2021年01月30日

劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編

 いや〜、これはハードルが高かった。録画しておいたテレビの再放送を全部見て、ようやく劇場版を観られる体制になったら年が明けてた(笑)
 TVアニメがヒットして劇場版という場合、外伝的なオリジナルエピソードとして作られることが多い。ところが、「無限列車」は本編であり、これを見ておかないと将来の続編を見るのにも支障をきたすと予想される。こんな特殊な映画が、興行収入歴代1位をたたき出しているのは本当に不思議だ。
 とにかく違和感がなく、普通。劇場版だからといってかしこまらず、いつも通りの作画でいつも通りにギャグも入れ、来週にも続きがありそうな終わり方だ。TVと同じスタッフが手掛けているので統一感があり、安心して見ていられる。逆に言うと、日頃から劇場クオリティのものを見ていたからこその見事な普通さなのである。
 TVでは顔見せ程度の登場だった煉獄杏寿郎が、劇場版専用の主人公として機能しており、それによって映画として一定の独立性を保っているのがうまい。煉獄の戦闘シーンは素晴らしかったが、個人的には列車と融合した鬼のCG表現がダサかったので、炭治郎サイドの戦闘が見劣りしたのが残念だった。

善逸活躍度 1
煉獄活躍度 10
完結性 4
個人的総合 7
posted by Dr.K at 23:59| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月24日

宇宙イカ革命「Splatoon2」 その28

spla2281.jpg
 スーパーマリオ35周年フェスのお題は、スーパーキノコVSスーパースター。「永遠のスーパースターガール」という称号はいつになく魅力的だが、私はキノコを選ぶ。キノコに始まってキノコに終わるのがマリオというゲームであり、無敵アイテムなんてのは他のゲームにもありふれているのだ。それにしても、「永遠」に至るまでに一度「スーパースーパーキノコガール」や「スーパースーパースターガール」を通過しなければならないのはスーパーややこしい。

 いつもなら敵に撃たれて死ぬのがほとんどだが、今回は落下死がとても多かった。ミステリーゾーンのトランポリンのせいだ。久しぶりでトランポリンの挙動に慣れておらず、しかも足場が狭いステージのため落ちまくった。相手チームに、ジャンプ中に狙撃してくるチャージャー系の手練れが少なかったのは救い。

spla2282.jpg
 そして結果発表。キノコ派がこんなに少ないとは思わなかった。例によって少数派の方が勝率が良くて勝っている。
 今回をもって、フェスの開催は最後と言われている。そういえば、結果発表時のヒメとイイダのやりとりも、なんだか最終回っぽかった。少し寂しいが、「3」の開発など、次なる展開を楽しみにしようか。
posted by Dr.K at 12:44| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月17日

「進撃の巨人 The Final Season」64 宣戦布告

singeki64.jpg
 ヴィリーの演説のクライマックスに合わせて、進撃の巨人が現れた! エレンって意外とナルシストかもしれんな。

 マンガの内容を忠実にたどっているのだが、それにしてはずいぶん感想が異なる。
 マンガのとき最もインパクトがあったのは、ライナーがエレンと再会する瞬間だった。こいつがエレンだったのか! 見た目がすっかり変わっているため、ここまで気が付かない読者もかなりいたものと思われる。一方、アニメでは、声によって早々に正体がバレてしまうため、ライナーと同じに視聴者を驚かせることができない。
 そして、マンガではエレンの再登場に驚いているうちに、あれよあれよと会話が進んで、巨人登場の盛り上がりに乗り損ねてしまった。だがアニメでは、エレンの登場を冷静に受け止めているので、その後の内容を落ち着いて追うことができ、結果としてクライマックスできちんと盛り上がることができる。ヴィリーの演説の内容も、前よりよく分かるような気がする。
 今回の話は、舞台上と地下とに分かれているため、並行して起こる内容はわかりづらくなりがち。アニメでは音声によって両者をつなげ、巧みに演出していて良かった。動く迫力ばかりが注目されがちだが、この点はぜひ抑えておきたい。
posted by Dr.K at 10:54| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月16日

「Cyberpunk2077」その3 ナイトシティはハクスラ天国

cp2077_031.jpg
 キアヌ・リーヴスが出ることは事前に知っていたが、カメオ出演程度のことだろう、とあなどっていた。まさかこんなに出ずっぱりとは。

cp2077_032.jpg
 物語はACT2へ。ようやくオープンワールドらしくなり、ゲームの進め方がプレイヤーに委ねられる。せっかくなのでサブのミッションにも寄り道してみた。個人的には「サイバーサイコ目撃」シリーズがお気に入り。
 ほとんどのミッションで、敵と戦うことになるのだが、倒した者からは、武器や装備品を奪うことができる。大量の戦利品から、選りすぐりのものを装備し、残りは分解するか売り飛ばす。なんというハック&スラッシュ天国。街には武器屋もアイテム屋もあるのだが、全然利用する機会がない。
cp2077_022.jpg
 武器の中では、刀がお勧め。近接武器だがけっこう射程があって頼りになる。しかも、クリティカルが決まると首や手足が吹っ飛ぶ。ゲームでこういう表現が許されるのは珍しいな。一方、銃では炎上属性の付いたものが強い。一発当たればあとは勝手に燃え死ぬので便利だ。なぜか死後も死体がもがきまくるので、アイテムを取りにくいのだけが難点だ(笑)
posted by Dr.K at 22:06| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月12日

諌山創「進撃の巨人」33巻

 「次巻最終巻」という帯は他にあまり見たことがないな。singeki33.jpg

 今まで、主要キャラでも冷酷に退場させてきた「進撃の巨人」だが、ハンジだけは特別待遇。勢ぞろいしたかつての調査兵団に目頭が熱くなる。
 一方、これから最後の戦いだというのに、立ち向かう面々になんだか覇気がない。寂しそうですらある。多くの仲間を失い、絶望的な状況だから、という理由はもちろんある。しかしこれ、いよいよ終わりか、という読者の気持ち、もしくは作者の気持ちが、作品に乗っかっちゃってるんではなかろうか。最後に一山盛り上げないと、尻すぼみの最終巻になってしまうぞ。
posted by Dr.K at 22:27| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月11日

感情に寄り添うゲーム 「florence」

florence1.jpg
 swichで半額セールをやっていたので購入。さらっと手描きしたようなビジュアル、1時間もかからず結末に達する短さだが、内容は決して軽くない。多くのゲーム賞にノミネートされたのも納得の出来だ。
 フローレンス・ヨー。中国系のオーストラリア人。25歳。事務員。この、私とは何の共通点もない女性の感情が、なぜこんなにも的確に伝わってくるのか。事前の知識がない方が楽しめるので、できれば以下は読まず先にプレイしてほしい。switch以外に、スマホやPCでもリリースされている。

注意:以下ネタバレを含む

続きを読む
posted by Dr.K at 13:57| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月04日

企画屋も必見! 「CAPCOM VS. 手塚治虫CHARACTERS」

captez.jpg 手塚治虫記念館で、「CAPCOM VS. 手塚治虫CHARACTERS」を見てきました。

 カプコンのイラストレーターが手塚キャラを描き、手塚プロのイラストレーターがカプコンのキャラを描く、というコラボレーションもあるのですが、メインとなるのは、カプコンのゲームキャラのデザイン画です。90年代前半までは、アナログで原画が描かれており、厚塗りの筆致が見えるような状態での展示は大変貴重です。実物大春麗、なんていう無茶な絵もあったんですねえ。
 そんなわけで、キャラクターデザインやイラストレーションに興味がある人にはもちろんお勧めできるのですが、実は、企画屋にもぜひお勧めしたい展示となっていました。
 なぜなら、設定書や仕様書が多数展示されていたからです。「スト2」の仕様書、なつかしいですね。これは会社の研修で見た記憶があります。「逆転裁判」の企画、初期タイトルは「サバイバン」で超ダサいですね。御剣検事も今とは似ても似つかないオッサンでひどいです。「戦国BASARA」や「モンハン」は、比較的新しいタイトルですが、仕様書は手書きです。カプコンの企画屋は絵が描ける人が多いので、この方が早く確実に伝わるんでしょうね。
 プランナー志望の人にとっては、現場の資料が見られる貴重なチャンス。2/23までやってますので、足を運んでみてはいかがでしょう。

 私はヒット作に関わっていないからいいのですが、カプコンにいた頃、仕様書なんて担当のプログラマーさんしか見ないと思って、適当に書いてました。こんな風に展示されると困りますね(笑)
posted by Dr.K at 23:39| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月03日

「Cyberpunk2077」その2 面白いけどバグまみれ

cp2077_011.jpg
 主人公を作り直してゲームスタート。出身はノーマッドを選択した。ずいぶん時間をかけてキャラを作ったのに、いざ始まったら一人称視点なのでずっこける。システムも操作も覚えることが多くて大変だが、ストーリーや雰囲気は最高にいい

cp2077_012.jpg
 最初に仲間になってくれるジャッキー。いや〜、主人公を女性にしといて良かった。吹替のせいか掛け合いがとてもいいし、幕間で流れるデモシーンでもいいコンビ感が出ている。ムサいオッサン同士ではこうはいかない。

続きを読む
posted by Dr.K at 11:19| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月02日

ルース・エドガー

 予備知識0で観たら、なんとも恐ろしい映画だった。

 17歳のルースは、人望厚くスピーチに長け、学業もスポーツもできる優等生。アフリカで少年兵として育てられた悲惨な過去を持つが、養子として引き取られたアメリカで理想的な成長を遂げた、と周囲からは見られていた。あるとき、ウィルソン先生は、ルースのレポートに疑念を持つ。歴史上の偉人になったつもりで主張を書け、というその課題に対し、アフリカの過激派の言葉を記していたのだ。

 表裏があり、何を考えているかわからない人物、なんてのは他の映画でもよく登場する。だが、そういう作品では、彼と接触する誰かが主人公となり、観客と視点を一にしているはずだ。観客は、主人公とともに、謎の人物を追っていくことで内容を理解しようとする。
 ところが、「ルース・エドガー」では、何を考えているのかわからない本人が主人公なのである。これが気持ち悪い。はじめは、主人公目線で共感さえするが、次第に状況が不透明になっていく。愛をもって育ててきただけに、養父、養母のうろたえぶりが痛ましい。これはとんでもない結末になるのでは、とスリル満点の後半だった。後から見返せば、彼の行動の真意がわかるようなヒントがあるのだろうか? 珍しく深刻な演技のオクタヴィア・スペンサー(ウィルソン先生役)も見どころだ。

社会派度 9
不透明度 8
不気味度 9
個人的総合 5
posted by Dr.K at 12:18| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月01日

2021年

konchuu2021.jpg
 今年もよろしくお願いします。

 正月番組の中でも群を抜くテンションなのが、この「昆虫すごいぜ!」です。不定期ながら5年にわたる人気番組であり、カマキリ先生こと香川照之の情熱はいささかも衰えていません。そして、こんな格好ですが、決してただのバラエティではありません。今回はオオカマキリがテーマでしたが、50組のカマキリを用意し、交尾に失敗したオスはメスに食われる、という俗説を覆す実証実験を行って見せました。さすがEテレ。

 私も、少なくともこのブログでは、好きなものに一途になれればと思います。
posted by Dr.K at 20:29| Comment(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする