いや〜、こうなりましたか。スタッフの皆様、本当にお疲れ様です。
このドラマ、数話を撮ったところで、メインキャストである三浦春馬が亡くなりました。まだ第1話が放送されていないタイミングでのことです。放送をとりやめる、代役を立てる、といった選択肢もあったと思うのですが、本作は回数を減らしつつもあえてそのまま放送することに踏み切りました。
先週放送の第4話は、その最終回となります。私は、あらかじめ撮ってあった内容が終わったら、物語は途中ですがこれで終わります、とテロップが出るような打ち切りエンドを予想していました。ところが、実際は全く違うものが用意されていました。
衝撃のキスから一夜明け、玲子(松岡茉優)が起きると、慶太(三浦春馬)がいません。どこかへふらっと出かけたのでしょう。玲子はなぜ倹約家になったのか、自分自身の問題に決着をつけるため、小旅行に出かけます。
おそらく本来は、この旅に慶太が同行し、玲子を支えるという話だったのだと思います。代わりに同行したのは、なんとロボットの猿彦でした。玲子と慶太が勤めているのはおもちゃ会社であり、ペットロボットは製品の一つです。慶太は猿彦と名付けた一台を、大切にしていました。画面をにぎやかすマスコットに過ぎなかった猿彦が、慶太の代わりという大役を勤めます。
また、各キャストが、ときに回想をはさみながら、慶太への想いを語る場面が作られていました。もちろんドラマ内の話です。しかし、それらが三浦春馬への言葉に聞こえるのは、おそらく意図的なものでしょう。純(北村匠海)は、玲子と付き合うことはできないと悟り、一人涙を流します。このシーンすらも、三浦を悼んでいるように見えてきて困ります。
最後は、慶太が帰ってきたと思わせる主観映像で終わります。笑顔で迎える玲子を演じた松岡茉優の心境はどんなものか、想像するだにつらいものがあります。
苦心の末、どうにか作られた最終回。このような場合、ソフト化は中止されることが多いのですが、ちゃんと発売されるようで意外です。キャストのコメントとか、どんなものが収録されるのかちょっと気になりますね。