2020年11月29日

究極の純粋推理「Return of the Obra Dinn」その3

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 何度も言うようだが、このゲームにはフラグがない。よって、ネットで答えを見つけて入力すれば、一瞬でパーフェクトがとれる。面白くない。少しでもプレイするつもりがあるのなら、ネタバレを見ることは厳禁だ。
 その反面、ひとたびゲームをクリアすると、他の人のプレイレポートや動画を見るのが楽しくて仕方ない。どのタイミングでどのヒントに気づき、誰の安否から確定するか、がプレイヤーごとに全く違うのだ。ゲームのプレイ技術はほぼ用を為さず、観察眼やゲーム外の教養がプレイに差を生むところが面白い。

 以下、私のプレイで最後まで安否確認に苦労したメンツを記す。答えは書かないようにしているが、ネタバレを含んでいるので注意されたい。

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2020年11月28日

「さよならアンドロメダ」の研究レポート

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 「さよならアンドロメダ」のイベントコミュがいつになくエモい。

 「さよならアンドロメダ」とは、デレステで先日まで行われていたイベント。ポイントを稼いで新規SRカードなどの報酬を目指しますが、その過程でイベントコミュと呼ばれるショートストーリーがアンロックされます。
 人気曲の採用で、ファンからの注目度はもともと高かったようなのですが、私が驚いたのはコミュの内容。「銀河鉄道の夜」や「銀河鉄道999」を思わせる、雰囲気たっぷりの物語でした。アイドル達が舞台劇にチャレンジし、その内容が劇中劇として語られているという設定です。
 凜はともかく、普段はギャグ要員になることが多かった乃々や亜季が、シリアスな演技をやって様になっているのが感慨深いです。

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 コミュの背景は、事務所かステージが多かったのですが、今回は宇宙ですから新規画像が加わります。さらに、立ち絵も衣装に着替えているなど、手が込んでいます。運営にとっても、どうやらこの曲は特別みたいですね。

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 そして、コミュ中のここぞという場面がイラストになり、新規SRカードとして報酬になります。これがまた力が入ってますね。背景のモブがこんなにしっかり描かれてるの、初めてじゃないでしょうか。
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2020年11月22日

究極の純粋推理「Return of the Obra Dinn」その2

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 前回書いた通り、このゲームにはフラグがない。よって、あてずっぽうで偶然に解くことも一応可能だ。今、一応と言ったが実際には限りなく不可能に近い。

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 死因だけで何十もの選択肢があり、殺害であった場合には、犯人を正確に指摘しなければならない。こんなものが偶然で当たるわけがない。だが、必死になって探すとヒントはちゃんと見つかるようになっている。
 「リターン・オブ・ジ・オブラディン」では、3名の安否を正しく入力するたびに、情報が確定していく。要するに答え合わせだが、これが絶妙だ。今、推測した人物は合っていたのかな、と気になりつつもしばらく宙ぶらりんにされる感じが、推理ゲームとして秀逸。一人一人成否が判定されてしまうと、こういう時間は存在せず、感覚はクイズに近くなってしまう。

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 見事3人分の推理を正解すると、この画面。実にそっけないメッセージなのだが、プレイヤーはガッツポーズで快哉を叫んでいる。こんなに達成感のあるゲームはなかなかない。
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2020年11月21日

夕餉に潜む罠 「天穂のサクナヒメ」その2

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 田植え唄のイベントに遭遇した。フルコーラスとでも言えばいいのか、ずいぶん力が入っている。長い。そして、この唄が本物の田植え唄なのか、それともゲーム独自のものなのか気になる。

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 神界でチョンボをやらかしたために、鬼の住む島へ追放されたサクナヒメ。島では、5名の人間と生活を共にすることになる。宣教師のミルテは料理が得意で、アクションパートなどで集めた食材を使って夕餉を用意してくれる。メニューも豊富で、食事シーンも凝っているのだが、これが罠なのだ。あっという間に食材が不足し、水だけになってしまう。特に序盤は米の収穫が少ないので、保存食でしのぐなど工夫が必要だ。
 ミルテの献立は謎が多い。食材があっても使わないかと思えば、突然豪勢なメニューを用意したりする。何か考えがあってのことだと思いたいが、まさかランダムではあるまいな。ある程度こちらでカスタマイズした方がいいだろう。難敵に挑む前に満腹度を上げておくなど、考えることはいくらでもある。
posted by Dr.K at 23:31| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月18日

究極の純粋推理「Return of the Obra Dinn」その1

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 時は1807年、5年前に消息を絶っていたオブラディン号が無人で発見された。主人公は、この船の調査を依頼された保険調査員。船内をくまなく探索し、事件の真相を探るとともに、乗員乗客60人の安否と死因を突き止めるのだ

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 主人公の持つ懐中時計は、死者に対して使うと、その死の瞬間を見ることができる。わずかな音と、静止した映像から、その人物が誰か、死因が何かなどを探らねばならない。

 とんでもないゲームだ。
 何しろこのゲーム、フラグというものがない。
 例えば、「逆転裁判」などをプレイしていると、主人公より先に、事件の真相に気づくことがある。逆に、プレイヤーが気づいていなくても、条件を満たせば主人公が事件を解決してしまう。このように、推理もののゲームは、物語の進行とプレイヤーの理解度とが必ずしも一致しないところがあった。
 しかし、「リターン・オブ・ジ・オブラディン」は違う。死体を探し尽くせば一応エンディングを見ることはできるが、ほとんどの人物が名前も安否も不明なままとなる。何度も死の瞬間に立ち戻り、わずかなヒントから名前を暴くのだ。互いを呼び合って会話をしているなんてのは、ごくわずか。言語や服装、何気ない瞬間の人間関係から、何者かを判別していく。
 正解にたどり着いた時の達成感が素晴らしく、やめ時が見つからないほどに熱中した。事件はかなり凄惨だが、主人公が関係者でも探偵でもない保険調査員という設定が絶妙。パズルを解くような俯瞰的な視点は、まさに純粋な推理にふさわしい。

 私はすべての調査を終えてしまったが、記憶を消してもう一度プレイしたいゲームだ。 
posted by Dr.K at 23:42| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月16日

話題の稲作ゲー 「天穂のサクナヒメ」その1

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 いや〜、すっかり当てが外れた。変わったマイナーゲームを買ったよ〜、って感じで記事にしようと思ったのに、色んなところで話題になっている。
 「天穂のサクナヒメ」は、えーでるわいす開発のアクションRPG+稲作シミュレーションゲーム。このサークルが作るアクションはガチなので、使い慣れたコントローラーでないとクリアが困難になるだろうと予想し、PS4版の方を購入した。限定版はちょっとお高価い印象だが、画集のページ数が思いのほか多く、これならリーズナブルだ。

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 とりあえず、ゲーム内の時間で1年プレイした。稲作パートは専門知識が凄いが、田右衛門が大まかにアドバイスをくれるので、プレイに困ることはない。

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 プロモーションムービーは何年も前から見ており、稲作の工程が細かく再現されていることは事前に知っていた。しかし、それらがデモではなく、すべてミニゲームになっているとは思わなかった。画像はこき箸による脱穀だが、マジで一本一本操作せねばならず、このしんどさはただ事ではない。早く技術開発をしなければ。

 「サイバーパンク2077」の発売が延期になったので、プレイする時間ができた。じっくり取り組んでクリアを目指す所存。
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2020年11月15日

「漫勉neo」に諸星大二郎登場!

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 「漫勉」とは、浦沢直樹がマンガ家の仕事風景を取材するドキュメンタリー番組。定点カメラによって撮影された映像で、マンガ原稿執筆の現場が明らかになる。
 数年ぶりの放送となる今期は、ちばてつや、星野之宣など大御所の出演があった。そして前回、ついにと言うかまさかと言うか、諸星大二郎が登場した。何しろ表に出ることがない先生なので、ファンとしては、「生きてる! 動いてる!」と、タイムマシンでおばあちゃんに会いに行ったのび太君のような感想しか出ない。
 いつもなら、番組中はゲストと闊達な創作論を交わす浦沢だが、「う〜ん」とか「そうかなあ」しか言わない諸星相手に四苦八苦。絵に自信がなく、放送されたくない気配がありあり。書き損じて原稿を切り貼りしたり、スクリーントーンを失敗したり、という瞬間がばっちり写されていて最高に面白い。PCも使わず、アシスタントもいない、たった一人の現場で試行錯誤が繰り広げられる。この作品が収録された新刊は今月末発売。買います。

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 浦沢直樹は、好きな諸星作品として「カオカオ様が通る」を挙げた。なんちゅうものを選ぶんや。文庫では自選短編集「彼方より」に収録されている。思わず読み返してしまった。
posted by Dr.K at 10:44| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月08日

宇宙イカ革命「Splatoon2」 その27

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 3度目となる復刻フェスは、2018年に開催されたハロウィンフェスのリバイバル。周囲を見ると、ちゃんと仮装してる方が多い。私も2年前にもらった装備をがさごそ探して装着。なんだかリアルのハロウィンみたいだ。しかもこのイベントなら感染リスク0。素晴らしい。

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 休日出勤が重なり、参加できるか微妙だったが、今回は48時間開催だったのでどうにか出られた。チームにも恵まれ、勝率もそこそこ。10倍マッチは2回遭遇して1勝1敗の結果だった。
 ハロウィンフェスは、多数派のトリックが勝率で負けた。2年前と同じであり、リベンジならずだ。すでに次も予告されており、テーマはスーパーマリオ35周年記念…なんとまあここへきて新規のフェスだ。今度は開始日時を忘れることのないようにしたい。

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 いやいや、ご勘弁を。
posted by Dr.K at 11:12| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月07日

「未来少年コナン」26 大団円

 半年にわたって楽しんできた「未来少年コナン」も、これにて完結。前回で戦いは終わっているのだが、それにしては内容のぎっしり詰まった最終回だ。

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 初めて見たとき、モンスリーが結婚するのは本当にびっくりした。直前に、行方不明だったコナンが見つかったり、ラオ博士が息をひきとったりと、重要な話をやっているのに全部記憶から飛んでいるほどだ。しかもこの結婚式、バラクーダ号の進水式も兼ねていたとは、なんとも粋な設定じゃないか。
 宮崎駿の作品では、少年少女が主役であるせいか、結婚式が描かれることは意外とレアで、他には「風立ちぬ」くらいしか思いつかない。

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 海の男らしく(?)結婚を嫌がっていたダイスだが、モンスリーの花嫁姿を見るや態度を一変、堂々たる宣誓を見せる。この人間臭さがたまらんのである。それにしても、コナンの襟付きのシャツが似合わないこと(笑)

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 残され島は、地殻変動の影響で隆起したのか、大きな陸地になっていた。物語は、この新大陸が見つかったところで終わりとなる。上陸後の皆がどうなったのか、少し気になるが、実は毎週のオープニングが、その後のコナンとラナを描いている、という説を見つけた。本当なのか。絵コンテかどこかに書いてないかなあ。
posted by Dr.K at 17:10| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月01日

プロデュース方針の研究レポート

 〈プロデュース方針〉とは、先日「デレステ」に追加された新機能です。

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↑その内容を理解したときの反応。

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posted by Dr.K at 23:08| Comment(2) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする