2019年11月30日

珍品堂が勧める2013〜2015の映画

 この頃から、映画を観る本数が増えており、色々なジャンルで名作に触れることができました。

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2019年11月27日

珍品堂が勧める2010〜2012の映画

 当ブログでは、年末にゲームやドラマ、そしてコミックのベスト3を選出していました。しかし、最近はマンガを買うことが非常に少なくなってしまいました。よって、コミックのベスト3を廃止します
 代わって、映画を観る本数が増えてきたので、映画のベスト3を始めようと思います。そうなると、昨年までに観た映画ではどうだったのか、気になってきました。幸い〈映画一刀両断〉は前から書いているので、10年ほど遡ってまとめてみます。

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2019年11月23日

悪夢に溺死する。「DEATH STRANDING」その3

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 サムにとっての脅威はBTだけではない。〈ミュール〉と呼ばれる追い剥ぎどもも厄介だ。
 序盤は武器がない。ステルス行動で必死にやり過ごす様は、「メタルギア」を彷彿とさせる。少しゲームを進めると、〈ポーラガン〉と呼ばれる敵を捕縛する銃が手に入るので、かなり対抗できるようになる。バイクやトラックなど、乗り物が使える段階になれば、敵陣を突っ切ることも可能だ。
 「アンチャーテッド」のネイトだったら、こんな奴らは皆殺しだ。しかし、サムは不殺を貫く。なにしろ、人が死に、BTと接触すると対消滅が起こるのだ。死体を作ることは、人類の滅亡につながってしまう。

 「デス・ストランディング」のキーワードは〈繋ぐ〉。
 サムのミッションは、配達を通じて、分断された人々を繋いでいくこと。そして、他のプレイヤーとオンラインで間接的に協力していく繋がりの仕組み。さらには、SNSのような評価システムとUI。
 すべてがキーワードに通じている中で、ただ敵だから殺すというような行動はさせたくない。しかし、ゲームで敵が出れば倒したいのがユーザーの普通の感覚だ。そこで、BTや対消滅といった強力な枷を設けて、行動を規制したのだろう。意図があり、一貫した設計は見事である。
 そうなると、最後の謎はBTだ。彼らは、死後の世界から繋がりを求めてさまよっている、という説があった。ここまで、サムは繋がりを拒絶し続けていることになるが、大きな転換が待っているに違いない。
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2019年11月18日

FIRE EMBLEM 花鳥風月 その11

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 帝国ルート終了。ペトラと結ばれたが、なかなかこっ恥ずかしいイベントだった。
 最終戦は本当に苦労した。あまりにつらいので攻略サイトを見ると、ラスボスとの戦い方が書かれていたが、そもそもラスボスの所までたどり着かないのだからお話にならない。道中に何体も待ち構えているゴーレムが、結構な確率でクリティカルを放ってくるのがやばい。
 実はこのステージ、初期配置がトラップなのである。味方が二手に分かれているので、そのまま進軍しがちだが、実は中央に全員を集めると楽になる。さらに、勝利条件が紛らわしい。「敵の将を倒す」とあるので、各所に配置されたかつての学友たちを相手にしたくなるが、実は将マークが付いているのはラスボスだけ。つまり、なるべく戦わず一気にラスボスだけを落とすのが正解なのである。
 帝国ルートは、エーデルガルトのヒロイックな活躍は見ものだが、闇に蠢く者との因縁はうやむやに終わって消化不良な感じだ。いったんここでプレイ終了とするが、エキスパンション・パスで予定されている追加のサイドストーリーが配信されたら、別のルートで再開する…かもしれない。
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2019年11月16日

悪夢に溺死する。「DEATH STRANDING」その2

 はい失敗! やり直し!

 「デス・ストランディング」の世界には、BTと呼ばれる幽体が待ち構えており、捕えられるとあの世行き。そのため、人類は絶滅しかかっている。BTがうようよ居る〈座礁地帯〉をかいくぐって、物資を届けるのが主人公サムの仕事だ。
 サムはあの世から帰ってこれる特殊体質で、これをゲーム的に言い換えると、荷物を失うとゲームオーバーだが、BTに捕まってもゲームオーバーにならない、ということになる。
 なんだ楽勝じゃん、となめていた訳ではないが、さっそくBTにつかまってしまった。あの世から生還してそのまま続けるつもりだったが…

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ヴォイドアウトで周囲の地形がごっそり失われていた。これはまずい。大陸を横断する頃にはアメリカがなくなってしまう。
 BTと人が接触すると、対消滅(ヴォイドアウト)が起こる、という設定はすでに語られており、集落がまるごとなくなる事件をプロローグで見ていたというのに、この体たらくである。大げさ過ぎて、まさかゲーム内でシステム化されているとは思っていなかったのだ。
 バッドエンド確定の予感がするので、セーブデータを引っ張り出してやり直し。
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2019年11月10日

FIRE EMBLEM 風林火山 その10

 帝国の物語も終盤。
 ここへきて、ハードクラシックの難度が牙をむき始めた。敵将は一撃必殺の武器を持っているわ、ザコは攻撃範囲が重なっていて集中攻撃してくるわ、魔獣はわんさか出るわで、全員生還でのクリアは困難だ。

 さて、11月8日のこと、ゲームがアップデートされた。有料DLCの新規コンテンツ配信にともなう改修だ。しかし、本編にも若干の変更があり、これが私には大きかった。何しろ、突然一人味方が加わったのである。

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(画像はクリックで拡大)

 イエリッツァ先生、参戦! 死神なのでいきなり強い。このタイミングで該当するシナリオをプレイしていた人は少ないと思うが、まるで私の苦境を知ったかのような登場となり、死神どころか救世主である。プロフィールと声のギャップが凄く、人気の出そうなキャラだ。
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2019年11月09日

悪夢に溺死する。「DEATH STRANDING」その1

dsst011.jpg 「デス・ストランディング」を迷った末に購入。コナミを飛び出した小島秀夫が、新会社を立ち上げての第一作目ということで、注目度は抜群だ。
 インストールに30分ほどかけた後、ムービーが流れる。いよいよ始まるかと固唾をのむと、実はただの会社のロゴでずっこけた。大げさ過ぎるだろ。


 上記の発言について、日本のファンは、「小島監督にはやはりゲームを作り続けてほしい」「いや、映画も向いているのでは」と、様々に反応しているが、私に言わせるとこうだ。

 もう作ってるじゃん。

 「デス・ストランディング」の冒頭は、ムービーの合間にちょっと歩くだけで、ほとんど映画だ。わずかな時間に最初のピンチが襲い掛かり、最高に盛り上がったところでタイトル、実にハリウッド映画的な演出だ。主演のノーマン・リーダスをはじめ、映画俳優がバンバン登場。ギレルモ・デル・トロも予想外にがっつり出ており、ますます映画的だ。独創的すぎてわけのわからない域に達しているSF設定も、マニアックな洋画のようだ。そして何より、ゲームがまだ何も面白くなっていないのに、ストーリーが面白くて続けてしまうのだから、これはもはや映像作品だ。

 ゲームはここからが本番だと思うが、小島監督の志向(嗜好?)がこれでもかと詰め込まれている。あまりにアクが強いので、こんなに大々的に売って大丈夫なのか、と心配になった。
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2019年11月05日

イエスタデイ

 同僚にすすめられて観たのだが、こりゃ面白いに決まってるわ。脚本のリチャード・カーティスの持ち味が強く出ている。
 リチャード・カーティスと言えば、かつて「ラブ・アクチュアリー」でラブストーリーの頂点を極めた監督。しかし私は一つの疑惑を抱いた。

 主人公のジャックは、売れないミュージシャン。幼馴染のエリーが献身的にマネージャーをしてくれているのも心苦しく、引退を決意する。その夜、謎の大停電で交通事故に遭ったジャック。退院すると、なぜか誰もビートルズを知らないのだった…
 もう予想がついたと思うが、ビートルズの存在しない世界で、ジャックがビートルズの曲を演奏してヒットを飛ばすことになる。転生もののラノベか、はたまた〈なろう小説〉かという出だしだが、もっとしっくりくるたとえを私は知っている。「ドラえもん」の「もしもボックス」だ。
 思えば、「アバウト・タイム」の、クローゼットにこもって時間を遡るという仕掛けも、引き出しのタイムマシンとどこやら似通っているではないか。リチャード・カーティス、実は「ドラえもん」のファンなのじゃないか

 例によってSF考証はテキトーだが、ビートルズが存在しない世界では、オアシスも存在しない。なるほど。でもローリング・ストーンズは平気というあたりも笑える。エド・シーランが本人役で出ずっぱりというのも面白いところだ。
 「イエスタデイ」は、異世界ものの一種ではあるが、時間は遡らない。つまり、ビートルズの曲が今の時代に売れるか? という問題になってくるのだが、オリジナルに忠実であろうとするジャックに、周囲が難癖をつけるのがまたおかしい。現代の音楽業界に対する風刺が効いている。

 荒唐無稽な設定から始まって、恋愛中心の物語へシフトし、多幸感のある結末へと導くカーティス節は健在。ビートルズにそんなに詳しくなくても大丈夫。「ジョーカー」でやさぐれた心を癒してくれる貴重な一本だ。

ヒロインの可愛さ 9
エド・シーランの好感度 9
主役のショボさ 8
個人的総合 8
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2019年11月04日

古典SFでザッピングアドベンチャー! 「十三機兵防衛圏」その二

 全部のストーリーが「続きは製品版で」となったので、セーブして発売日まで待つ。
 ストーリーパートとなる〈追想編〉だが、プロローグ版の部分を越えてからが凄かった。バラバラだった各キャラクターのストーリーがあちこちでリンクし始め、面白いし先が気になるしでもう大変。
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 しかも、予想外に分岐が仕込まれていたのである。どうやらあちこち選んで条件を満たさないと、続きがアンロックできない仕組みらしい。以前プレイした「タイムトラベラーズ」を彷彿とさせる。行き先を変える、選択肢を変える、などで済むものは良いのだが、このゲーム特有の「考える」から回想シーンへの転換は、チャートから予測がつきにくくなかなか手ごわい。ストーリー部分のプレイも意外に手ごたえがありそうだ。
 見かけによらず古典SFを元にしたストーリーは、非常に硬派。ただ、気になるのがタイムパラドックスを無視しているらしいこと。時空移動の結果、同一人物が同じ時代に複数存在するという状況が頻発する。〈究明編〉を見る限りでは、考証にもこだわっている様子なので、これから何か説明があるのだろうか。
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2019年11月03日

ジョーカー

 おさらいのつもりで「ダークナイト」を観てから行ったが、その必要はほとんどなかった。

 稀代の悪役、ジョーカーがいかにして誕生したのか。アメコミでは、科学薬品の溶液に落ちたというエピソードが描かれ、「ダークナイト」では、父親からの虐待によって口を割かれたと語られる。だが、この映画にはそのような劇的な場面はない。
 主人公のアーサーは、母親を介護しながら暮らす貧しい独り身で、コメディアンになる夢があるがその才はなく、発作的に笑ってしまう精神疾患に苦しんでいる。そして、オヤジ狩りに遭ったり、仕事をクビになったり、酔った会社員に因縁をつけられたり、自分の出自を知ったりすることで、どんどん追い詰められていく。
 一つ一つの不幸は、突飛なものではなく、誰の身にも起こりうる事だ。そのリアリティがたまらなく恐ろしい。
 そして、アーサーが一線を越えたとき、ジョーカーの姿で繰り出したとき、信奉者からの喝采を浴びたとき、そこには痛ましさと同時にカタルシスが確実にあった。観客は仮面の群衆の一人と同じ気持ちになっている。
 この映画を「気持ち悪い」「つまらない」と切り捨てる感想は全く正しい。その人はきっと、あちら側に身を置くことの危険さを本能的に察して拒否したのだと思う。

(注:以下に結末を含むネタバレあり)

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posted by Dr.K at 17:14| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする