位置情報を活用したゲームであり、ARゲームでもあるその内容は、確かに「ポケモンGO」に似ている。しかし、そこは「妖怪ウォッチ」を大ヒットに導いたレベルファイブ、安易な二番煎じとして軽く見るのは早計だ。
まず、題材がゲーム内容に合っている。そもそも「妖怪ウォッチ」の物語は、日常に潜む様々な妖怪を見つけるというものであり、ARで妖怪探しをする遊びはこれに完全に合致する。街角に唐突にポケモンが出現する「ポケモンGO」の方が、どちらかというとシュールなのだ。
次に、配信のタイミング。「妖怪ウォッチ」が人気になったのはアニメの放映以降で、2014年頃のこと。ファン層は、小学校高学年から中学生あたりと思われる。それから4年が経ち、彼らの多くがスマホを手にするであろう時期に配信する。見事である。
そして、親しみやすさ。「ポケモンGO」は、よく親しまれた題材の半面、海外企業による開発のため、一部にユーザーを突き放した設計が感じられる。国産の「妖怪ウォッチワールド」は、より親切に作られ、運営される可能性が高い。今後、その手腕が見ものである。
競い合って、位置情報ゲームのジャンルを盛り上げていただきたいと思う。