2016年12月31日

2016年のブログ

 調べてみたら、引っ越しの直後にアクセス数が跳ね上がっていますね。新しいブログとして、どこかに載ったせいでしょうか。それでは、今年の人気記事です。

●「龍が如く 極」
 「龍が如く」一作目のリメイクなのですが、う〜ん、正直言ってイマイチでしたね。しかしご安心を。今プレイ中の「6」の方はものすごく作りこまれています。記事中でとりあげた「メスキング」の最新作は…「6」の中には見当たりませんね!

 当ブログの映画レビューは普段はあまり注目されないんですけど、島国大和さんからの言及もあって、この記事はアクセスを集めました。エンタメを目指す学生さんは、子供っぽいとか言わずに、ディズニーだけは見といたほうがいいですよマジで。

●この世界の片隅に
 その1(11/19) その2(11/26) その3(12/5)
 「君の名は」「聲の形」と、今年はアニメ映画に新しいヒット作が加わりました。クラウドファンディングに応募したときには、「この世界の片隅に」がそうした話題の列に加わるとは全く想像しませんでした。このような名作の誕生に立ち会えたのは、素晴らしい幸運としか言いようがないです。

 初期型のPS4をお持ちの皆さん、ハードディスクを換装して容量アップ&ハードの延命をはかるのはいかがですか? PS4、まだまだこれからが旬ですからね。うちのPS4は換装後も快調に動作しています。

 映画「この世界の片隅に」のヒットで、原作はもちろん、他のこうの史代のマンガも売れていると聞きます。「夕凪の街 桜の国」は、こうの史代が「この世界の片隅に」にたどり着く過程となる作品ですから、ぜひともおさえておきたい一冊です!

 元のブログのサービス終了で、やめることも考えたのですが、どうにか引っ越して続けることができています。まだしばらくはやめませんので、今後ともよろしくお願いいたします。それでは皆様、よいお年を。
posted by Dr.K at 14:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月29日

珍品堂が勧める2016年のコミックベスト3

 今年読んだ中で最も良かったのは「この世界の片隅に」です。映画と比較すると非常に楽しめるのでお勧めなのですが、今年出版された本ではないのでランキングには入れていません。

第3位 花沢健吾「アイアムアヒーロー」
 実写映画が公開され、年内3冊の単行本を発行。今までのペースを考えると、明らかにオーバーワークです。力尽きずにこれからの盛り上がりを描き切れるかどうか、来年が正念場です。

第2位 三部けい「僕だけがいない街」
 連載マンガは、結末をきちんと描くことが非常に難しいのですが、これは合格。映画よりもいい終わり方になっていたと思います。単行本派なので外伝はまだ読んでいないのですが、面白いんでしょうか。

第1位 アサイ「木根さんの1人でキネマ」
 いやあ愉快愉快。繰り返し読みたくなりますね。2巻では、ジブリ回と吹替え回がお気に入りです。それにしても、1巻はジェッツコミックだったのに2巻からヤングアニマルコミックにレーベル変更したのは謎です。
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posted by Dr.K at 22:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月26日

珍品堂が勧める2016年のゲームベスト3

 発売から2年、PS4がようやく旬を迎え、充実のラインアップとなりました。例年ランキング常連の「龍が如く」ですが、「6」はまだ序盤しかプレイしていないため、対象からはずしております。

第3位 オーディンスフィア レイヴスラシル
 グラフィックは最高だし、ストーリーも面白い。でもシステムがイマイチで…と、PS2時代にはお勧めしにくかった「オーディンスフィア」。リメイク版である「レイヴスラシル」では、それが見事に改修され、無敵の面白さを誇ります。和製2Dゲームの意地をぜひご覧あれ。

第2位 人喰いの大鷲トリコ
 精巧に動物らしく作られたトリコの動きが圧倒的。しかもそいつと交流できてストーリーまで楽しめるのだから最高です。「ICO」や「ワンダと巨像」と比較して、一般受けのするエンディングになっていますね。発売前の心配が無駄に終わって良かったです。

第1位 アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝
 PS4を縦横に使いこなし、不可能と思われていたアクションを軽々と体験させてくれます。これが出来てしまうと、他のアクションゲーム開発チームは、もう出来ることがなくて頭を抱えているのではないでしょうか。今作でネイトの冒険は完結しますが、クロエが主役のスピンオフが出るらしいので期待して待ってます。
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posted by Dr.K at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月25日

珍品堂が勧める2016年のTVドラマベスト3

 大河ドラマ「真田丸」、最後までダレることなく楽しむことが出来ました。また、「水族館ガール」や、「運命に、似た恋」も良かったです。視聴率では全く話題になりませんが、個人的にはNHKが圧勝の年となりました。

第3位 トットてれび
 黒柳徹子を主人公に、テレビ放送の歴史を振り返るドラマ。徹子役の満島ひかりが驚くべき憑依演技で、それだけでも見る価値がありました。昔の名優の姿を現在の俳優で再現するのがいちいち面白いのですが、だいたいは故人なのでなんだかしんみりしてしまいます。

第2位 重版出来!
 黒木華がイメージを覆し、体育会系の女子をコミカルに演じました。物語も業界ものとして手堅い出来。ドラマ内で作られる架空のマンガが、いちいちプロの手で描かれ公式サイトに載っているこだわりもグッドです。それにしても黒木華、大河に映画に、今年は大車輪ですが、変幻自在の演技力には本当に感心します。

smoribito.jpg第1位 精霊の守り人
 日本のテレビドラマで、ファンタジー大作をやろうなんて無謀でしょ。でもこれはやってくれました。ロケ地がいいのか、映画に匹敵する映像美を実現できています。キャストはドラマならお馴染みの面々なのですが、それぞれにいい味を出しています。年明けに放送予定の新シリーズも期待大、です。
posted by Dr.K at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月24日

「人喰いの大鷲トリコ」その3

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 終わった。素晴らしかった。
 この物語の結末に、特にわかりにくいところはない。しかしながら、ほぼすべてが少年の体験のみから語られるため、背後にある世界観や設定は説明されず、プレイヤー自らが想像するしかない。そこでここでは、上田文人の過去のゲームも参照しつつ、「トリコ」の世界を考察してみることにする。

(以下ネタバレを含むため注意)

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posted by Dr.K at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月18日

手紙は憶えている

間違っていたなら教えてください 今のうちに

 こうの史代が、「この世界の片隅に」の巻末に書いた言葉です。戦後70年が過ぎ、当時のことを憶えている人がいなくなっていく。その危機感が表れています。
 さて、映画「手紙は憶えている」もまた、ぎりぎり今だからこそ成立した物語です。主人公ゼヴは、アウシュビッツを生き延びた老人で、現在は介護施設で暮らしています。ゼヴは、同じ施設のマックスから一通の手紙を託されます。アウシュビッツで私たちの家族を殺したナチスに復讐せよ、手紙にはその手掛かりや方法までもが書いてありました。こうしてゼヴの旅が始まります。
 ゼヴは90歳の老人ですから、派手なアクションなど皆無。しかし、物語は極めてスリリングです。復讐相手の候補は、マックスの調査であらかじめ4人にまで絞られているのですが、真実にたどりつくまでの綱渡りがすごい。何しろゼヴは認知症で、朝起きると自分がどこにいるかも忘れてしまうのです。そのたびに手紙で思い出すので、まさに「手紙は憶えている」けど自分は忘れているわけです。さらに、どうにかたどり着いたとしても、相手が存命かどうかさえ危うい年齢なのです。
 予告では、〈ラスト5分の衝撃〉などと煽っていますが、伏線が丁寧に貼られているので、あらかじめ答えが見つかる人も多いでしょう。しかしそれによって本作の値打ちが下がってしまうことはなく、物語が組み上がる快感を十分に楽しむことができます。
 すべてを現在の映像のみで通し、回想シーンで説明や種明かしをしない演出も見事。この物語はフィクションですが、戦後が今の現実に続いていることを強く印象付けています。

スリル 10
衝撃  7
出演者平均年齢 最高齢
個人的総合 7
posted by Dr.K at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月17日

「人喰いの大鷲トリコ」その2

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 所要時間はあまり長くないらしいのだが、もったいないので少しずつ味わうようにプレイしている。色々な意味で、常識からはずれたゲームだ。

●常識外れの謎解き
 決して難しくはないのだが、解法を思いつくのに独特の感性を必要とする。数々のアクションゲームをプレイしてきた身としては、ついつい操作キャラである少年を基準に謎解きを考えてしまう。大きさも移動能力も全く異なるトリコがどう活用できるか、考え方を改めなければ先へは進めない。

●常識外れのAI
 トリコは、まるで本物の動物のように行動する。そのため、こちらの思ったように動いてくれるとは限らない。指示をしても微妙なタイムラグがあり、先へ進むための正解だったのかどうかわかるまでの、あいまいな間が発生する。瞬時にプレイヤーに正誤を伝えるべし、という良いゲームの常識を意図的に破っている。
 その結果、謎解きだけを見ればそれほど新しくないが、動物と旅をしているという実感は唯一無二のレベルに達しており、一見の価値がある。

●常識外れの静けさ
 少年の傍らには、人喰いと恐れられた巨大な動物がおり、敵を蹴散らしたり、豪快にジャンプしたりする。普通に考えれば、大迫力のアクションで大いにエキサイトできるはずだが、実際の雰囲気は真逆だ。先へ進むほどに、旅はしみじみとした感慨をプレイヤーに与える。静謐な遺跡のせいなのか、悲しい予兆のあるストーリーのせいなのか、トリコとの絆が目に見えて強くなっているせいなのか、理由はよくわからない。ただ、私がこの旅を終えたくないと思っていることは紛れもない事実で、こんな感覚を抱かせる「トリコ」は、やはり別格のゲームなのだと思う。
posted by Dr.K at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月11日

「人喰いの大鷲トリコ」その1

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 「人喰いの大鷲トリコ」を発売日に買ってプレイ中である。色々感想を言いたいのだが、謎解きやらストーリーやら、今ネタバレしてはまずいだろう。というわけで今回はバカ記事。

10/10 PlayStation LifeStyle
良い点: 
・現実的な関係性
・トリコをペットにしたい、お願い
・息を呑む世界
・素晴らしいデザイン
・芸術的感動を与えてくれる
・本当に発売された

 冗談抜きにその通り。このゲームをプレイしていると、まず、本当に買ってプレイしているというそのことに感慨を持つ。発売まで本当に長かったなあ。

2ch:人喰い大鷲トリコ、ひっそりと発売日を迎える
2008年5月 トリコ、連載開始 
2009年6月 人喰い大鷲のトリコ、発表 
2011年4月 人喰い大鷲のトリコ、無期限の発売延期を発表 
2011年4月 トリコ、アニメがスタート 
2012年12月 トリコのゲームが発売 
2013年7月 トリコのゲーム、2作目が発売 
2013年11月 トリコのゲーム、3作目が発売 
2014年3月 トリコ、アニメが終了 
2015年6月 人喰い大鷲のトリコ、新PV公開 
2016年6月 人喰い大鷲のトリコ、発売日を9月と発表 
2016年9月 人喰い大鷲のトリコ、発売日を12月に延期 
2016年11月 トリコ、8年の連載を終える 
2016年12月 人喰い大鷲のトリコ、発売

 2chでは、このような素晴らしい年表が。紛らわしい人気マンガがあるな、というのは知っていたが、最近終わったのは知らなかった。やはり長すぎるということがよくわかる。


 「人喰いの大鷲トリコ」では、ゲーム中のナレーションがスペイン語のような言語となっており、文末が「トリコーノ」となっていることが多い。まじめな場面なのにバカリズムのネタが思い出されて台無し。この一点でしばらくバカリズムを恨む。
posted by Dr.K at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月05日

この世界の片隅に その3

 観た後に何も残らない、という映画はあまり評価されないかもしれませんが、観た後に何かが残り過ぎる映画、というのもそれはそれで困りものです。「この世界の片隅に」が私の中心からなかなか離れてくれません。
 結果として、ネットの関連記事を読み漁って時間を費やすことになったのですが、その中から特に優れた論考をいくつか紹介します。

 すずさんが絵を描く場面について、アニメとマンガの両方を詳細かつ具体的に追った、圧巻の分析。何度も見直して確認したいけれど、それにはブルーレイの発売を待たねばならない!

 すずさんではなく、その右手が主役だとする新たな視点を提示。私は、エンドロール最後の「バイバイ」について、そこまでの流れと不似合いな気味悪さを感じていたのですが、なるほど、この考え方なら違和感がないですね。

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posted by Dr.K at 22:03| Comment(3) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月04日

Playstation experience 2016でNaughty Dog無双

 SIEの海外向け発表会、「Playstation experience」が今年も開かれ、PS4の新作が続々と発表されている。まだ初日分しか情報がないのだが、ぶっちぎりのノーティードッグ無双である。

 アンチャーテッドに、クロエが主役のスピンオフ作品が登場!
 「海賊王と最後の秘宝」で、ネイトたちの物語は完全な結末を迎えたが、実はクロエには触れていなかった。そこをゲームにしてくるとは、さすが、わかってる! ムービーを見ると、「海賊王」で敵として出ていたナディーンがいる。ネイトの物語にどのようにつながってくるのか、非常に気になる。クロエのことは、アンチャーテッドにおける峰不二子ポジションだと勝手に思っているので、一筋縄でいかない展開に期待したい。
 今のところ、単独で売られる新作なのか、「海賊王」に追加されるストーリーDLCなのか不明だが、とにかく楽しみ。

 うおおお、マジか! ムービー冒頭、ファイアフライのマークが見えたところで会場は大歓声。そりゃそうだ。あのストーリーに続きが作られるなんて、サプライズ以外の何物でもない。
 ゲーム内容以上に、濃密なストーリーが味わえることは間違いないので、リマスター版を買って前作のおさらいをしておくべきと考える。Part2の発売日が決まったら、その直前を狙ってプレイすることにしようか。
posted by Dr.K at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする