3巻のあらすじ。
樹海に着いた。
あれ、6文字で済んじゃった。
それなのに何だろう、この面白さ、この密度。
私たちは、他の物語の中で、ゾンビなんて見慣れている。そして普通は、奴らはもう人間じゃない、とか言われ、ゾンビたちは化け物扱いされる。
だが「アイアムアヒーロー」はちょっと違う。特に、この巻では、人がゾンビになる過程を丁寧に見せていく。しかも、見た目の変化だけではなく、思考の変化を描く緊張感がすごい。その危うい境界の中で、出会いと別れが繰り返されていく。物理的には大して移動していないが、まさしく大冒険である。
樹海では、2巻の表紙に出ていた少女がようやく登場。3巻の表紙もいまのところ謎だが、今後、こういう場面が出てくるのかも知れないなあ。
ピンチになったところで、唐突に瓶入りザーサイの絵が挿入される。そこまでの話を思い出してみたが、どうにもわけがわからない。…と思ったら、十数ページ後に種明かしがあった。主人公渾身のギャグ、恐れ入りました。