ゲーム「バイオハザード」は、ロメロ監督の「Dawn of the dead」等、数々のB級ホラー映画から想をとっている。こんなものの良さが分かる客はあまりにも限られている、映画ではこれらの原点を無視していて大正解だ。ゲームがアクション寄りのシステムだったことを生かしてか、映画はアクションに力の入った娯楽作品に仕上がった。
思い切り良くオリジナル展開で進めた前作に比べ、�ではゲーム内容とリンクした設定が目立つ。ジルやカルロスがゲーム通りの姿で登場、リッカーやネメシスら怪物の造形も忠実だ。
ゲームとして登場してから十余年、新作が出るたびに少しずつ設定が変更されてきた「バイオハザード」。面白いことに最新作「バイオハザード アンブレラクロニクルズ」では、映画から逆輸入したシチュエーションが見られる。研究施設の雰囲気がどこか映画を思わせ、アリスを苦しめたあのトラップも登場、何より大量の敵を銃とアクションで切り崩していくプレイ感覚が、映画を観た感じそのものなのである。こういう相互作用なら大歓迎だ。
アクション度 8
ホラー度 2
テロップ演出 8
個人的総合 6