古来、猫を愛でることができるゲームは名作と言い伝えられています。「ホグワーツ・レガシー」では、学校にも村にも猫がたくさんいる上に、なでるとコントローラーがゴロゴロ言う、最高にこだわった演出が見られます。
さて、ゲームは中盤を過ぎ、古代魔術にまつわるストーリーも緊迫感を増してきました。にもかかわらず、私はというと、エンディングへ突き進もうという意欲が今一つ沸いてきません。
と言いますのも、このゲームが究極の雰囲気ゲーだからなんですね。
確かに、ゲームの部分も面白くなるように工夫されています。魔法を軸にした戦闘は考えられた作りですし、ダンジョンの謎解きもバラエティ豊富。マーリンの試練などは、何やら「ブレスオブザワイルド」のコログ集めを思い出させます。
(バグではありません。壁に立つ練習をしている学生です)
しかしながら、このゲーム最大の魅力は、「ハリー・ポッター」的な世界を味わうこと、ではないでしょうか。城の中では、映画でお馴染みの動く肖像、飛び回る幽霊、動く階段などを実際に見ることができます。「ファンタスティック・ビースト」のように、魔法動物をつかまえて飼育するのも楽しいです。そして何より、ゲームの進行と無関係なモブの作り込みが素晴らしいです。私は、魔法に失敗する学生、箒に乗る練習をする学生、成績が悪くて親に叱られる学生、などを見かけました。ホグワーツってこんな面白い場所なんだ。メインストーリーの、危険な冒険に身を投じるより、この学校の日常をひたすら味わっていたい、とまで思ってしまいます。
とはいえ、新作ゲームも控えていますので、そこそこのところでクリアしておかないといけませんねえ。
(凧あげに興じる人々。お正月ではない)