あの名作ゲームが、今の時代に復活! よくある決まり文句だが、「クレイジークライマー」関連作品の場合、その言葉はいつも一作目を指している。忘れてやしませんか、あのゲームを。
そう、「クレイジークライマー2」である。1988年のアーケードゲームで、正真正銘のナンバリングタイトルだ。
だが、月日の流れとは残酷なもので、シューティングにアクションにレース、様々な2Dゲームの名作がリリースされたこの頃、孤高のビル登りゲームに目を留めるプレイヤーはあまりに少なかった。本作をゲームセンターで見かける機会は非常に少なく、あってもすぐ撤去されてしまったという印象しかない。
私の感想としては、これぞ「クレイジークライマー」の進化形であり、奇跡の傑作だ。
アメリカナイズされたグラフィックで、おじゃまマンからコングまで、すべての絵がパワーアップしている。仕掛けも大掛かりになっており、クレーンやジェットコースターや空軍機までもが登頂を阻止しようと待ち構えている。このバカバカしいインパクトは、なかなかお目にかかれるものではない。ただ、残念なことに難易度も本気すぎて、運と実力とコンティニューの財力、すべてがそろわねば全ビル制覇は難しい。
不人気ゆえに知名度もなく、移植版も電波新聞社からX68000で「1」とのカップリングが出たのみ。アーケード版発売当時、「マイコンベーシックマガジン」誌上で、大絶賛の紹介記事が載っていたので、その縁だろうか。
さて、そのような幻のゲームである「クレイジークライマー2」だが、なんと、アーケードアーカイブスの一本に予定されているのである。それがあまりに嬉しく、ここまで5本の記事を書いた。
PS4での登場は、2015年1月。楽しみに待ちたい。