以下は、マンガどころか映画版第2章も見ていない状態での感想ですので、その点ご了承下さい。
最終章の公開を前に、テレビで第2章までをおさらいと、「金曜ロードショー」が相変わらず抜かりない。しかも、大幅カットしたものに、わずかな未公開シーンを加えて「もう一つの」などという言い訳がましいサブタイトルを付ける。誠にみっともなく潔くない21世紀中年の商売である。
前章で主人公のケンヂが爆発して行方不明のため、第2章ではカンナが代わって主役をつとめる。若い女性の活躍で華やぐかと思いきや、黙って超能力を発揮するだけのつまらない二枚目という始末で、盛り上がらないことおびただしい。 ところがところが。そのカンナの隣にいる小泉がすごかった。アメリカ人もかくやという過剰な演技で最初から最後まで目立ちまくり。原作のキャラにそっくりで好評らしいが、そのことを抜きにしても、メインキャストがことごとく不機嫌で苦い表情ばかりしているこの映画の中で、くるくる変わる表情はインパクトが大きい。
この女優の名は木南晴夏という。ウィキペディアで調べてみると、その経歴に看過できない項目を発見。
多くの人をがっかりさせたRPG「グランディア3」のヒロイン、アルフィナの声がこの人だったのだ。まさかあの不人気キャラを演じていたのが、こんな面白い人だったとは。あれから演技派に成長したみたいで、何よりである。
商売臭さ 9
俳優パワーダウン度 7
主役不在度 7
個人的総合 6