2018年08月25日

ドラマ「この世界の片隅に」 第六話

 空襲をきっかけに、物語は暗転。

 花見に行った公園で、すずさんはリンと会う。映画では省略されたエピソードなので、こうして美しく映像化されると感慨深い。リンとの話の中で、すずさんは、雪の日にザボンをあげた遊女テルが死んだことを知る。ここで、テルの死に際を映すような無粋な演出をしないところがいい。
 呉の工場が爆撃にあい、義父の安否がわからなくなる。時を同じくして、周作が武官に配置替えとなり、教練のため家を離れることに。北條家は男手を失う。
 ここでいきなり現代編が挿入される。すずさんの家で古民家カフェを開きたいという佳代に、北條節子は賛成し、イメージ画まで描いてきた。絵をほめる佳代に、節子は「お母ちゃんから習ったから」と話す。これで節子の正体はおおよそ分かったが、こうなってくると節子に家族はいないのかと気になる。現代までの顛末が、いつか説明されるのだろうか。暗い話ばかりなのを避けたいのはわかるが、どうにも現代編のトーンは浮いている。
 義父の消息が分かり、見舞いに向かう途中ですずさんと晴美は空襲にあう。原作では、義父を見舞ってから空襲だったのだが、この変更、何か今後に影響するだろうか。壕から出たすずは、晴美の背後に不発弾を見つけるが、逃げる間もなく爆発が起こる。ここで次回に続く、はあまりに酷。さらに、次はアジア大会の関係で二週間後となるのでさらに酷だ。
 その日は着々と近づいている。どのような演技、演出で見せるのか期待したい。
posted by Dr.K at 20:32| Comment(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月23日

ペンギン・ハイウェイ

 とても分かりやすい予告編を流している「未来のミライ」に対し、予告編からわけがわからない「ペンギン・ハイウェイ」。見に行ったら、なかなかの掘り出し物で、満足度が高かった。

 物語は小学4年生のアオヤマ君のナレーションで始まる。「僕は大変頭が良いので」とか、「将来偉くなる」とか、「結婚する相手は決めている」とか、なんとも生意気だ。だが、これこそリアルな子供だと感心した。この年頃の子供は、将来なりたいものになれることを全く疑っておらず、全能感に満ち、目標に対してまっすぐに努力できるのだ。

注:以下にネタバレを含む

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posted by Dr.K at 19:47| Comment(2) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

宇宙イカ革命「Splatoon2」 その13

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 夏休みのフェスは「きのこの山」vs「たけのこの里」。きのこ陣営がこんなに不人気なのは想定外だったが、またもや少数派が勝つという結果に。
 今回のミステリーゾーンは、ガチエリア状のスイッチを塗ることでゲートが開閉する仕組み。チームの連携が試されるステージとなっており、即席チームが常となるフェスではなかなか真価が発揮されない。
 なお、新武器の泡風呂を使ってくるプレイヤーに多く遭遇したが、なかなか厄介。まっすぐ弾が飛ばず、弾速が極端に遅いので、視界の邪魔になり、対応が難しい。自分が使うと、同じ理由でうまく使えないので困ったものである。

 夏休みなので、これを機会にようやくヒーローモードをクリアした。最終エリアのステージはいずれも難しく、ブキチリクエストによって不慣れな装備を強要されるのでさらにつらかったが、ラスボスがわりと簡単なので助かった。これでようやくオクト・エキスパンションを購入できる。
 また、これまた夏休みなので、久しぶりにサーモンランをプレイしたところ、他のプレイヤーがとんでもなく下手であっさり全滅した。どうやら初心者がかなり流入している模様である。
 しかしながら、オンラインの有料化がせまっており、今後、上手いプレイヤーしか残らないようだとますます肩身が狭くなる。どうしようかなあ。
posted by Dr.K at 23:28| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月18日

ドラマ「この世界の片隅に」 第五話

 この回は、原作で印象的だった場面が集中している。

 まずは、水原との再会。原作との違いは、水原と周作が初対面でないことだが、それによる影響は意外と少なく、原作に忠実に話が進む。すずさんと水原の一夜は、実写になると生々しいが、水原役の村上虹郎が純朴な雰囲気をたたえていて良かった。水原の出兵を見送った爺さん、あんた何者だ。
 そして兄の死。原作では、母が、遺骨もないのに死を信じられるか、と強がってみせる。ドラマでは、母は泣き崩れ、代わりに祖母が強いところを見せている。その帰り、汽車での夫婦喧嘩はドラマでも良い場面になっていた。
 さて、雪の朝、北條家はすずさん以外皆が風邪で寝込んでいる。ザボンを欲しがってだだをこねる径子に、つまらないオリジナル展開を入れたもんだな、と思ったら、実は原作にも順序こそ違うがこの場面があるのに驚いた。
 二週間ぶりとなる現代編では、北條と名乗るおばあさんが登場。やはり原作の最終回のあの子か?

 最後は空襲。映画では、芸術的な視覚効果と、リアルの極致と言える音響とで、大変な迫力があったシーン。ドラマでは、CGの出来のせいか、現実味の乏しい映像になっていた。単にしょぼいのでなく、実感が追い付かないすずの感覚を表現した演出、ということならいいのだが。
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2018年08月14日

アサイ「木根さんの1人でキネマ」5巻

kinesan5.jpg カバーをめくると、映画タイトルがぎっしり! ページが足りなかったからってこんなことするかね。

 5巻では、新キャラとしてレンタルビデオ店主の理沙が登場。木根さんより上の世代の映画マニアだ。一方、会社では工藤ちゃんが若き映画マニアとして存在感を増してきている。
 理沙→木根→工藤、と3代にわたる継承のドラマが始まるのだろうか。この3人により、新旧のあらゆる映画を扱うことが可能となり、さらなる長期連載へ準備は盤石である(笑)

 さて、この巻は何といっても「バーフバリ」。話題になった作品なので、扱われる可能性は高いと思っていたが、まさか2回にわたってネタにされるとは。
 私も「バーフバリ」は大好きであり、「伝説誕生」との連続上映を観るために奔走したので、この回の木根さんの行動は他人事とは思えない。そして、過去回を強引に伏線にする佐藤の「インドで観た」発言には爆笑。
 なお、「バーフバリ」は、6月に「完全版」が公開されている。私が観に行こうと思ったその日、大阪北部地震が起こり、近隣の映画館がすべて休業。どうにも巡り合わせが悪い。日を改めて観たが、内容は言うまでもなく最高であった。

 このぶんだと、次巻くらいで「カメラを止めるな!」が出そうだが、果たしてその扱い方やいかに。
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2018年08月13日

ドラマ「この世界の片隅に」 第四話

 先週文句を言ったせいか、この回は現代編、なし!

 さて、憲兵にとがめられたすずさん。原作では、家族みんなで大笑い、というオチになるのだが、ドラマはちょっと違う。すずさんが寝込み、それが妊娠疑惑につながり、すずさんが医者へ…と、出来事がスムーズにつながっていく。短編集的、断片的だったマンガと、連続ドラマとの見せ方の差異が出ている。
 続いて、北條家に久夫がやってくるシーン。原作では、黒村家の事情は義母や径子の口から語られるのみで、すずさんは久夫のことは伝聞でしか知らなかった。それがドラマでは、直接久夫が来て話す形になり、とてもわかりやすくなった。久夫のしっかりした態度が印象的で、加えて、径子の母心も真に迫っていたため、ちょっと主役がかすんでしまったかもしれない。

 りんどうの茶碗、ちぎれた帳面などから、すずさんは周作とりんの関係に気付いてしまう。映画では尺の関係で省かれていた部分。ドラマは今後どのように描いていくのだろうか。へたにどろどろさせないでほしいなあ。年末に公開となる長尺版映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」と比べて楽しみたい。

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2018年08月09日

「Life is Strange: Before the Storm」その2

 プレイ終了。ちょっと他では味わえない切なさだ。

 それというのも、私はすでに「Life is Strange」をプレイしているから。今回の事件を通して親友となったクロエとレイチェル。エンディングではその楽しげな日々が流れるが、彼女たちを引き裂くその後の悲劇を知っているので、なんとも切ない気持ちになる。そしてエンドロール後の映像にぞっとする。

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 その上、ボーナスエピソードの「さよなら」が、さらなる追い打ちをかける。
 マックスとクロエの別れの日を描いたこのエピソードは、幸せであればあるほど、喪失の予感で胸がいっぱいになる。開始一分で切なさが全開になり、ストーリーを進めたくない気持ちになる。

 プレイヤーのほとんどはこんな少女ではないし、こんな悲劇を体験してはいない。それなのに強い共感が生まれるのは、誰もが幸せな子供時代、あるいは青春時代を失ってきているからである。二度と手に入らないものこそが真に尊く輝く。一般に、ゲームの物語は、周回プレイや続編制作を意識してか、永遠に青春が続くようなものが多い。だがそれは子供だましだ。現実逃避で終わらせない「Before the Storm」は、やはり大人のゲームなのだと思う。
posted by Dr.K at 19:12| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月04日

ドラマ「この世界の片隅に」 第三話

 あの〜、現代編からスタートさせるのやめてもらえませんかね、番組間違ったかと思うから。

 第三話は、りんとの出会い、周作とのデートなど。
 蟻を追うのは原作通りだが、砂糖壷をいきなり水中へドボン。何分もかかるエピソードでもあるまいに、豪快なショートカットで笑ってしまう。
 一方、周作がりんを見かける場面や、周作が海軍兵士と衝突し、水原に仲裁される場面がドラマでは追加されていた。もともと限られた出番しかなかったキャラを、レギュラーに格上げしようという意図が見える。今はまだいいが、水原が去って以降、戦地の水原などを見せるつもりではあるまいな。覚悟の別れが台無しになってしまうぞ。
 そして、周作とのデート。すずさんがアイスクリームを食べる顛末はドラマオリジナル。原作ではかなわなかった夢の実現に、なんだかほっこりしたのだった。

 最後は、すずさんが憲兵につかまるところで来週に続く、となる。先が気になる、連続ドラマらしい切り方だが、あらかじめ続きがわかっている原作既読組としては、そんな詐欺みたいな引きでええんかいな、と心配になってしまった。
posted by Dr.K at 20:17| Comment(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月02日

ジュラシック・ワールド 炎の王国

 予告編を見て、「またいつものパニック映画か」と思っている人も多いだろうが、実際に観るとだいぶ違う。

 前作の事件から3年後。放棄されていた「ジュラシック・ワールド」の島で火山活動が起こり、恐竜を救出するかどうかの議論が起こる。恐竜保護団体を立ち上げていたクレアは、オーウェンとともに島へ向かう…。
 予告編では、クレアたちが、恐竜とともに噴火から逃げ惑うビジュアルが使われている。これは前半の山場で、スケールアップした恐竜パニックを存分に楽しむことができる。だが、いつもの「ジュラシック・パーク」はここまで。物語はまだ半分残っているのだ。

注:以下にネタバレを含む

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posted by Dr.K at 17:42| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月01日

「進撃の巨人」39 痛み

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 待望のアニメ3期は、始まるやいなや原作比300%のアクション盛り盛り。リヴァイのファンはもれなく昇天した。

 壁外の巨人をめぐる物語はいったん背後に引っ込み、ここからしばらく、王国の秘密をめぐる憲兵団との戦いとなる。策謀が入り乱れる物語は、獰猛な巨人を狩っていたここまでとはトーンが変わり、原作でも賛否があった部分だ。
 ところが、アニメでは巧みにエピソードを削って、非常にテンポがよくなっている。このへん、こんなに面白かったか? と思うことが多かった。削られた部分についても、順番を変えて後で出てくる可能性もあり、油断はできない。

 局がNHKに変わったせいか、感動系の名作アニメみたいな演出になったオープニングは違和感がある。しかし、第2話となる今回、エンディングがお馴染みのLinked Horizonだと判明。妙な安心感が漂った。
posted by Dr.K at 10:33| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする