2021年08月31日

はじプロゲーム開発記:お役立ちチャンネル

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 「はじめてゲームプログラミング」でゲームを作っていると、その方法について様々な疑問がわいてきます。もちろん、ノードンガイドや、付属のリファレンスカードを調べてもよいのですが、もう少し詳しい情報がほしいところ。そこで、ネットで検索してみることになります。

 まずたどり着くのが、攻略サイト。最近は、ゲームが発売すると間髪を入れず業者がサイトを立ち上げますが、「はじプロ」もその例に漏れません。しかしながら、内容はナビつきレッスンを文章にしただけ、という何の役にも立たない記事が大半で、攻略とは名ばかりのゴミクズです。
 一方、意外にも非常に役に立ったのがYouTuberの皆さんでした。以下にチャンネルを紹介します。

 「はじプロ」には、ゲームをオンラインで公開する機能があるのですが、もらう側はそのゲームのIDが必要で、適当に検索して良さげなゲームを選ぶ、というようなことができません。
 それだけに、たかもりさんのような、いいゲームを紹介してくれるチャンネルは大変ありがたい。自分が知りたい機能を実装しているゲームをダウンロードして、プログラムを学ぶこともできるのです。

 ゆっくり実況の形で、プログラムのテクニックを教えてくれるチャンネル。公開されているゲームのプログラム解説は非常に勉強になりますし、コメントでの質問にもマメに対応してくれています。

 「はじプロ」の前身となる「Nintendo Labo」で多数のプログラムを組んできたベテランノード使いで、その技術力は解説を聞くだけでも伝わろうというものです。ちょっと高度過ぎて真似できないところが多いのですが、「はじプロ」のポテンシャルが引き出されていて素晴らしいです。

 新しいゲームを作るため、これらのチャンネルも活用して、楽しく学んでいきたいと思います。
posted by Dr.K at 23:52| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月29日

ドント・ブリーズ2

 盲目の老人再び、とはいうものの、オーソドックスな続編を期待して行くと、裏切られる一本。

 前作から8年後、老人は少女と暮らしていた。周囲との付き合いを断ち、ひっそりと用心して過ごしていたようだが、元軍人のならず者集団が自宅を襲撃、少女をさらっていってしまう。老人は少女を助けられるのか。
 最初の変更は視点だ。前作では、襲撃者の視点で物語が展開し、老人が最強のモンスターとして立ちはだかった。ところが今回は、少女もしくは老人の視点で物語が進行する。
 冒頭、少女が襲われているのかと思ったら訓練だった、というシーンから始まるのだが、非常にもやもやする。前作で老人のクレイジーぶりを知っているため、少女を手なずけて何か良からぬことを考えているのではないか、と疑ってしまう。老人が外へ出ている隙に襲撃があり、少女は一人でならず者から逃げ隠れしなければならない。訓練の成果もあるのか、少女は賢く立ち回る。このあたりが楽しい。非力な者が強い敵と会うのが、恐怖映画の醍醐味だ。一方、そのあとで、老人とならず者たちとが対決するのだが、これが意外に盛り上がらない。相手も元軍人で、実力が拮抗してしまっているためだ。老人が、空き巣の若者相手に無双するのが面白かったのだな、と前作への評価を新たにした。
 少女の素性がわかり、物語後半は救出劇となるが、この期に及んでも、老人は少女を取り返してから何かしようとたくらんでいるのでは、ともやもや。どうにも前作の記憶が邪魔になる困ったストーリーだ。続編での方向転換について、プロダクション・ノートなどがあればぜひ知りたいが、これがまた困ったことにパンフレットが発行されていない。
 最後にツッコミを。結末がまるで「レオン」じゃないか。続編の余地を残す演出が施されていたが、今回を禊として、次からは老人を完全なるヒーローにでも仕立てるつもりなのだろうか。

少女のしぶとさ 10
老人のしぶとさ 8
前作の必要性 3
個人的総合 5
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2021年08月28日

はじプロゲーム開発記「瞬間移動」

 「はじめてゲームプログラミング」の「ナビつきレッスン」が終わったので、「フリープログラミング」に挑戦してみました。あっという間に、というわけにはいきませんが、わりとすんなり完成しました。IDを公開しますので、ぜひ遊んでみてください。

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(画像はクリックで拡大)

タイトル:瞬間移動
ジャンル:3Dアクション
開発時間:約10時間

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posted by Dr.K at 13:53| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月22日

フリー・ガイ

 バカ映画のつもりで観に行ったら、予想外にしっかりした物語だった。どうもすみません。

 ガイは、オンラインゲーム「フリー・シティ」に銀行員として配置されているモブキャラ。町では、〈サングラス族〉と呼ばれるプレイヤー連中がドンパチを繰り広げているが、ガイたちゲームキャラにとっては日常の事。いつもと変わらない日を過ごしていたガイだが、ある時、〈サングラス族〉の中に理想の女性を発見。彼女を追おうとして、銀行強盗に来たプレイヤーからサングラスを奪ってしまう。ガイがサングラスをかけると、プレイヤー向けのUIなどが表示され、見慣れていた世界が一変するのだった。
 ゲームを題材にした映画はいくつもある。だが、それらはレトロゲームへの郷愁が中心になっていることが多い。「ピクセル」に出てくるのは、最初期のアーケードゲーム。「シュガー・ラッシュ」も昔のアーケードゲームという設定だ。「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」のゲームは、ファミコンかアタリのようなゲーム機で起動した。「レディ・プレイヤー1」は、未来のVRゲームという設定だが、宝探しの方法は昔のゲームの裏技のようで、最後の宝はレトロゲームの中に隠されていた。
 なぜレトロゲームになるのか。古いゲームの方が一般に広く知られており、内容もシンプルなので映画に使いやすいのかもしれない。あるいは、子供の頃ゲームに親しんだ世代が、年月を経て映画を作る側にまわったということなのかもしれない。
 それらに比べると、「フリー・シティ」は、かなり今どき感のあるゲーム設定になっている。プレイヤーが空から降下して参加するあたりは、バトロワ系ゲームのようだし、リアルな町で何でもありの暴力的なミッションをこなしていくあたりは、「GTA」などのオープンワールドゲームの雰囲気だ。プラットフォームがPCで、続編の出来が悪くて開発会社がごたついているという描写もなんだかリアルだ。面白い。ただ、ゲーム用語が多めで、今はゲームをしていない、というような観客にはさっぱり伝わらない描写も多そうだ。
 ストーリー面では、王道の恋愛描写もあり、現実でのモブである私たちを励ますメッセージ性もあり、後味は最高。

 バカ映画としての真価を発揮したのはラストバトル。ガイを消すため、会社が送り込んだデュードは、急ごしらえのため、セリフが未完成。この表現がまず笑える。ガイはアイテムを駆使して対抗するが、ディズニーによる映画会社買収がこんなところで威力を発揮するとは思わなかった。面白すぎる。
 他にも数々の小ネタが仕込まれていると思われ、それらが載っているかもと思ってパンフレットを買おうとしたが、なんと作られていない。公開が延期され、ネット公開になる可能性を見越して、制作が見送られたのだろうか。面白い裏話が色々ありそうな作品だけに、実に残念だ。

ゲームネタ度 8
企業ネタ度 9
ハッピー度 10
個人的総合 8
posted by Dr.K at 00:52| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月18日

時代性てんこもり 「マリン・エクスプレス」

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 「マリン・エクスプレス」は、かつて24時間テレビの中で放送されたスペシャルアニメ。夏休み特別配信ということで、9/10までYouTubeで全編視聴できる。手塚治虫のマンガはたいてい読んでいる私だが、アニメ作品はほぼノーマークで、これが初見となる。
 アメリカと日本を結ぶ海底列車を舞台に、手塚キャラがオールスターで活躍する。内容以上に、1979年という時代が色濃く描かれているのが面白い。
 冒頭、探偵のヒゲオヤジが殺人現場に遭遇し、謎の敵とカーチェイスを繰り広げる。BGMが大野雄二なので、雰囲気が「ルパン3世」そのものである。当時はパート2が放映中だ。続いて、主な舞台となる海底列車。未来的なデザインの列車が、軽快なテーマ曲とともに走る。この曲がゴダイゴで、「銀河鉄道999」を思わずにいられない。当時は映画が公開したばかりだ。物語の終盤は、1万年前のムー帝国での戦いとなる。サファイア姫が、写楽に対して「侵略者(インベーダー)!」と罵ると、写楽はピコピコ動いて退場する。「スペースインベーダー」が大ヒットしたのも79年だ。
 こんな状況でありながら、ストーリーは手塚治虫でしかありえない内容におさまっていて、何かのパクり、という感じが微塵もないのがすごい。
 また、登場する手塚キャラの中では、ブラック・ジャックが特に目立っている。連載中の人気マンガ、ということで扱いも大きくしたのだろう。「ブラック・ジャック」そのものがアニメ化されるのは90年代に入ってからなので、事実上「マリン・エクスプレス」がブラック・ジャックの初の映像化ということになる。(前年の「バンダーブック」にもブラック・ジャックは出演しているが、医者ではなく別のキャラを演じている) これ一本で終わらせるにはもったいない大活躍だ。
posted by Dr.K at 00:41| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月13日

「はじめてゲームプログラミング」その3 結末のネタバレ?!

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 「ナビつきレッスン」をすべて終了しました。ノードンが勢ぞろいして、まさかのカーテンコールですよ。

 最後に作るのは3Dアクションなのですが、ここまでのレッスンとは少し趣が異なります。いつものレッスン担当のボブ(ただの丸印)に加えて、チェックポイント担当のアリス(これもただの丸印)が登場し、掛け合いでナビを担当します。二人は異なるギミックを提案してくるので、プレイヤーは好きな方を選んで作っていきます。
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 そして、レッスンをただレッスンで終わらせないところにこだわりを感じます。いつも一人で司会進行していたボブですが、アリスが加わることでペースを乱され、険悪なムードに。しかし、制作が進むにつれ、互いを認めあい、感動の結末を迎えます。え〜と、これ何のソフトでしたっけ。ノードンを呼び出すたびに、最後を意識した言葉で話しかけられるのも、なんだかぐっとくるものがあります。

 これであとは、フリープログラミングに挑戦するばかりだな、と思ったら、エンディング後に50ものチェック問題が追加されました。アリス教官は甘くなかったです!
posted by Dr.K at 20:24| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月06日

ウルフウォーカー

 舞台は中世アイルランド。イギリスの護国卿がこの地を征し、森を切り開いて農地にしようとしています。さて、主人公である少女ロビンは、父とともにイギリス本国から渡ってきました。父は護国卿に仕えるハンターで、開拓の邪魔になるオオカミを退治するのが任務。父にあこがれるロビンは、狩りを手伝いたいのですが、まだ幼いので留守番を命じられています。ある日、こっそり城下町を抜け出したロビンは、この地で語り伝えられるウルフウォーカーの少女と出会います。

 これは面白い、素晴らしい!
 絵本のようにデフォルメの効いた絵で、ともすると動きに乏しそうな雰囲気なのですが、これがもう気持ちよく動く。アクションを楽しんでいたらあっという間でした。
 日本のアニメだと、キャラがデフォルメされていたとしても、背景は正確にパースや陰影がついているものです。ところがこの作品は、一部の背景でパースや陰影が無視されており、子供のラクガキのような、エジプトの壁画のような不気味な構図となっているのです。このリアリティのなさゆえに、イギリスによるアイルランド占領という、歴史的な背景が後ろへ退き、おとぎ話へと転化できているのでしょう。
 ストーリーは、ひどい言い方をすると、アシタカとサンが幼い少女になった「もののけ姫」、という感じです。しかし、「もののけ姫」が、自然か文明か、という問いや迷いを内包した作品であるのに対し、「ウルフウォーカー」は、自然の側を全肯定しています。森のオオカミはいつも自由。躍動するアニメーションがそれを雄弁に語ります。一方人間の側はと言うと、ロビンの父は護国卿にしばられ、護国卿はキリストの教えに縛られ、いつも不自由の中にあります。四角四面の絵がさらにその印象を強めます。
 物語の冒頭でウルフウォーカーに遭遇した羊飼いの親父は、全編のほとんどを張り付けになったまま過ごします。この親父が全くへこたれていないのが面白い。たとえ政治的にはイギリスに支配されても、庶民の心はウルフウォーカーの伝説とともにある、ということなのかもしれません。

 制作元のカートゥーン・サルーンは、アカデミー賞ノミネートの常連ということなのですが、このスタジオの作品を観たのは今回が初めて。こりゃあ他の作品も観てみなくちゃいけませんね。

アニメーション 10
見た目の個性 9
音楽性 8
個人的総合 9
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2021年08月05日

「ウマ娘」の遊び方を教えてくれ その6

umpd061.jpg URLファイナルズを制し、結末へ。田舎娘設定の割には、私服姿がガーリーで妙にいけてる。

 スペシャルウィークは育成の難易度が高い…ような気がする。というのは、目標レース自体は他とあまり変わらないが、対決することになるライバルたちが強力だからだ。
 さて、ウマ娘にはご多分に漏れず期間限定イベントがある。今は、水着スぺちゃんを軸にした「ウマ娘夏物語」が開催中だ。ところがこれに全然参加できない。育成を何度も終了しないと、イベントを進めるためのポイントが獲得できないからだ。育成を高速回転するくらいしか思いつかないが、力の入っている育成ストーリーを読み飛ばすことなど到底できない。このぶんだと、イベントには今後も全く参加できない。
 中心的なプレイヤー層は、一体どのようなペースでこのゲームに対しているのだろうか。誰か「ウマ娘」の遊び方を教えてくれ
posted by Dr.K at 23:28| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月02日

〈朝パル〉でサプライズ

 神戸新開地のパルシネマは、お気に入りのミニシアター。通常は2本立てを一日2回転上映しています。最近、〈朝パル〉と呼ばれる企画が始まり、朝に1回だけ別メニューを上映するようになりました。

 先日の〈朝パル〉は「ウルフウォーカー」。行ってみると、先生に引率されたようなちびっ子がたくさん待ってます。夏休みですしアニメですから、どこかの学校が行事で来たのでしょうか。
 実はこれ、サプライズのイベントでした。彼らは近所のフリースクールの生徒であり、いつもは放送で済ませている上映前のアナウンスを、代行するために来ていたのです。(映画本編以外の)撮影はOKです、なんて原稿を読まされている子もいて、笑いが起こっていました。
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 気になったのは上映後。何人かが感想を発表したのですが、事前に観て文面を用意していたのでしょうか。字幕版でしたし、小学生にはちょっと難しい話だったと思うんですが。
 地域密着の映画館ならではの微笑ましいイベントでした。
posted by Dr.K at 06:00| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月01日

「ウマ娘」の遊び方を教えてくれ その5

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 俺のウララが!

 「ウマ娘」では、育成が済んだキャラは「殿堂入り」となり、対戦モードの「レース」に使えるようになる。何度も育成を繰り返して最強の「殿堂入り」ウマ娘でチームを作り、レースに勝つことが一種のエンドコンテンツとなっているのだ。
 さて、私はようやくいくつかの育成シナリオを見ただけの初心者なので、「レース」には全く出ていない。しかし、将来的にはプレイすることもあるはず。そこでチームを見てみると、まずいことに気が付いた。ダート適性のあるウマが一人もいないじゃないか。そのため、ハルウララを育成することにしたのである。
 ハルウララの育成シナリオは特別だ。他のウマ娘は、いずれ劣らぬ名馬なので、クリア目標には重賞レースがずらりと並ぶ。ところがハルウララは実物がろくに勝ったことがない馬のため、ファンを増やすなどのしょぼい目標が並ぶのだ。終盤に控える重賞レースは、実際のハルウララが叶えられなかった夢をゲームで達成する、といういい話になっている。その結果、人気を集めて有馬に出走。適性が全く合わず負けて終わるというシナリオには、ただ事ならぬこだわりを感じた。
 悔し涙を晴らすかのように、ウララはURAファイナルズを快走。〈伏兵〉スキルが効いたか、人気が低いまま、決勝戦も差し切った。うまぴょい、うまぴょい! 2位がハッピーミークだったことも、感慨を増す要因になった。

 全部の育成シナリオを見ていたらきりがないなあ、やばいわこのゲーム。
posted by Dr.K at 06:00| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする