2009年09月28日

「FOREVER BLUE 海の呼び声」 その3

【キャラメイク】
 プレイ開始。まず主人公のキャラクターを作る。適当に選択肢を選んでいたら、目が細く、彫りが深く、にやけた表情のイケメンができた。数日プレイするうちに、この顔は夏休みの間にどこかで見た、という感覚に襲われる。誰の顔だろう。
 思い出した。押尾学だ。
 というわけで、押尾・Dr.K・学のダイビングの日々が始まった。

【命がけのガイド】
 このゲームのガイドミッションでは、お客が見たいという魚に引きあわせてあげるのが基本。
 今日の客は、北極海のガイドを希望。極寒の海でもパンツ一丁で出かけられる、さすが押尾。
 さて、客が見たいのは? なんとよりによって凶暴なニシオンデンザメ。サメの前に身を投げ出して、ダメージを食らいつつ客を喜ばせる。まさに千両役者、これぞ押尾。

【手抜きはバレる】
 次は写真ミッションだ。撮るべき魚の居場所はわかっているのだが、マップのかなり奥地でめんどくさい。ここで手を抜くのが押尾。自由に魚を泳がせることができる水族館で、対象の魚を撮影してしまえば楽勝ではないか。観客やガラスが映らないように、雰囲気だけ作って、一丁上がりと送りつける。このセコさが押尾。
 しかし、雑誌社の返信は、「大変独創的な写真ですが、私たちの求めるものではありません」と嫌みたっぷり。バレてるぞ、押尾。

【髪型チェンジ】
 ゲームを進めると、髪型の種類が増える。いつまでも押尾では困るので、新しい「ハードコア」なる髪型に変えてみる。
 …なんということだ。まるで留置後のように汚らしい長髪の押尾になった。

 最後に本日の写真。
R4e_0002
サンゴにたわむれるハゼ類(クリックで拡大)

posted by Dr.K at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月27日

「FOREVER BLUE 海の呼び声」 その2

 プレイを続けていて、大変なことが分かりました。
 このゲーム実は、海を舞台にした「龍が如く」だったのです。
 本編をエンディングまでプレイするのは、何の難しさもなく、時間も短いのですが、いざ脇道に入り込むと、果てしないゲームの幕開けです。

 まず、サブストーリー。いつの間に発生したのか分からないほどたくさんあります。しばらく手帳を見るのをさぼっていたら、その数がとんでもないことになっていました。
 次に、イルカ訓練ゲーム。前作よりずいぶん分かりやすくなったなあ、と思いながらプレイを進めていると、テストが発生。このあと、コンビネーション技が使えたり、イルカショーができるようになったりするようです。しかも、訓練できるイルカは相当数いる模様。大幅なボリュームアップです。
 謎が多いのがプライベートリーフ。何もない岩場を与えられ、サンゴ類を配置すると、対応する種類の魚が住むようになり、にぎわってきます。本編を進めると配置物の種類が劇的に増えました。お金が足りないのであまりやってないのですが、魚がいっぱいになる所を見てみたいですね。
 極めつけは水族館。前作の水槽は、あくまで動くコレクションを眺めるという自己満足のためのものでした。今度もそういうものかと思っていたら、本編の進行と共に、水族館運営ゲームがスタート。展示だけでなく、生態観察の成果も求められる本格派です。収入にもなるので、本腰を入れたいところ。
 もちろん、ガイドや写真の依頼も日数制限があるのでおろそかにはできません。

 いやはや、なんというやり応え。南の島でのんびりリゾートのはずが、世界を飛び回る忙しいダイバーになってしまいました。
 最後に、ガダマで撮った写真をのせておきます。SDカードにコピーしたら、なんとjpg。これは写真を見せ合うべしという制作側のメッセージですな。しかし本当、Wiiらしからぬ高画質です。
R4e_0001
キンギョハナダイ(クリックで拡大)

posted by Dr.K at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月21日

アクション映画と言えば鉄道 −アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団−

 洋画に欠かせないものは、何と言っても乗り物でのアクションである。「ブルースブラザーズ」からカースタントをとったら単なる駄作であり、「スターウォーズ」から宇宙船を抜いたらチャンバラしか残らず、「インディー・ジョーンズ」から乗り物バトルを取ったら魅力は半減である。

 中でも、鉄道というのは素晴らしい舞台だ。旅情を感じさせ、密室にもなり、流れる景色を背景にしたアクションは迫力満点だ。
Chotokyu
 写真は、70年代の映画「大陸横断超特急」。何度列車から放り出されても、他の手段で先回りしては列車に乗り直す主人公がおかしい。スピードがあまり出なかった昔ならではの作品。
 他にも、「大列車強盗」「暴走特急」「暴走機関車」など、鉄道が主役となる映画は多数作られている。

 このような魅力的な題材をゲーム業界が放っておくはずはなく、ファミコンの初期にさっそく使われることになる。
10067154893_s
「チャレンジャー」である。列車をステージにした1面目は、映画ファンを歓喜させた。しかしながら、2面目になると平凡な見下ろしマップになってしまい、がっかり度もかなりのものだった(笑)

 それから25年あまりが経ち(←はしょりすぎ)、PS3で「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」が発売になる。先に発売されたアメリカでは、アクションゲームの最高峰としての評価を勝ち取ったようだが、
Unchart01
Uncharted02
なるほど、これはたまらん。鉄道アクションのシーンだけでも、テンションが上がってくる。映画であこがれたアクションシーンを、ゲームで楽しめる時が来たのだ。こんなゲームを若い者だけにやらせるのはもったいない。往年の鉄道アクション映画を覚えているオッサンたちこそ、本作を手に取るべきである。

Uncharted 2: Among Thieves(海外版レビュー映像)

posted by Dr.K at 11:24| Comment(0) | TrackBack(1) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月19日

「FOREVER BLUE 海の呼び声」 その1

Feb21 海中散策ソフト「フォーエバーブルー」に、2年ぶりの新作が登場しました。まだほんの序盤しかプレイしていないのですが、期待を裏切らない、いや期待以上の出来です。

 最初の舞台は、珊瑚礁の海。前作と似たような場所なので、ウェブや雑誌で見る限り、あまり代わり映えがしないように感じるでしょう。でも実際にプレイしてみると、随所に改良の跡がうかがえます。
 まず、移動制限の変更。前作は、船から一定の距離以上は離れることができない制限があり、せっかくの広い海を自由に泳ぐことができませんでした。しかし、「海の呼び声」は違います。ステージ内であれば自由に行き来でき、不自然な制限がなくなりました。
 次に、魚との関わり方。前作は、恐ろしいサメであっても、なでてコミュニケーションをとれる、という妙な平和さがありましたが、今回は、襲いかかってくるものもいます。そして、餌やりのパワーアップが嬉しい。前作は餌をあげている感じがあまり出ていなかったのですが、今度は違います。まず餌を手にした瞬間、魚がわくわく気にしているのがわかってかわいらしい。そして、餌の食べ方も様々。アジの大群にもみくちゃにされる時など、水族館の餌付けショー担当者の気分が味わえます。
 そして、写真。ゲーム中に写真が撮影できることは、いまどきそれほど珍しくないと思いますが、このシリーズの写真はちょっと変わってます。特に、小さな魚を撮ったとき、ゲーム中よりも明らかに精度が上がっているのです。「海の呼び声」では、その謎の技術に磨きがかかったように思われます。〈現像中〉と表示される待ち時間に、特別なレンダリングでも行われているのでしょうか。(今回はSDカードで写真を持ち出せるので、PCで開けるようなら、ここでお見せします)

 Wiiで2作目と言うことで、開発のアリカも、ハードの性能をより引き出すことができたようです。画面内の魚の数も、前より多くなったように見えるのは、さすがに気のせいでしょうか?

posted by Dr.K at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月13日

「ディシプリン*帝国の誕生」獄中記 その4

 ここ数日、当ブログへ検索サイトから来る人の数が、普段の2倍以上に増えている。その検索ワードを解析すると、大変なことになっていた。(画像クリックで拡大)

Ac_dicip

 さすがディシプリン。その謎はいまだ人をひきつけてやまないようだ。Wiiwareの売り上げランクでもじわじわと順位を上げ、一時的なものとは言え、「FF外伝」や「ポケモン不思議のダンジョン」を追い越した。この夏、ドラクエやモンハンが表の話題作とするならば、ディシプリンはまさしく裏の話題作と言えよう。

(以下に結末を含むネタバレが書かれているので、ご用心下さい)

続きを読む
posted by Dr.K at 23:43| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月11日

赤ずきんと健康

 だいぶ前の作品らしいのですが、本日「Webアニメ制作」の授業中に

「先生なら絶対気に入ると思います」

と力強くオススメされたので見てみました。

井上涼「赤ずきんと健康」(BACA-JA2007佳作受賞作)

 なんじゃこりゃ。
こういうコンテスト作品が話題になるとは、ニコニコ動画も捨てたもんじゃないですな。
それにしても、終わったところで、赤ずきんが助かってないのはすごい。

posted by Dr.K at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月06日

ジャングル大帝 −勇気が未来をかえる−

 手塚治虫生誕80周年ということで作られたスペシャルアニメ。昨晩放送されたのを観た。

 うん、いいんじゃないか。テーマとキャラクターだけ原作通りで、その他はすべてオリジナルとして作ってある。このやり方なら、もうストーリーは知っている、などと言われないし、古くさいと言われるのも避けられる。もはや別の作品なので、旧作と比較してあれこれ批判することにはあまり意味がない。

 レオの可愛さを前面に押し出し、勇気という抽象的な概念を、崖を跳ぶという具体的な行為に置き換えたシナリオから、子供向けの意識が感じられた。それにしては、トンネルの向こうを見せない結末はあまりに灰色で気がかりだ。ここまでの話からすると、都合良く大自然が広がっているとは思えない。もし仮に自分が親で、子供に説明を求められたら答えに窮してしまいそうである。

 キャラクターについても述べておこう。動物たちは、手塚の絵を今風にアレンジした感じ。主役のレオやパンジャはともかく、黒ヒョウのトトがやたらかっこ良かったのは面白い。原作では悪いライオンの腰巾着で、へっぽこキャラだったのに。
 一方、人間側は、手塚の雰囲気が全く感じられない絵柄。ハムエッグもランプもヒゲオヤジも出ないキャスティングで、がっかりしたファンも多そうだが、実は意外なスターが出演を果たしていた。
Kenzo  賢一(手塚ファンとしては、この字は違和感があるな)の父、賢造である。この人物、ごつい風貌で、爪に武器をはめたりするものだから、ウルヴァリンだ! という指摘が多数あったが、いやいや、ここは別のキャラを思い浮かべないと。
Topix_711_01  賢造が駆使するのは、自然環境を操る技術。やはり、手塚ファンとしては、環境改造用ロボット、ガロンを思い出していただきたい。髪型がウルヴァリンと似ているのは、もともとそうなのである(笑)

posted by Dr.K at 19:54| Comment(3) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月05日

「ディシプリン*帝国の誕生」獄中記 その3

Diciprin03 ついにエンディング到達。予想通り、多くの謎を残した終わり方だった。このゲームの流儀に倣って、作り手には伏線未回収罪を宣告したい。

 最近は、謎の多いゲームと出くわしても、ほとんどの場合、ネット上で他のプレイヤーの考察を読んでまわれば、あらかた気が済んでしまう。
 ところが、このゲームはいかんせんプレイ人口が少なく、結末の解釈などほとんど見つからない有様だ。仕方ないので自分で書くことにしよう。

【Youコン】
 ディシプリン収容時に、主人公(You)は、謎のコントローラーを渡される。これがWiiコンならぬYouコンだ。これを使って装置を作動させていくことでゲームは進む。Youコンは女性看守に見られてはならず、懲罰房で独りのとき勝手にしゃべり出し、マッサージを強要してくる。なんて卑猥で悪趣味、と思ったらそれだけでは済まなかった。

(以下に結末を含むネタバレが書かれているので、ご用心下さい)

続きを読む
posted by Dr.K at 22:36| Comment(3) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月03日

「ディシプリン*帝国の誕生」獄中記 その2

 Diciprin02

 ……

 ………

 ハァ…

 これはきつい。

 看守がどんどん増え、パラメーターの動きも激しくなって、ゲームが難しいのも確かだが、そういう問題ではない

 初めの頃は良かった。ガスマスクの看守が実はすべて女性だったり、リモコンに奉仕する斬新なペナルティがあったり、毒々しい色のスープを作ったり、噂通りの奇ゲーぶりで笑わせてくれた。囚人も、オ○ムの広報部長もどきがまくしたてるなど、陽性の狂気を放っていた。

 それがどうだ。囚人の過去が垣間見られるようになる頃には、プレイヤーの口数も自然に減り、主人公の身の上が怪しいとわかる頃には、プレイヤーも伏し目がちになり、喪男が天国へのカウントダウンを始めた頃には、プレイヤーも生きるのが嫌になってくる。

 私たちは、凶悪犯罪についてあまりに知ったつもりになっている。ワイドショーは犯罪者の経歴を詳しく語り、裁判所は罪状を精査して判決を下す。しかし、犯罪者の考えていることは、彼らの胸の内だけにあり、私たちには決して知ることが出来ない。「心の闇」などという言葉で、わからないことをごまかして次の話題へ、の繰り返しだ。
 「ディシプリン」は、フィクションという方法で、犯罪者の胸の内をプレイヤーに語りかけてくる。戯れでは済まされない迫力が、短いテキストに宿る。ただの奇ゲーだと思って手を出すと痛い目を見る。−苦痛を甘受する準備は出来ているかい?−

posted by Dr.K at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする