2022年11月30日

「異世界おじさん」第8話 俺の知る最強の生物に変身して切り抜けたんだ

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 再放送部分が終了し、ようやく今回から新作

 おじさんは、異世界での冒険を映像として披露する。それを、たかふみと藤宮がツッコミを入れつつ眺めている。ゲームの実況動画のようで、まさに今を表す演出になっている。
 反面、おじさんの行動基準は過去のゲームに支配されており、今回はセガサターンの「心霊呪殺師 太郎丸」の名が出た。当時でも誰も知らんわ、あんなゲーム。

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 おじさんは、軍の司令相手にたじたじとなってしまう。そこで、魔法により〈最強の生物〉に変身して切り抜けようとする。最強の生物とは? ファンタジー世界なのでドラゴンかな、魔王かな。いやいや、おじさんのことだからセガのゲームキャラにでもなるのかな。と思っていたら、これが意表をついて〈中学時代の担任〉。こういう先生確かにいたわ、という妙なリアリティに感心させられてしまった。
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2022年11月23日

GOD OF ATTRUCTION !! GOD OF WAR RAGNAROK

(注:以下は根拠のない妄言ですので、真に受けないでください)

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 「ゴッド・オブ・ウォー」は、海外ではいくつものゲーム賞を獲得している名作である。丁寧な翻訳、高品質の吹替えで、日本語版も本気で作られている。
 しかし売れない。主人公がハゲオヤジのせいか、息子がかわいくないせいか、物語が陰惨なせいか、ゴア表現がきついせいか。何にせよ、日本の標準的なゲーマーに受けない要素が多すぎる。このままでは続編の「ラグナロク」も売れそうにない。
 どうにか売れるイメージを付ける方法はないか。そこで思い当たったのがディズニー路線である。

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 ディズニーランドのごとき、ライドアトラクションを取り入れたらどうだろうか。という訳で坑道ステージ。のんびり親子で話しながら、ボートで水路を進む。時々高低差があるあたりもアトラクションっぽい。

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 さらに、マスコットキャラを導入。愛らしいリスなどいかがだろうか。生首がマスコットなどという凄惨な前作は忘れて、愉快に楽しく「ラグナロク」と行こうではないか。これはもう売れる気しかしない。
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2022年11月21日

バグダッド・カフェ

 ミニシアターブームの先駆けとなった名作で、観たことがなかったのだが、パルシネマ映画祭で上映があったので行ってきた。

 はるばるドイツから、夫婦でアメリカ観光に来たジャスミン。夫と喧嘩になり、ラスベガスへ向かう砂漠の真ん中で車を降りてしまう。そんな彼女がたどり着いたのが、バグダッド・カフェ。カフェとモーテルとガソリンスタンドを兼ねる寂れた店だ。ジャスミンは太っており、砂漠に合わない正装で汗だく。なんだか「ハウルの動く城」に出た〈荒れ地の魔女〉みたいだ。
 そんな怪しい客が歓迎されるはずもない。しかも店主のブレンダは、ついさっき怠け者の夫を追い出したところで機嫌が最悪ときている。しかしジャスミンはここに居座ることを決め、カフェを手伝ったり、子供の相手をしたり、大掃除をしたりする。今度は「ハウルの動く城」のソフィーみたいだ。
 ジャスミンは間違って夫のトランクを持って降りてしまった。なので満足な着替えもない。代わりになぜかマジックセットが入っていた。ジャスミンは手品を練習し始め、これがカフェで評判を呼ぶようになる。カフェはたちまち満員になり、やる気のなかったブレンダ達は忙しく働いて、すべては順調かと思われた。
 しかし、観光ビザが切れていることがわかり、ジャスミンは帰国を余儀なくされる。バクダッド・カフェは元通りの寂れた店に戻る。ここで終わってもそれなりに余韻のある結末だ。以降の内容については、もしかすると誰かの想像なのではないか、と私は感じた。とんとん拍子にうまく事が運ぶせいか、砂漠の中の孤立した舞台のせいか、全体に現実感がなくおとぎ話のように感じるのが面白い。そして魔法のように見事な手品。やっぱり「ハウル」のイメージがよぎる。似ても似つかない内容なのになあ。

幻想性 8
キャラクター性 9
癒し度 10
個人的総合 7
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2022年11月19日

未来イカ革命「Splatoon3」 その4

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 「ポケモン」新作記念フェスでは、〈みず〉チームが全ポイントを独占して圧勝。私は〈くさ〉チームで参加したが、相変わらずさっぱり勝てず。でも10倍マッチは勝ったから勘弁してほしい。

 さて、今回〈くさ〉チームにはすごい味方がいた。
 (画像はクリックで拡大)
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2022年11月18日

RRR その2

 エンドロールのダンスがYouTubeに上がっているので、毎日見て元気をもらっている

 「RRR」の主人公、ラーマとビームは、インド独立運動で活躍した実在の人物から名前が採られている。しかし、物語は完全にフィクションで、歴史上ではラーマとビームは出会う事すらなかった。事実とかけ離れた英雄が大活躍する、「戦国BASARA」にも通じるような、荒唐無稽な映画なのだ。
 そのエンドロールが非常に興味深い。歌の合間に、何人かの歴史上の人物が讃えられる。パンフレットによると、いずれもインド独立に関わった人物なのだそうだが、日本ではほぼ知られていない人ばかりだ。日本ではめったに見ない、ストレートなナショナリズムの表明に、抵抗を感じる人もいたようだが、私はそうは思わなかった。
 ラーマやビームは、本編で超人的な活躍をした。それこそ、たった二人でイギリス政府をインドから追い出せそうなくらいに。そんな二人が、エンドロールで歌い踊り、本物の運動家を讃えた。調子に乗ってすみません。インド独立の道のりは、そんな簡単なことじゃなかったですよね、とフィクションの側から、現実へのリスペクトが捧げられているのである。

 面白ければ何をしてもいい、と現実への配慮が感じられない作品がある中で、一見何でもありに思える「RRR」が細やかな配慮を欠かしていない。だからこそ、エンドロールのダンスをただ楽しむことができるのだ。

戦闘力 10
イギリス人の悪役度 9
二人の笑顔 10
個人的総合 9
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2022年11月13日

GOD OF SEQUEL !! GOD OF WAR RAGNAROK

gowr.jpg 日本全国のヘナチョコゲーマーの諸君。諸君の多くは、いよいよ発売迫るポケモンの新作に期待しているのではなかろうか。店舗では、かわいらしいイラストで予約が案内され、のどかに平和な空間を作りだしているに違いない。
 そんな風景を横目に、子連れで凍えるヒゲハゲマッチョのパッケージを選ぶのが、ゲーム神たるこのオレ様の雄姿。「ゴッドオブウォー ラグナロク」をPS5版で発売日にゲット。

 物語は前作とダイレクトにつながっており、チュートリアルもそこそこに、デモシーンとボス戦が連発する。演出は前作同様、カメラの切り替わりが一切なく、ゲームだろうがデモだろうが流れるように映像がつながっていくようになっており、操作を忘れて間抜けに立ち尽くしてしまうミスが頻発する。
 続編ということで、序盤から斧も鎖鎌も使いこなす必要があり、高い難易度に耐えられるか心配になるが、プレイ中いつでも難度は下げられるので、とりあえずノーマルに相当する〈バランス〉で頑張ってみようと思う。
 プレイ開始後1時間あまり、別の世界へと旅立ってから、ようやくザコ戦と探索をベースにした通常のゲームが始まった。懐かしいプレイ感覚が蘇ってきたので、明日からも地道に死闘を繰り広げることとしよう。
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2022年11月12日

RRR その1

 「バーフバリ」の監督による新作。ならば観ないという選択肢はない。

 イギリス植民地時代のインドを舞台に、ある志を胸に秘めた警官のラーマと、さらわれた少女を取り返そうとするビーム、二人の英雄を描いてゆく。突き抜けた面白さは健在で、インパクトのあるアクションシーンが次々に繰り出され、3時間にわたる長丁場を飽きさせない。
 「バーフバリ」は、現実離れしたアクションにも、伝説の王なら不思議はない、と納得させられるところがあった。しかし、「RRR」は実際の歴史に近い設定だ。ならば、現実離れしたアクションに遠慮が生じるのかというと全くそんなことはなく、インパクトが増し増しになっている。
 特に面白いのが、火と水。ラーマは火の化身、ビームは水の化身として描かれ、偉大な英雄として神話性を帯びて語られる。キャラクターの背景で火が燃え盛る、なんてのはマンガやアニメでよく使われる象徴表現だが、「RRR」では、実際にそこに火がある、という表現になっているのが特徴だ。
 序盤、二人が出会うのは、列車事故で燃える川の上だった。中盤、二人が対峙する場面では、ラーマの背後で花火が爆発し、ビームの背後ではホースが水を吹いていた。そして終盤の共闘シーンでは、燃え盛る森でラーマが躍動し、ビームは水中からの奇襲をかける。
 スローモーションを多用したキメキメの構図は、イラストのようで癖になる気持ちよさ。並の映画では太刀打ちのできない熱量に圧倒される。
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2022年11月09日

「異世界おじさん」第5話 そういや俺、「暗殺」されかけたことあるな

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「俺はしょっちゅう‪彩京高速弾並みの殺意で‬‪襲われてるから分かる」

 無理無理。こんなセリフ、字幕もなしに聞き取れんわ。ちなみに彩京とは、実質10年くらいしか活動してないアーケードゲームの開発会社だ。

 「異世界おじさん」、回を重ねるにつれて上級者向けになっている。
 おじさんは、「エイリアンソルジャー」にご執心で、現実でも異世界でもこのゲームのことをよく口にする。しかし、ゲームそのものが画面に出ることはほぼない。そのため、知らない人は、なんかそういうゲームがあるらしい、程度の認識のままその場を流すしかない。まるで作中の藤宮さんのように。
 なお、「エイリアンソルジャー」はメガドライブミニ2に収録されている。プレイすれば、おじさんの一連のセリフも迫真の重みで伝わろうというものである。

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 ベタなファンタジーになっている異世界も、メイベルがキョドることで雰囲気が台無しに。おじさんよりキモいので非常にお似合い。
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2022年11月06日

花の詩女 GOTHICMADE

 一生観ることはないだろう、とあきらめていたのをついに観ることができた。

 「ゴティックメード」は2012年公開の映画。永野護監督によるロボットアニメであり、「ファイブスター物語」に似た感じのオリジナル新作だと思わせて、エンドロール後に実は「ファイブスター物語」でした、とファンを騙し討ちにした挙句、以降のマンガがこの映画準拠に設定変更されたという問題の一作だ。しかも、監督のこだわりにより、ディスク化も配信もされず、観ることが不可能な幻の作品となっていた。
 それが、10周年を記念して11/10までリバイバル上映。東宝シネマズ梅田などは、ドルビーアトモス対応の一番大きいスクリーンで上映してくれる。これを逃してなるものか。
 客観的なことを言うと、内容についてはそれほどでもない(笑) 永野護による壮大なインディーズ作品なので、いつもの「ファイブスター物語」の一挿話といった感じで、ストーリーは薄味だ。作画については全編手描きでこだわり抜いているものの、古臭い。特に、テレビアニメのように背景が止まっている場面が多いのが気になった。おまけに背景も荒野ばかりときている。
 メインとなる戦闘シーンは、オリジナリティあふれるロボットアクションで描かれるが時間的にはわずか。思わせぶりな後日談をテロップで終わらせる悪癖もマンガと変わらずだ。

 私は、「ファイブスター物語」を全巻持っているが、にもかかわらず重要な話を知らない、という欠落感を抱えていた。今回、「ゴティックメード」を観ることで、長年の欠落をようやく埋めることができた。パンフレットも、映画以前と映画以降とをつなぐ内容になっており、必携だ。でも1650円もする。角川の商売根性はたちが悪い。

希少度 9
インディーズ度 9
完成度 4
個人的総合 5
posted by Dr.K at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月03日

ドラマ「アトムの童」に本物のゲーム会社社長が出演

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 日曜劇場「アトムの童」は、ゲーム業界を舞台にしている。
 ドラマとしては、「半沢直樹」を思わせる作りになっているのだが、だからといってゲーム関係がまるっきりリアリティに欠けても困る。そこで、業界に通じた人に監修を依頼することになる。
 今回、監修を担当しているのがジェムドロップというのが面白い。


 通常、監修には業界大手の企業が選ばれ、ドラマの設定を確認したり、自社の発売済みゲームの使用を許諾したりする。
 ところが、ジェムドロップは、作中のアトムほどではないものの、まだまだ発展途上のベンチャー企業だ。そのため、通常の監修の域を超え、主人公たちが作っているゲームを実際に開発したりもしているようだ。

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 そしてついには、社長が出演した。ドラマでは、アトムが資金調達を賭けてプレゼン大会に出る場面、他のプレゼン参加者として登場したのが、ジェムドロップ社長の北尾氏である。プレゼンされていたゲームは「ヘディング工場」で、実際に発売されている。
 今後、例えばアトムが人員を増やす展開などがあったら、モブとしてジェムドロップのスタッフがこっそり出たりするかもしれない。卒業生が多く在籍する企業なので、気にしながら続きを観ることにする。
posted by Dr.K at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする