2017年08月28日

「勇者死す。」葬式5〜8回目

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 2周目から、ヨナが登場する。主人公と全く同じ出で立ちの、次の勇者志願者である。
 で、こいつをパーティーに加えると、もうチート級に使えるキャラなのだ。

 知っての通り、主人公の勇者は、ゲーム中にどんどん弱くなる。強い装備は使えなくなるし、魔法も使えなくなっていく。特に困るのがワープの魔法で、これを忘れると移動に時間がかかり、弱体化に加速がかかる。
 一方ヨナは、最初こそ弱くて役に立たないが、戦うたびにレベルアップして強くなる。装備は、勇者が使えなくなった最強装備を与えればよいし、勇者が魔法を忘れるころにはヨナが魔法を習得しているので、不自由せずにゲームを進められる。
 だが何かが怪しい。この作者が、こんなにユーザーに優しい設定をするだろうか。

 予感は当たった。主人公は、ダンジョンの奥で魔族の娘ベラナベルと出会う。ここで、異種族との和解という重要そうなエピソードとなるのだが、ヨナがいると必ず決裂するのだ。やはり便利さに頼り過ぎてはいけないのだった。
 商人ビビの二度目の依頼を受ける条件もかなり意地悪で、このゲーム、ノーヒントで最後まで行くのは難しそうだ。
posted by Dr.K at 20:32| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月26日

ラ・ラ・ランド

 渋滞の道路の喧騒が音楽に変わり、ドライバーたちが踊りだす、これぞミュージカルというオープニング。底抜けに明るく、現実感の乏しい演出で観客をねじ伏せますが、騙されてはいけません。それは全部まやかしですから。

 女優志望のミアは、オーディションに落ち続ける日々。演じるエマ・ストーンが何とも絶妙で、本当にヘタそうに見えるんですよね。ルームシェアをしているらしい友達が、ステレオタイプの美人女優ばかりなのに対し、圧倒的に個性的な顔でキャラが立っているのもうまいです。
 一方、ピアニストのセブは、ジャズの店を持つことが夢なのですが、こだわりが強すぎて仕事をクビになります。
 この二人が出会い、恋をし、すれ違い、という王道のラブストーリーが展開します。
 映画で美男美女がいちゃいちゃしていると、いたたまれない気持ちになることがありますが、ミュージカル演出だと普通に見られるからありがたいですね(笑)

注:以下に結末までのネタバレを含みます

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2017年08月22日

念願のKINACOへ行ってきました!

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 不定期にしか営業していない幻のゲーセンに行ってきました。日本橋のKINACOです。
 最近は、レトロゲームを置いた店も多くなってきましたが、ここは格が違います。アタリのアップライト筐体が並んでおり、その貴重さは博物館級。見たこともないゲームの数々に圧倒されます。
 (この記事の写真はクリックで拡大します)

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posted by Dr.K at 00:38| Comment(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月18日

やった〜! 〈アンチャーテッド 古代神の秘宝〉がプレイできる!


 この情報を知った時の俺の反応↓
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 「アンチャーテッド 古代神の秘宝」は、「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」の外伝的エピソード。もともとDLCの予定だったのだが、ボリュームが大きくなったのか、パッケージ版も販売されることになった。「海賊王と最後の秘宝」がお気に入りだった俺としては、何としてもプレイしたい一本である。
 注意すべきは、入手方法。普通に買うこともできるが、「海賊王と最後の秘宝」の初回生産限定〈デラックスエディション〉のユーザーは、シーズンパス〈トリプルパック〉のコードを入力することにより、「古代神の秘宝」を無料で手に入れられるのだ。破格の大サービスである。

 しかしここで、俺は失態を犯した。コードの入力には期限があったのである。
 ここまでに配布されたDLCはマルチプレイモードに対するものだったため俺は興味がなく、コードを放っておいたら期限である1年を越えてしまった。「古代神の秘宝」がもっと早く発表されていれば、こんなことはなかったのに…。いずれにせよ、せっかくのコードが無効になり、俺は失意のどん底にあったのである。

 ところがこのたび、SIEのご厚意により、期限が延長された。なんという神対応。俺も無料で「古代神の秘宝」をプレイできる! 俺も含めて、「アンチャーテッド」ではマルチプレイまでやらないライトなユーザーが多いので、今回の件では問い合わせがたくさんあったのかもしれないな。
posted by Dr.K at 16:45| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月17日

諌山創「進撃の巨人」23巻

 どういうこった、馴染みのキャラ全然出てこねえ!

singeki23.jpg 22巻で、壁外の世界がどうなっているか判明した「進撃の巨人」。
 それを受けて、23巻は壁外編とでも言うべきストーリーになる。新しい人物が続々と登場し、新しい巨人も登場。かつてない新展開に、違うマンガを読んでいるような感覚に陥る。ここで壁外の世界の事情を十分に説明し、やがて起こる壁内との戦争がクライマックスとなるのだろう。こういう大胆な構成は嫌いではない。
 問題は、そうなるまでに、いったいどれだけかかるのかということで、壁外編に何冊も費やすようだと、完結がどんどん遠のいてしまう。以前どこかで、諌山先生が、20冊くらいでの完結を言っていたような記憶があるが、もうそのつもりはないのだろうか。
 結末までアニメ化してほしい作品なので、変な方向に進んで失速しないか気がかりだ。
posted by Dr.K at 23:45| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月16日

「勇者死す。」葬式2〜4回目

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 何周かプレイして、だいぶ要領がわかってきた。移動も戦闘も効率が良くなり、死ぬまでにできることも増えてきた。しかし、まだまだ真のエンディング(?)にはほど遠い。

 依頼の内容が巧みに重なっており、同時に達成することが困難になっているのだ。
 例えばメリーアンの依頼。街を魔法で復興するために、炎・水・風のオーブを集めろというもの。風のオーブはリューの依頼を達成するのに必要なアイテムなので、選択を迫られる。炎のオーブは、ナオミの依頼を達成すると、商人に売ってしまったことがわかる。そこで商人のビビから買い戻すのだが、これにお金を使ってしまうと、サラの依頼である大聖堂再建への寄付金がつらくなるという塩梅。
 もつれた達成条件を解きほぐしていくプレイは、パズルさながらである。しかも、一度達成した依頼は、次の周から〈さらなる依頼〉としてクリア条件が変わる。思ったよりやり込みを要求されるゲームだ。

 魔王城に魔王がいる条件とか、天使からの「愛する人は見つかりましたか?」に「はい」と答えたらどうなるのかとか、いまだに謎は多い。
posted by Dr.K at 17:33| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月15日

「ありがとう、うちを見つけてくれて」

 本日は終戦記念日。

konosekafan.jpg だからというわけではないですが、「この世界の片隅に」の公式ファンブックをうたう「ありがとう、うちを見つけてくれて」を読みました。
 内容は、マンガ家によるアンソロジー、監督や声優へのインタビュー、タレントによる寄稿などです。

 マンガ家では、ちばてつやや高橋留美子といった大御所も参加していますが、突出していたのは鈴木健也。
 こうの史代の画風を再現しつつ、「この世界」の後日談となるエピソードを描いています。こうであってほしい、という続きを見せてくれており、しかも「マイマイ新子」へのオマージュになっているという、技ありの一本。ふだんは「おしえて!ギャル子ちゃん」を描いている人の仕業とはとても思えません!
 憑依芸ということで言えば、田中圭一がいますが、今回ばかりは分が悪かったようです。

 文章の方では、熱烈すぎてただのファンに成り下がっている歌広場淳がおかしかったです。それぞれに作品の分析やファンとしての好意を述べており、微笑ましいのですが、竜騎士07、てめーは全然ダメだ。
posted by Dr.K at 21:20| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月12日

「THE WALKING DEAD SEASON2」が残虐度MAX

 PS4で「THE WALKING DEAD Season2」をプレイ。続編だが、一作目と比べて思い切ったチューニングがされている。
 前作は、他のホラーゲームをなぞった所があり、アイテム探しで詰まったり、ゾンビを撃ちそこなってやられたりということがあった。ところが今回は、ゲーム性をばっさり捨てている。探し物はすぐに見つかり、射撃などのアクションも簡単。ストーリーを味わうことのみに集中できるように作ってあるわけだ。

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posted by Dr.K at 23:54| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月07日

手塚治虫展にびっくり

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 神戸ゆかりの美術館で開催中の「手塚治虫展」に行ってきました。この美術館を訪れるのは今回が初となります。

 こういう展示会では、パネルを眺めるくらいはしても、映像展示を終わりまで見届ける、なんてのはなかなかできないものです。しかし、今回は開館時間ぴったりに行ったこともあり、会場が空いていたので、すべてをじっくり見ることができました。
 「手塚家の8mm」。幼少時の手塚治虫が映っている、8mmフィルム映像です。もっと後の時代ならともかく、当時はこんな撮影機材を個人で持っている家は少なかったのではないでしょうか。お父さんの先進的な趣味が、手塚に影響を与えたのでしょうね。
 「虫プロダクションのスタジオ風景」。国産初のTVアニメである「鉄腕アトム」のメイキング映像です。今と比較すると何もかもが手作業で、とても面白いです。絵の速さ、鮮やかさに職人芸を感じます。番組の演出かもしれませんが、若い人が皆で楽しそうに働いているのも感慨深いです。アニメは最先端の職場だったのでしょうね。
 「手塚治虫伝 マンガ編」。これは、宝塚の手塚治虫記念館で上映されていたものですね。開館当時に一度見たきりでしたが、こんなところでまた観ることができるとは思いませんでした。

 以上、オーソドックスな内容ながら、それなりに満足して帰ると…

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posted by Dr.K at 19:41| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月02日

「勇者死す。」葬式一回目

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 先月のPS+フリープレイは「勇者死す。」。魔王と刺し違えた勇者が、五日間の猶予をもらって旅に出る。逃れられない死までに、何をしたらいいか探すこと自体がゲームとなる。企画書段階で「自分の葬式を見てみたい」という強烈なコンセプトが打ち立てられている。
 プレイしてみて感じるのは作り手の悪意。一見すると、ありがちなキャラ、ありがちなシステムの平凡なRPGだが、それらはすべてまやかし。最強状態の勇者は、時間とともに急速に衰える。なので、戦闘では徐々に仲間主導に意識を切り替えていく必要がある。
 これに慣れることが難しい。ついつい近くのクエストから受けてしまい、魔王城に着くころにはすっかり弱体化が進んでしまった。結果、勇者がダウンする事態となり、ペナルティで時間を大きく浪費した。ダンジョンの構造、逃げる敵、ランダムな出会い、など、時間を浪費させる仕組みがこれでもかと盛り込まれており、あまりの意地悪さにため息が出る。結局、大したこともできぬまま、あっという間に五日間が過ぎ、エンディング(葬式)となった。
 このゲームの葬式は、他のゲームで言うリザルトにあたる。出会った主要キャラが弔辞を読んでくれるのはともかく、一般客の参列人数はどうやって算出されているのだろう。増えたら何かいいことあるのかな。
posted by Dr.K at 19:22| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする