2008年08月24日

テクモ社、とうとう社長退任

 何かと問題続きだったテクモの安田社長が20日に退任を表明していたことが明らかになった。期せずして、当ブログでの予想が当たってしまったことになる。ここまでの流れを株価と併せて追った資料が、これ。

2008/06/03 1,102 板垣氏から訴える旨宣言
2008/06/04  990
 :
2008/06/16 1,129 いったん株価持ち直す
2008/06/17 1,170 労組執行役員が残業代未払いで提訴
2008/06/18 1,027
 :
2008/07/23  904 海外サイトに訴訟資料流出
2008/07/24  890 
2008/07/25  850 
 :
2008/08/12  800 
2008/08/13  773 800円割れ
2008/08/14  766 
2008/08/15  746 
 :
2008/08/20  734 中間期決算&安田社長辞任発表
2008/08/21  634 
2008/08/22  629 

 株価が半減では、責任をとらざるを得ない。たった一人の開発者に対して、その処遇を誤ったために会社が傾いてしまった。板垣氏が抜ければ、次のヒット作を作るのに苦心する、という形でゆっくり長期的に影響が出るものだとばかり予想していたので、あまりの急展開にびっくりである。
 今頃、板垣氏の元に配下の忍が走り寄って、

「オヤカタ様、本丸が落ちましたぞ!」

 と勝利報告をしているのやも知れぬ。さすがチームNinja、敵と見れば瞬殺か。

posted by Dr.K at 11:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月23日

動物がスーッと動く −AFRIKA−

Afrika
 リアルに再現されたアフリカの大地でサファリを楽しむというコンセプトの、PS3の新作「AFRIKA」。
 発売を来週に控えた今、ファミ通のクロスレビューが物議を醸しています。8、7、7、7と点数は普通だったのですが…

 動物が動物に押されてスーッと動いてしまう場面を目にすることが多々あり、造形が実物さながらなだけに残念です。

 なんじゃそりゃ〜。普通のアクションゲームしか作れないようなプログラマーに任せたのか? このソフトは他のゲームと違って見た目がすべてなんだから、こういうのを解決せず出したらまずいでしょう。
 レビュアーの方も、たったあれだけの字数しかないコメントで触れているというのは、よっぽど気になったんでしょうね。最近のファミ通にしては珍しくクリティカルな指摘となってしまいました。

posted by Dr.K at 17:30| Comment(3) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月16日

崖の上のポニョ その2

子供と老人

 「崖の上のポニョ」の舞台は独特です。宗介の母は、デイケアセンターで老人の世話をするのが仕事。宗介は、併設の保育園に預けられています。
 結果として、この物語では、子供と老人が活躍し、多くのストーリーで当然のようにメインをはっていた青年や大人が不在となっています。

〈以下ネタバレ含む〉

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posted by Dr.K at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月15日

崖の上のポニョ その1

 宮崎アニメを観るのは国民の義務であり、押井アニメを観るのはオタクの義務である。

 「崖の上のポニョ」、観てからだいぶ経つのですが、いまだにこれを面白かったと言っていいものかどうか、困ってます。他でやらなかったことを成し遂げているのは確かなのですが、それがどんな価値があるのかさっぱりわからない、とでも言いましょうか。

ポニョと宗介

 子供を子供らしく描く。幼児二人が主役となる本作において、これは大変重要なポイントとなります。
 まず、ポニョのキャラクター。これは「トトロ」におけるメイから発展した、暴走する幼女。その直情的なアクションには、誰もが子供らしさを感じたでしょう。
 これに対し、宗介はおとなしいよい子で、人によってはつまらないキャラと感じたかもしれません。しかし、私は、宗介の描写に感心しました。
 宗介は、途中の父と交信する場面だけでも分かりますが、賢く親思いの子供です。しかし、子供の賢さってのはどこかズレてるんですね。例えば、ポニョを瓶から助けるシーンで、力任せに引っ張ったあげく、瓶をたたき割ってしまう。「死んじゃったかな」とかつぶやきながら水道水をぶっかけるわけです。これをさほどあわてもせず、淡々とやるのは、自分ルールで正しいことをやってるつもりだからです。私自身も子供の頃、金魚とかインコとか飼ってましたが、それらが死にそうになると、何の科学的根拠もない治療ともまじないともつかないことをしたものです。
 後半、宗介は母を助けるために出発します。とても偉いのですが、これも大人になってからの正しさとは少し違います。子供というのは、時として自分ルールによって、大人とは比べものにならないくらい自分を律しているものだからです。船長の帽子をかぶって、父の代わりを果たす、というのは彼の日常におけるルールだったのでしょう。
 このように、奔放なポニョの子供らしさのうらで、もう一つの子供らしさが丁寧に描かれていたのです。宮崎監督は、父親らしいことはしてやれなかったと言っていますが、息子さんのことを案外よく見ていたのかもしれないな、と思いました。

posted by Dr.K at 12:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月13日

最近のボンクラニュース

 北京でオリンピックをやってます。スポーツそのものは素晴らしいのですが、報道がメダルメダルとガツガツし過ぎていてうんざりです。
 そんなわけで(?)、脱力系ニュースを集めてみましたんで、まったり涼んでいってください。

【北京五輪】 世界中の報道陣に配られたプレスキットの携帯ラジオ、五輪ロゴを剥がすとなぜか「小倉優子」グラビア写真が−痛いニュース−

 こりん星、ついに地球制圧へ(笑)。しかし、ラベルを「はがしてみよう」と思った事自体が奇跡的。このラジオ、日本に輸出する商品の売れ残りだったのかねぇ。

北京オリンピック開会式の花火による「巨人の足跡」は本当にCGだったのかどうかを検証してみた−Gigazine−

 「だまされた!」くらいのことは言ってもいいと思う。でも、なんかそこかしこで「北京オリンピックはこれだからダメだ」みたいな論調につながっているのが気持ち悪い。ほとんどの人はテレビで見てるんだから、CGでキレイ、で充分効果があるじゃないか。入場行進が本物なら、問題ないじゃないか。

Googleストリートビューが激写したなんとも羨ましい瞬間−デジタルマガジン−

 新しく写真撮って更新するまで、これ永遠に残るわけね(笑)。本来このサービスは、地図読むのが苦手な人でも道に迷わない、というものだと思うが、色々余計な遊びができてしまうのがまさしくgoogleらしい技術。

本日の緊急事態 『クレーンゲームの中に入っちゃった女の子』−Game Spark−

 満面の笑みがカワエエ。それにしても、てっきり鍵を開けて救出するのかと思ったら違うのね(笑)

posted by Dr.K at 12:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月12日

2008年8月までのブログ

 Ps3images



 すべての記事の移転が完了しました。
 これを機に、旧blog珍品堂での人気記事(アクセスの多いもの)をまとめておこうと思います。集計期間は、2005年1月1日〜08年8月1日。

1  時よ止まれ、お前は美しい。「オーディンスフィア」その1 6272
 ベスト版も出たみたいですが、売れ行きどうなんでしょうか。ヴァニラウェアの新作、「朧妖刀村正伝」の続報が待たれます。

2  PS3のCMに失望しますた 6194
 現在の1位は実はこの記事。オタク情報系のニュースサイトから次々にリンクされ、あっという間に7000突破です。ハードのシェア争い、しかも敵(?)の失策と言うことで、揶揄したい人が多かったみたい。読者諸君、本当に性格悪いな。(←お前が言うな)

3  レトロゲーム in PV (4) 5100
 古いゲームならまかせとけ! 先日のオープンキャンパスでは、ついに自己紹介が「皆さんが生まれた頃にゲーム作ってた○○です」になったぞorz

4  残酷なガキが支配する −Rule of Rose− 4654
 こういうゲーム、新ハードでも出てほしいです。

5  「龍が如く2」その3 キャバクラ経営日誌 4383
 「キャバクラ」検索で来すぎ。それはともかく、「3」がPS3で出るみたいですね。あれ以上リアルにするのは色々と問題がありそうなんですが(笑)

6  GOD of GAME !! GOD OF WAR 4054
 これほど自信を持って紹介できるゲーム、なんてのはそうそうあるもんじゃありません。ようやく知名度が上がってきたのか、PSP版は日本語版では過去最高の本数が出た模様。

7  ゲーム貴族の嗜み「アースワームジム」 3348
 地道にアクセスを増やしてここまで来ました。当ブログへの検索ワードとして、「アースワームジム」と「チャタンヤラクーシャンク」が常に目立っております(笑)

8  注目Wiiソフト その3 −ノーモア★ヒーローズ− 3195
 このゲームの作者、SUDA51氏は、現在「ファミ通」でコラム連載中。無駄にマニアックで読み応えあるんだぜ。

9  テクモ板垣氏、社長を訴えて退社 3137
 以降も、裁判資料が流出したりしてとにかくひどい。

10 「龍が如く2」体験版ゲット! 3137
 「3」も体験版出るのか? おっと、PS3だからダウンロード版かも…

 ここまで、トータルアクセスは64万、ユニークアクセスは34万。
 現在のブログには記事別のアクセスカウントはないので、ちょっと残念!
 今後もblog珍品堂をよしなに。

posted by Dr.K at 12:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

NANA

 宮崎あおい、うざっ!

 怖いモノ見たさで、大ヒット映画「NANA」に挑戦。驚いた。これ、すげー斬新な話じゃん。
 一方に、夢も才能もなく、平凡な日々を暮らす人。一方に、過酷な生い立ちを持ち、才能も夢もある人。このように対比してキャラを置く場合、前者が常識人と相場は決まっている。
 …はずなんだけど。
 前半見る限り、ナナの方がよっぽど常識あるんじゃね?

 もうね、ハチのキャラがうざくて。俺は「篤姫」は楽しんで見てるし、宮崎あおいはむしろ好み。しかし、このハチは無理。世の女性はこんなのに自己を投影して楽しめるのだろうか、と謎が深まる。自己中だわ向上心ないわでどうしようもないぜ、このアマ。マンガ読んだことないけど、再現度どうなのよ。
 確かにこれをがんばって演じても報われないわなぁ。宮崎、2降りて正解だったかも。

 それに比べると、ナナの方は見た目怖いけど、つきあいいいし、友達思いだし、すげーいい奴。おまけに歌もうまくてかっこいいと来てる。このスキのなさは、やはり少女マンガにおける王子様ポジションだからか。
 バンドのメンバーに、贅沢に役者を使っているが、いい顔をそろえすぎて、育ちのいい坊ちゃんが無理して悪ぶっているようにしか見えないのが、何ともほほえましいが、松田龍平は除きます。

 でもやっぱり宮崎あおい、うざっ!

俳優使い捨て度 7
楽曲プロモ度  7
映像チンケ度  7
個人的総合   6


posted by Dr.K at 20:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月06日

アメリカンクソガキ青春日記 「BULLY」その3

キスは黒い策謀の味

 その昔、「ときめきメモリアル」では、キスはすなわちエンディングを意味していた。以来、和製の学園ものでは、キスはとても重要なイベントとして神聖視されてきた…ような気がする。

 しかし、「BULLY」は違う。アメリカのプログラマーの思考回路は全く持って謎だが、なんと、キスも単なる見せ物ではなく、システムに組み込まれている。
 ケンカ三昧の主人公、ジミー。体力が0になれば当然負けである。体力の回復手段は、ソーダを買うか、キスかの二択。もう一度言おう、キスは回復手段なのだ。しかも、ソーダでは100%までの回復となるのに対し、キスでは最大200%まで体力がアップ。これはもうキスを選ぶでしょ。
 さらに、キスは「美術」の授業をクリアしていくとどんどん効果がアップ。それにつれて、表現がどんどんディープキスになるあたりの、無駄な作り込みにたじろぐ。最終的にはプレゼントも不要になり、ソーダの方はほぼ用なしになる。
 以降、キスで体力を蓄えてはミッションに挑む、という流れになるのだが、やっぱりキスはアイテムみたいに割り切れない。ジャイ子じゃなくて美人を選びたい、と思ってしまうのが我ながらおかしい。
 適当にキスして回っていると、女の子同士がジミーを取り合って修羅場になったり、「あんたサイテー」とばかりに平手打ちを食らったり、というリアクションの豊富さには感心するが、何人か男も落とせるようになっているのはやりすぎではないか。

posted by Dr.K at 09:39| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月05日

アメリカンクソガキ青春日記 「BULLY」その2

キスは苦い青春の味Bully2

 入学したジミーにすり寄ってきたのは、誇大妄想気味のゲイリー。彼が、学園でのイタズラを手ほどきしてくれるので、まずはついて回って様々なトラブル経験を積む。
 女の子にプレゼントする→キス、という流れを教えてくれるゲイリー。などと書くと、「親切でいい奴」と思う読者もいるかもしれないが、相手がジャイ子を凶悪化したようなブスという、衝撃の展開。畜生ゲイリー、覚えてろよ。
 画像のベアトリスに至っては、ちょっと助けてやっただけで彼女気取りなうえに、脅迫まがいのミッションを達成してみれば、ご褒美が強制的にキスという極悪ぶり。
 ちょっとブルワース学園! 女の子の美人率低すぎんじゃねぇの? などと悪態の一つもつきたくなるが、私も立派なクソガキの一人になりきっていることに気がついた。

 さすがRockstar、美男美女の学生や教師ばかりの日本の学園ゲームとは初めから格が違うじゃないか。
 

posted by Dr.K at 13:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

アメリカンクソガキ青春日記 「BULLY」その1

売られたケンカは他人にまかせろ

Bully1_4  私立ブルワース学園。それは、暴力と欺瞞が渦巻く全寮制の学校。
 主人公のジミーは、5度目の再婚を果たしたビッチな母に半ば捨てられるようにして、この学園に放り込まれてしまったのだ。

 …とまあ、いささかハードな境遇で始まるRocksrarGamesの「BULLY」。先日、日本語版が奇跡的に発売されたので、PS2版を買ってみたらこれが当たり。GTAと比較すると、ジョーク成分が大幅にアップしており、バカゲー好きなら買って損はない一本だ。

 何しろ、朝起きて教室に行くまでがすでに命がけ。敵対勢力のクソガキがダッシュで殴りに来る。応戦していると、風紀委員が取り締まりに来る。はずみでそいつを殴ろうもんなら、「管理者への暴力」で一気に犯罪度がMAXとなり、補導に次ぐ補導で、校長先生からありがたい嫌みをもらったあげくに、懲罰の「芝刈りミッション」が開始。なんちゅーゲームじゃ
 しかし、仕組みを理解してくると、どんどん姑息に立ち回れるようになってくる。まず、敵に追われても逃げ切らない。ゴミ箱やロッカーに隠れてやり過ごすのも有効だが、やはりここは巧みに引き寄せつつ、風紀委員や先生の前でわざと殴らせ、彼らが取り押さえられるのを見て楽しむのが良かろう。アメリカンクソガキはこうして育つのである。

posted by Dr.K at 10:43| Comment(1) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする