連休が終わり、このゲームをプレイするのもやめた。この先に期待できなかったからである。
「フォーエバーブルー ルミナス」は、マップが自動生成である。オンラインと変化するマップの組み合わせで、何度でも飽きずに遊べる…はずだったのだが実際は真逆。ランダムに要素を組み込んだことで、個性が失われ、変わり映えのしないマップをひたすら踏破させられる印象だ。過去作では、シナリオの展開に応じて、極地や河川や深海といった特徴的なマップが登場するのが楽しかった。こういう景色を見せたいんだ、という作り手の美意識が反映されるのも、手作りのマップだからこそだと思う。
また、一つのマップに無理矢理複数の海域を収めているため、サンゴ礁の隣にいきなり氷の海が出現したりする。生物も同様で、古代魚も深海魚も川魚も一つのマップに共存していてリアリティがなさすぎる。謎解きやギミックがほぼないため、伝説の生物もすぐに遭遇できて希少さが感じられない。同じマップに繰り返し挑戦し、地形や生物の生息域を憶えながら徐々に奥地へ、といった冒険ができないのだ。
せめて、ストーリーが面白ければプレイを続ける動機になるのだが、それも絶望的。チュートリアルである一章が終わっても、ストーリーはスカスカで、それでいてアンロック条件だけは過酷。ひたすら自動生成の海に潜って、魚を注視し続けないと次のストーリーが解放されない。多様な実績をチェックしているツクモ盤も、マップが自動生成なので条件を満たせるかは運次第。ソーシャルゲームのエンドコンテンツのような不毛さで、すっかり継続する意欲を失った。
おそらく、過去作と違い極端な低予算で作られている。マップの自動生成は、手作りするコストを省くため。船上や地上がないのも絵を省くため。ダイビングスーツを脱がなければ、キャラの顔を作る必要がない。案内人をAIということにすれば、音声だけで済むので安上がり。雰囲気が大事なゲームでそういう作り方をした結果、ガチャや課金アイテムのないソーシャルゲーム、といった感じでシステムだけは堅牢な謎のゲームができた。作業的過ぎて本当にがっかりだ。