見まごう、貧弱な動き!
・ずれまくるSEと声!
・辻褄の合わない映像展開!
・背景がものすごく適当な実写!


 アニメ専門学校の卒業制作でも、もう少しマシなものがあるんではないでしょうか? 宮崎駿作品ならともかく、30年前のテレビアニメにも余裕で負けているデキでは、あきれるを通り越して愉快になってきます。

菅谷信行(プロデューサー)
「今までのアニメでは出版からはじまり、人気が出れば放送局や制作会社にお願いするというスタイルでした。しかし今回は放送、すなわちアニメーションのほうから入ることを第一に考えまして、地上波ではない、別のところから広げていきたいと思い、BS-iさんにお願いをしました。また、北米やヨーロッパのほうでも放送の予定があります。この『MUSASHI』なら、地上波を使っての放送と同じような成果を得られ、また、世界にも通用する作品になると思っております。どうぞよろしくお願いいたします」


 世界でもトップレベルとされる、日本アニメの評判を地に落とすようなマネは、どうにか慎んでもらいたいものです。いやほんと、これはひどい。

2006年06月06日

学生よ、講師を脅かせ

 私も講師稼業が長くなって、業界のアカもだいぶと落ちてきたけどさ、もの申したいことは減らないね。

 多くの学生が控えめで大人しすぎるんではないか。授業で出た内容を、言われた通りにやるだけってのはどうなのかねぇ。(それすらもやらない、なんて奴は論外)
 私はこの仕事に就いて以来、常にある危機感を持っている。それは、私の経験が浅いこと。一応、ゲーム会社の出身というふれ込みで仕事をいただいているが、実際にはサブプランナー止まりで、ディレクターやらプロデューサーなど経験したことはないのだ。
 だから、学生から高度な質問が続出し、それに答えきれなくなったら…という危機意識は常にあった。けど、実際はそんなケースはほとんどなかった。ほっとするような寂しいような…
 学生諸君は、高い学費を払っているんだから、それ相応の見返りを求めてもいいと思うんだよね。授業が簡単すぎるなら、ハイレベルなものを作るから、もっと高度なことを教えてくれ!くらいの要求をして、講師を脅かす気迫が欲しい。数は少ないけど、そんな学生はやっぱりモノになったな。何より、そういう緊張感のある関係が築ければ、学生も講師も低レベル、なんて陰口も叩かれなくなると思うぞ。
posted by Dr.K at 21:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月02日

たまには懐かしアニメなど その2

 昔のアニメってのはどうしてこう大上段に構えていてものものしいのでしょうか。

キャプテンフューチャー OP

 「未来少年コナン」の放映が終わり、次は何をやるのかと思ったらこれでした。いきなり思いっきりアメコミ調の絵柄となり、全然ついていけなかったのですが、オープニングの歌だけは好きでした。
 今あらためて見ると、宇宙船のデザインがまんま「2001年宇宙の旅」ですね。主人公の本名なんてすっかり忘れてましたよ。かなり大人のSFファンを意識した内容で、こんな層を狙ったアニメ、他には知りません。
 この頃は制作側も本気で客層を拡げにかかってますからね、気合いが今とは全然違うのです。
posted by Dr.K at 22:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする