2019年10月31日

令和に蘇る〈ガンパレ〉! 「十三機兵防衛圏」その一

 待ちに待った、「十三機兵防衛圏」をプレイ開始。正式な発売は11月末だが、製品版にセーブデータを引き継げる体験版が配信開始したので、さっそくダウンロードした。
 この体験版では、冒頭約3時間のみプレイできるが、3月に発売のプロローグ版をプレイした人は6時間遊べるという謎仕様だ。

 開始早々、プロローグ版にはなかった戦闘パートに突入。そのシステムに既視感があった。
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(画像はクリックで拡大)

この抽象化されたマップの感じ、「ガンパレード・マーチ」だ! リアルタイムにユニットを選び、次の一手を選んでいく緊張感がたまらない。まだチュートリアルなので楽勝だが、どんどん敵が強くなっていく気配だ。
 ストーリーは、今のところプロローグ版のままの内容。気になるのは、合間の戦闘パートとストーリーがつながっていないことで、ストーリー部分よりずいぶん後に戦闘が起こっている感じがする。とはいえ時代を行き来するストーリーなので、もしかすると逆かもしれないが。
 いずれにせよ、ストーリーを読むだけのゲームではないとわかり、またもや期待値が増したのだった。
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2019年10月26日

エセルとアーネスト ふたりの物語

 原作はレイモンド・ブリッグズの絵本。「スノーマン」や「風が吹くとき」で知られる作者が、両親の〈普通の人生〉を綴った物語です。以上のことを全く知らずに、映画を観てしまったんですけどね。

 まずはプロローグ、レイモンド(本人)が絵本にとりかかる姿です。実写で始まったので、映画を間違えたかと思いました(笑) そして本編、絵本のような温かみのあるアニメなのですが、これはびっくり、乗り物や背景が3DCGなのです。この画風で立体化できるとは、とかなり感心しました。
 物語は、二人の生活を、全く奇をてらうことなく淡々と描写していきます。しかし、イギリスから見た20世紀の歴史というのはなかなか新鮮。第二次世界大戦も、日本から見たものとはだいぶ違います。市民の目から見た戦争、という点でも「この世界の片隅に」と非常に近しいものを感じますね。また、日本では第二次世界大戦が最後の戦争となっていますが、イギリスでは続けて朝鮮戦争への出兵があり、平和になったわけではない、ということにもハッとさせられました。
 結末付近では、二人の老いと死を妥協のないリアルさで描いており、フィクションとして美化しない強い意志を感じました。最後に冒頭の実写に戻ってくると思っていたんですが、それもなかったのは、レイモンドの創作がまだ続くことを示しているのかもしれませんね。

映像技術 9
リアリティ 9
「片隅」類似度 9
個人的総合 7
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2019年10月22日

ドラマを見て「左ききのエレン」を思い出す

hke1.jpg 朝日新聞の見開きを占拠したマンガに度肝を抜かれ、その日から放送開始したドラマを視聴。

 おかしい。初めて観るのに、このストーリー知ってるぞ。
 ようやく思い出した。これ、以前ウェブ掲載で話題になっていたマンガだ。最初しか読んでいなかったので、その後リメイクされて有名になっていたとは知らんかった。新聞にまで載るとは、大した出世ぶりだ。
 ドラマは、主役の光一の演技が正直拙いのだが、青臭いストーリーとマッチして味になっている。
 一方、難しいのが天才であるエレンの表現。池田エライザの雰囲気はなかなかのものなのだが、肝心のグラフィティが凡庸すぎる。マンガでは、特にオリジナル版の画力が低く、読者の想像によってエレンの芸術の天才性が伝わる仕組みになっていた。それが実写になってしまうと、想像の余地がなく、見た通りにしか伝わらない。これは広告デザインについても同じで、本当に良いものを見せないと、物語に説得力がなくなってしまう。
 果たして、ドラマはこの難題を乗り越えることができるのだろうか。
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2019年10月20日

「コードギアス コラボ」の研究レポート

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 スマホの不調かネットの不調か、「デレステ」のアップデートに妙に手間取りました。そしてなんとか起動したらこんな画面。「デレステ」×「コードギアス」コラボのスタートです。

 スマホゲームではすっかり定着した、他のアニメとのコラボですが、これまでの「デレステ」は消極的でした。過去に、「グラブル」とのコラボがありましたが、これは同じ会社のゲームですしね。内容も、ルームアイテムの追加と、カバー曲くらいのおとなしいものでした。今回の「コードギアス」は、冒頭の告知から気合が入っています。

 さて、メインとなるカバー曲。まだ増えるかもしれないのですが、三船さんの「モザイクカケラ」最高ですね! 今後とも贔屓にしちゃいます。

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 続いてはルーム。「コードギアス」らしいデザインのアイテムを多数用意しているだけでなく、画面の手前で戦闘が行われるなど、演出の手が込んでいます。

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 そして、配布されるルームアイテムが山下真司。どこがコードギアスなのかさっぱりわからない意味不明さですが、ちゃんと本人のボイスが入ってます。元ネタのCMも、中居君のものほど流れてませんし、これはハズした感じが…
posted by Dr.K at 21:20| Comment(2) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月19日

メガドライブミニで「テトリス」

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 「テトリス」と言えば、誰でも知ってるゲームですが、メガドライブミニに収録されている奴は話が別です。
 そもそも、メガドライブでは「テトリス」がリリースされていないのです。開発が済んでいたにも関わらず、版権が無効となったこの事件は、長く語り草となりました。
 では、メガドライブミニでは、その未発売ゲームが収録されたのか? それもまた違います。大ヒットしたアーケード版をメガドライブミニに移植したスペシャル版となっており、わけがわかりません。

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 アーケード版のテトリスは、それまでのテトリスを大幅に改良した名作として通っていますが、個人的には気に入らない変な移植でした。
 それ以前の、BPS社によるPC版やファミコン版は、ソビエト発のゲームであることを前面に出していました。真っ赤なパッケージ、そびえ立つモスクのビジュアル、そしてロシア調のBGMなどです。これらは当時、とても珍しくかっこよく感じられました。
 でもセガのアーケード版は違います。なんだか間の抜けたBGM、脈絡のない写真の背景、意味もなく踊るサル。これだけ変なセンスのデザインはそうそうありません。

 勝てば官軍とはよく言ったもので、今では、これが懐かしいテトリスだ、ということになって誰も文句を言いません。メガドライブミニになってもやっぱり変だと思うのですが。
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2019年10月17日

FIRE EMBLEM 磑風舂雨 その9

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(画像はクリックで拡大)

 帝国軍を率いて同盟領へ。
 1周目で味方だった金鹿組の生徒たちを討つことになるのがなんともつらい。ミルディン大橋ではレオニーを倒し、デアドラではヒルダを倒した。ちなみに、リシテアとイグナーツはあらかじめスカウトで味方になっている。
 問題はクロードだ。このマップのボスなのでクリアするために戦闘は不可避。取り囲んで計略で削り、リンハルトの魔法で止めを刺した。クロードは死に、ストーリーが進んだ。
 ところが、調べてみると、先生又はエーデルガルトで止めを刺した場合、クロードが死なないルートが発生することがわかった。死なないと言っても、味方にもならず退場するだけなので、その後のゲームには影響0である。しかし、かつての「兄弟」を殺すのはどうしても気分が悪いので、わざわざやり直してクロードを生かすことにした。
 こうして同盟は征服された。あれ、何人か消息不明だぞ。ローレンツは、親帝国派の貴族の子なので戦いに出なかったのだろうが、マリアンヌはどこ行った。ラファエルは平民なので田舎にでも帰ったのかな。
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2019年10月13日

海よりもまだ深く

 このたびの台風で、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。

 是枝裕和監督の新作公開に合わせた、テレビ初放送。よりによって、台風の前日という設定の物語であり、臨場感が半端ない。
 阿部寛が主演ということもあり、2008年の「歩いても歩いても」と雰囲気がそっくり。さらに、樹木希林が元気だったので、同じ頃の映画かと思ったら、2016年の作品と知りびっくり。メジャー監督となってから、再びこんなのを撮れる人はそういない。
 主人公は、小説で一度は賞を獲ったものの、その後は鳴かず飛ばずの男。取材と称して興信所に勤めているが、まじめに働いているとは言い難い。別れた妻にも未練たらたらで、月に一度、息子に会うのが何よりの楽しみだが、その時に渡す養育費にも事欠くありさま。せっかくお金を得ても、競輪ですってしまうなど、とにかく情けなくどうしようもない男だ。物語は、台風によって若干の展開を見せるのだが、彼が劇的に変化することはない。こんなはずじゃなかった、という人生を母役の樹木希林が力強い諦観で包み込む。
 「そして父になる」や「海街diary」のようなハッキリした話は他の監督でも撮れるかもしれないが、このぼんやりとしてしみじみとした味わいは、他では代えがたいものがある。是枝監督には、時々でいいので、今後もこの路線の作品をお願いしたい。

生活感 10
キャスティング 10
盛り上がり 1
個人的総合 7

他の方の注目すべきレビュー: 忍之閻魔帳 モンキー的映画のススメ
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2019年10月06日

メガドライブミニで「ロード・ラッシュ2」

 メガドライブミニで残念なのは、テンゲンのゲームが収録されていないことです。怪しいローカライズや、珍妙な説明書の文面にまたお目にかかりたかったのですが… ないものはしょうがないですね。

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 しかし、エレクトロニック・アーツの「ロード・ラッシュ2」も相当なものです。公道でのバイクレースなのですが、結果に応じてライバルたちから言葉が投げかけられます。その翻訳がなんとも味わい深く、濃すぎるキャラをよく引き立てています。

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 このゲームでは、並走するライバルを殴ることができる、というのがよく話題になります。ですが、私が特に推したいのがクラッシュ表現。転倒し、吹っ飛ばされたら、自分でキャラを操作してバイクまでたどり着かねばなりません。この間、他の車に轢かれるということもありえます。リアルさと間抜けさが際立っています。
 さて、転倒時バイクが前にある時はいいのですが、後ろにある時はメイン画面にはうつりません。そこで、バックミラー画面を見て探すのですが、バイクを離れているのにバックミラーを見ているというのはどういう状態なのでしょうか。ゲームとしては理にかなっているのですが、これで良い、と決断できた制作者はやっぱりただ者ではないと思います。
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2019年10月05日

FIRE EMBLEM 槿花一朝 その8

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 帝都へ赴き、エーデルガルトの戴冠に立ち会う。

 「この選択で物語が大きく変化します」

の表示は親切だが、没頭しているプレイヤーにとってはいささか興ざめである。金鹿ルートをプレイ済みのため、だいたいの予測は立つのだが、それでもとても断りにくい選択肢だ。
 皇帝となったエーデルガルトは、まず宰相を更迭する。あまり悪い人物には見えないのでなんだか気の毒だ。詳しい事情は描かれないが、病の重かった前皇帝に代わって権力を振るっていたのだろう。
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(画像はクリックで拡大)

 そして、名を見れば一目瞭然だが、この宰相はフェルディナントの父である。黒鷲クラスきってのイケメンも、将来は禿げるのか、とこれまた気の毒になってしまった。
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2019年10月03日

「ぼくらの七日間戦争」の予告編が嫌な感じ


 年末に公開予定のアニメ映画の予告編。
 GAGAと角川がタッグを組み、なつかしい作品を現代の設定に改めてアニメ化、声優には人気俳優を起用、と大ヒットを狙っている気配プンプンだが、いや〜、これは嫌な匂いがプンプンするぜ。
 まず、水色や白のテロップ。そして強調される入道雲。ものすごく細田守っぽい。
 そして、気合の入った風景だけのカット、疾走感のあるロックの歌。新海誠の「君の名は。」とそっくりだ。
 売れた作品の表面をなぞって一丁上がり、これは下品ですわ。「君の名は。」の次を狙ったアニメはいくつもあったけど、いずれももう少しオリジナリティがあったぞ。恥を知れ。
 こんな批判を覆すくらい、実際の中身は面白いという番狂わせに期待する。宗田理の原作は名品なんだからね。
posted by Dr.K at 23:07| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする