2019年04月28日

宇宙イカ革命「Splatoon2」 その21

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 スプリングフェスのお題はウサギVSカメ。世界合同フェスとのことなのだが、ウサギとカメをすっかり日本の昔話と思い込んでた。

 今回のミステリーゾーンはかなりの大仕掛け。中央のでんでん太鼓でフロアが動く。でんでん太鼓はヒーローモードでおなじみのギミックなのだが、その時は、動かした床は放っておくと戻るようになっていた。ところが今回は、流れた床は戻ってくることがない。つまり、塗った床を動かしてしまえば、その部分は二度と取り返されないことになるのだ。
 だが、ミステリーゾーンはそのフェス限りの新ステージ。メンバーがその仕組みを熟知しているとは限らない。私もはじめは、太鼓の存在に気付かなかったくらいだ(笑) お互いが分かったうえで争えば、独自性の高いステージとして楽しめるのだろうが、見当違いの動きをするプレイヤーが後を絶たないため、もやもやしたプレイ感になってしまう。

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 いまひとつのり切れずに終わってしまったが、10倍マッチで勝利したので勘弁してほしい。
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2019年04月27日

「どろろ」第十四話 鯖目の巻・第十五話 地獄変の巻

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 まだまだ名エピソードを残している「どろろ」、いよいよマイマイオンバが登場。
 「鯖目の巻」、赤ん坊妖怪がびっくりするほど原作準拠の姿で登場。これは続きに期待、と思ったが「地獄変の巻」がずいぶんあっさりしていて残念だった。原作でのマイマイオンバ戦は、美しい湖を舞台に、歌舞伎のような芝居ががった演出となっており、印象に残る内容。これがアニメになって動くとどうなるか、と楽しみにしていたのだが…。
 一方で、鯖目の描かれ方は掘り下げられている。原作では、化け物にほれ込んで家族を作ってしまった、私情で動く人物に過ぎなかったのだが、アニメでは領民のために化け物と契約しており、つまりはスケールの小さな景光になっているのだ。この挿話の悲惨な結末は、百鬼丸が景光を討てばどうなるか、その未来を暗示する。道を違えようとするどろろこそが、それを変えるための希望である。

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 さて、2クール目に入り、エンディングが変更になった。ほとんどのカットがぼんやりした抽象的な映像で、何をうつしているのか気になる。そして、最後のカットを見るに、これは百鬼丸の視界を表していると予想できる。
 本編では、いずれ百鬼丸の眼が取り戻されることになると思うが、それにあわせてエンディングもはっきり見えたりするのだろうか。
posted by Dr.K at 21:06| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月22日

諸星大二郎「雨の日はお化けがいるから」

 新刊「オリオンラジオの夜」を楽しんだ後、ふと表紙を見ると小〜さな字で〈諸星大二郎劇場 第2集〉と書かれているのに気が付いた。じゃあ第1集は何なんだ。

ameobake.jpg そんなわけで、探して買ってきたのがこの「雨の日はお化けがいるから」。雑多な短編が収録されている中で、特に印象に残ったのが「ゴジラを見た少年」だ。
 2014年の「GODZILLA」は、海外製とはいえ、久しぶりに復活したゴジラ映画だった。それを記念してビッグコミックが特集を組み、様々な作家がゴジラにちなんだマンガを寄稿した。「ゴジラを見た少年」はその中の一本となる。
 少年はゴジラを夢に見る。東日本大震災の被災者が、その日のことをゴジラが来た、と表現するわけだ。夢と現実、初代ゴジラの時代と現在、それら境界を行きつ戻りつするうちに、厄災の化身としてのゴジラが形作られていく。
 これは驚嘆すべき発想で、2014年版ゴジラとはあまり関係がない一方、初代のゴジラと、まだ作られていない「シン・ゴジラ」との間をつなぐ作品となっているのである。

 「シン・ゴジラ」も神話的な側面を持つ作品だが、諸星版ゴジラも見てみたくなった。
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2019年04月21日

心ガ叫ビタガッテルンダ 「NieR Automata」その3

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 Bエンド到達。さあ2周目だ、とプレイ開始してみたら、いきなりザコ敵を操作させられる。まさか敵視点のゲームになるのか? と戸惑うが、例によって意地の悪い演出であり、実際は9Sの物語となる。

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 9Sは支援型のアンドロイドであり、通常の戦闘のほか、敵にハッキングを仕掛けることができる。ハッキングを開始すると、画面はシームレスに抽象的なシューティングモードに切り替わる。コアを破壊すればハッキング成功となる。
 何しろ唐突にゲームが変わるので、慣れないうちは攻撃を食らいがち。敵を狙うのが難しく、四苦八苦した。しばらくプレイしたのち、3Dゲーム時の戦闘と同様、ロックオンが可能と分かり、突然楽勝になって助かった。

※以下はネタバレを含むので注意

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posted by Dr.K at 15:57| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月20日

モンキー・パンチ氏を悼んで

 モンキー・パンチが亡くなった。享年81歳。tsujilupin.jpg

 「ルパン三世」の作者として知られるが、不思議なことにマンガがそれほど読まれているとは思えない。この点では、「サザエさん」の長谷川町子に通じるものがある。私も、「ルパン」のアニメはよく観たが、マンガは読んだことがない。辻真先による「小説ルパン三世」を読んでいるのはちょっと自慢できるかもしれない。
 先日の「金曜ロードSHOW」では、追悼番組として「ルパンVS複製人間」が放映された。ベストなチョイスだと思う。「カリオストロの城」では、宮崎駿のイメージにしかならない。

 以下は、このブログでのモンキー・パンチ関連記事。イタリアを舞台にした「ルパン三世Part4」は、かなり気に入って視聴していたのに、全く記事に書いていなかったとは不覚である。

 追悼放送を観たが、一つ一つの場面がアート的にこだわっていて、現在の手慣れたアニメにはない味がある。傑作だ。

 こんなものが作られても文句ひとつ言わない原作者は稀。

 最近の作画崩壊は基準が高すぎる。こいつを見よ。

 ジブリ亡き後は、ヴァニラ飯を推したい。

 この盛り上がりにリアルタイムに参加できたのは幸運だった。


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2019年04月13日

心ガ叫ビタガッテルンダ 「NieR Automata」その2

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 Aエンド到達。わざわざ「ここでやめないように」とお知らせが出るのは親切だが、「ニーア レプリカント」や「ドラッグ オン ドラグーン 3」をプレイした身としては、分かりきったことである。

 序盤はかなり手ごわいゲームだ。敵の攻撃を受けまくり、回復アイテムがどんどん減っていく。団地のボス戦で、ロックオンと回避が鍵だと気づき、以降はだいぶまともに立ち回れるようになった。回避重視のアクション設計は、いかにもプラチナゲームズらしい。プレイヤーの武器ごとの攻撃モーションの豊かさも「ベヨネッタ」譲りだ。
 その後、ネットを通じて送られてくる他のプレイヤーの義体を拾いまくって、強いチップを身に着けたので、難度は劇的に下がっていった。先にプレイした方々に感謝感謝である。

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 一方ストーリーはというと、一周目から嫌な予感しかしない。2Bらヨルハ部隊は、人類が地球を取り戻すために送り込んだ戦闘アンドロイド。対するはエイリアン配下の機械生命体たちだ。アンドロイドたちは美男美女の麗しい外見だが、長い戦いに飽きて、裏切るやら脱走するやら狂うやら、退廃的なエピソードが展開する。一方機械たちは、ブリキのおもちゃのような不格好な外見だが、人間のような感情・行動を身に着け始めている。パスカルの村など、初見は極めて不気味だ。これ絶対後で裏切るぞ、と思っていたのだが今のところそういう展開はない。
 善悪が反転する瞬間が、やがて訪れるのだろうか。
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2019年04月08日

レゴムービー2

 充分面白いのに、あまりに不遇で泣けてくる。
 映画館に行ったら観客がたった2人。田舎じゃないぞ、大阪駅の映画館だ。平日の朝イチとはいえ、これはひどすぎる。

 5年前の「レゴムービー」は、全世界のレゴファンを泣かせた大ヒット映画だが、日本では「アナと雪の女王」と公開が重なって不発。一度ケチがついた後の「2」はますます苦しい。
 まず知名度がない。CMなどの宣伝が少なく、ゴールデンタイムに旧作が放送される機会さえなかった。
 次に、途中参加お断りの内容。5年ぶりなのに、前作のオチと話がダイレクトにつながっており、仲間キャラクターの紹介もなし! 海外では大ヒットだったのでこれで良いが、日本では前作を観た人が少ないので致命的。
 見た目に反した大人向けの小ネタも前作譲りで、グリーンランタンやアクアマンなどの最近の題材はともかく、ダイ・ハードやバック・トゥ・ザ・フューチャーまでもがさらっと出てくるので、お子様はおいてけぼりになる。
 そして、エンドロールで確信したのだが、この映画は3Dでの鑑賞を前提に作られている。飛び出したらさぞ楽しかろう、という演出が多いのだ。しかし、日本では不人気なので3D上映は一館もない! 字幕版の上映もほとんどないので、原語での声優いじりが生きてこない。

 女王の自在な変形などレゴらしい動きはパワーアップしているし、物語の舞台は宇宙へ飛び出して広大になっているし、前作で観客を驚かせた現実世界とのリンクもきちんとその先を描いているしで、続編としては及第点以上の出来。DVDが出たときに、映画館で観ればよかった、と後悔する人が続出するところまで前作を踏襲しなくていいじゃないか。公開終了までに劇場へ。一見の価値はある

映像のこだわり 8
歌のこだわり 8
英語版声優のこだわり 8
個人的総合 7
posted by Dr.K at 23:32| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月07日

「どろろ」第十一・十二話 ばんもんの巻

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 家族との再会、そして百鬼丸と多宝丸の対決。前半の締めくくりにふさわしい濃縮された物語だったが、結果、九尾が止めを刺されたのかはっきりせず、百鬼丸の体も戻っていない。次回で何か説明があるのだろうか。

 さて、このアニメでは、多宝丸が深く掘り下げられている。ただの恵まれた子ではなく、領主の子としての自覚と正義感があることがわかる。百鬼丸の真実を知った彼が、兄を討つと決めたその覚悟は非常に重い。原作で、兄と知らずに百鬼丸と戦ってあっさり死んだ多宝丸とは大違いだ。一命をとりとめた多宝丸は、映画の「どろろ」のように、景光亡き後の領主となるのかもしれない。
 原作ではシンプルに悪だった景光も、領主としての冷酷な覚悟を感じさせる、一理ある人物になっている。母親が自殺するのも原作にない展開である。さらに、原作では殺された助六と母が、無事に再会したという改変。再会した家族から拒絶される、百鬼丸の孤独がより鮮明に浮かび上がる仕組みだ。
 このままでは暗黒面に落ちてしまいそうだが、それを助けるのがどろろということなのだろう。50年前のアニメと違って、視聴率が悪いからと急にコメディにするようなことはないはず。どんな後半を迎えるのか、とても楽しみだ。
posted by Dr.K at 23:47| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月06日

心ガ叫ビタガッテルンダ 「NieR Automata」その1

 「ニーア オートマタ」をようやく手に入れた。DLC等がセットになった「Game of the YoRHa Edition」だが、本編に特に違いはないらしい。

 前作と呼んでいいのだろうか、「ニーア レプリカント」は、ファンタジー風の剣と魔法の世界を舞台に、一人の少年の冒険を描いていた。(←プレイした人から総ツッコミを食らいそうな概略) 一方、「ニーア オートマタ」は、廃墟と化した未来の地球で、戦闘用のアンドロイドが主人公となる。つまり何もかもが前作と異なるわけだが、冒頭のエピソードをプレイしただけでばっちりNieR感が出ていて面白い。
 ではNieRらしさとは何か。それは、プレイヤーの予想を裏切りまくるひねくれた展開だ。さあ、アクションゲームをやるぞ、とスタートしたらいきなりシューティングが始まるオープニング。序盤からピンチに次ぐピンチ。そして何より、プレイヤーを戸惑わせる視点の変化。

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通常時はよくある三人称視点。2Bの後ろ姿が美しい。

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ところが、場所によってはサイドビューに変わる。キャラも小さくなって昔のゲームみたいだ。

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そうかと思うといきなりトップビューになる。2Bと9Sの見分けがつかない!

 前作でも同じことをやってはいるのだが、「ニーア オートマタ」では、よりシームレスに視点変更を実現しており、技術的な進歩が感じられる。これは期待できそうだ。
posted by Dr.K at 23:45| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月01日

「レベル41! 乃々を探せ!」の研究レポート

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 待ってましたのデレステ恒例、エイプリルフール企画。今年は乃々を主役とした内容。
 絵本の世界を舞台にした寸劇を楽しみつつ、合間にマインスイーパーのようなゲームをプレイする。正攻法で解こうとすると苦しいが、各キャラのスキルを活用するとだいぶ簡単になる。すべてのステージをクリアすると乃々が見つかるという塩梅。

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 クリアすると見られるスペシャルMVが興味深い。書き割りの背景と、3Dのキャラという組み合わせなのだが、いつもの音ゲーとはモーションがかなり異なる。躍らせるのではなく、舞台劇よろしく演技をさせているのだ。
 今後は、曲によっては物語性に富んだMVが作られる可能性がある。楽しみだ。
posted by Dr.K at 23:33| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする