ゲーム攻略のまるはし:小島監督、デル・トロ氏共同製作『サイレントヒルズ』は開発中止、『サイレントヒル』シリーズは続ける
小島プロダクション解散の報からひと月、コナミが次の一手を打ってきた。開発中止はがっかりだが、それ以上に、情報が伝わるまでの流れが胸糞悪い。経緯は以下の通り。
@「P.T.」の配信終了がアナウンスされる
「P.T.」は、昨夏に無料配信された短編ホラーゲームで、謎に満ちた内容と鮮烈な恐怖で話題になった。クリアすると、「小島秀夫」「ギレルモ・デル・トロ」「ノーマン・リーダス」「サイレントヒルズ」のテロップが出る。小島プロダクションによる「サイレントヒル」の新作が開発中、という手の込んだ予告だった。有名映画監督や俳優とのコラボレーションは、大いに期待を集めた。
ところが、そのゲームが突然配信終了となった。解散した小島プロダクションの名が入っていたのがまずかったのだろうか。だが、広告のためのゲームなのだから、発売直前までは配信し続けたほうがいいに決まっている。ユーザーは不穏な空気を感じ取った。
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Aデル・トロ監督が開発中止を示唆
一方、サンフランシスコ映画祭に出席していたギレルモ・デル・トロは、記者のインタビューに答えて、このプロジェクトがキャンセルになったことを明らかにした。
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Bノーマン・リーダスがtwitterでユーザーへの謝罪コメント
「本当に楽しみにしてたからマジでがっかりだよ。再開するのを願ってる。みんなすまない。」
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Cコナミから公式発表
発表したくなかったのに、情報が漏れて騒然となってしまったので、渋々認めたような形に。ここで腹立たしいのは、この発表は海外の情報サイトの取材に答えたもので、日本語での公式発表はいまだに全くないこと。国内ファンを軽んじているように思えてならない。
今回のことで、コナミは本当にコンシューマ部門を縮小するのだな、と実感した。小島秀夫は、役職を失い、チームを失い、プロジェクトをも失ったことになる。いや、実は順序は逆で、小島が辞めることになったので、これらの事態が引き起こされたのかもしれない。何にせよ、世界に通用する数少ないゲームが開発中止になったことは事実であり、残念としか言いようがない。