2024年11月30日

ロボット・ドリームズ

 傑作との評判が聞こえてくるが、およそ前時代的なビジュアルなので行くのをためらっていた。しかし、日本では「ブランカニエベス」以来10年ぶりとなるパブロ・ベルヘル監督作品と知って観ないわけにはいかない。

 ニューヨークで孤独に暮らすドッグが、友達ロボットを購入。今までとは違う、楽しい日々が始まったが、調子こいて海水浴に行ったらロボットが故障してしまった。ロボットを運び出せないまま海水浴場はオフシーズンで閉鎖され、ドッグは万策尽きる。

以下はネタバレなので読まずに映画館へ!

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2024年11月26日

MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classicsで「パニッシャー」

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 開発当時デバッグ担当だったのに、さすがに30年も経つと忘れている。こんな凝ったスタッフロールだったとは。

 「マーベルVSカプコン ファイティングコレクション アーケードクラシックス」(タイトル長すぎ!)、9月に発売済みなのだが、例によって私はパッケージ版を待って購入。本来は「マブカプ」シリーズを目的に買うべきものだが、私のお目当ては初移植となった「パニッシャー」である。6年越しの希望がかなってとても嬉しい。
 「パニッシャー」は、当時の日本では原作の知名度が全くなく、売れなかった。しかし、ゲームとしては「ファイナルファイト」を正統進化させた内容で本当に面白い。今回Switchで約30年ぶりにプレイしたが、今のゲームと比較しても最高の手触りであり、爽快感に満ちている。これが知られずに埋もれているとはマジでもったいない。

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 個人的な思い出があるのがこのステージ。背景でドブネズミがうろうろしているのだが、デバッグ中にそれが時々消えていることに気が付いた。不具合だと思って報告したのだが、「あ〜、それはキャラクター表示量オーバーだね。プレイヤーや敵など、重要なものが消えないならほっといて」とのことだった。そんなことも分からないくらい、当時の私はゲームの素人だったのだ。なお、デバッグの録画はVHSテープで行われていた。

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 今見てもアホみたいにでかいキングピン。これを投げられるのだから笑ってしまう。当時はお金がかかって大変だったかもしれないが、このバージョンならいくらでもコンティニューできる。皆もキングピンを投げつけよう!

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2024年11月25日

さがす

 楓は、定職に就かずだらしない父の智と二人暮らし。智から、懸賞金のかかった殺人犯、山内を目撃した話を聞くが、とりあわないでいたところ、翌日智が姿を消してしまった。楓はクラスメイトの豊とともに、父の手がかりを求めて行動を起こす。

 前々から面白いと聞いてはいたが、確かにすごい映画だ。
 まず俳優の演技。楓役の伊東蒼、不遇の娘がハマり過ぎている。そりゃ「新宿野戦病院」であんな役をもらう訳だ。殺人犯の山内を演じたのは清水尋也。背筋も凍る気持ち悪さだ。「海に眠るダイヤモンド」の爽やかイケメンと同一人物とは思えない。そして主人公の智は佐藤二郎。二転三転するストーリーの中で、翻弄される智を見事に演じている。主要キャストの確かな演技が、超展開のストーリーに謎のリアリティを感じさせてくれるのだ。

注:以下にネタバレを含む。

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2024年11月21日

「ウマ娘」3.75周年 走れ!メカウマ娘

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 「走れ!メカウマ娘」をようやくプレイした。
 新シナリオ公開の報を聞き、探したのだが見つからない。突飛なタイトルだったので、てっきり期間限定のストーリーイベントだと思い込んでしまったのだ。実際は新規の育成シナリオで、今後ずっとプレイできる。
 たまたまガチャで当たったケイエスミラクルでプレイしたのだが、二つの医療ドラマが並走するような形になって、妙な相乗効果を味わった。

uma372.jpg 「走れ!メカウマ娘」では、通常のシナリオの合間に、メカウマ娘を育成・カスタマイズすることになる。複雑怪奇なUIにたじろぐが、クリアを目指すだけなら適当でOK。
 演出面に異様に力が入っている。見慣れたトレーニング画面の後ろでメカウマ娘がちょろちょろと動いており、かわいいようなうっとうしいような。ストーリー上でバージョンアップするとちゃんとデザインが変わるのも驚きだ。
 メカウマ娘は、シュガーライツ博士の「もう一度走りたい」という夢を叶えるために開発された。であれば、これだけモーションも作りこまれていることだし、最後くらいライバルとしてレースに出てきても良かったのではないか。量産されて生身のウマ娘を脅かす、なんてSF展開は困るけれど。
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2024年11月20日

実写版「ウイングマン」が意外とイケる

 少年ジャンプに載っていたのはなんと40年前。桂正和のデビュー作である。大好きな作品で、いまだに全巻が本棚に置いてある。
 それが今さらテレビドラマになると聞き、あまり期待せずに観始めた。どうせマンガとかけ離れたものになるんだろうな…

 ところがこれが、なかなかイケるのである。
 まず驚くのが原作への忠実度。キャラクターが減ったり、エピソードが端折られたりはしているものの、今のところ内容はほぼマンガの通り。あまりにアレンジがうまいので、元と読み比べてしまうほどだ。出演している俳優が若く知名度が低いが、おかげで年齢的な違和感がなく、変な先入観なく観られるのも良い。
 そして、アクション部分が素晴らしい。着ぐるみのウイングマンや敵怪人が、原作通りのデザインなのに全く古くない。桂正和のセンスがいかに先進的だったかという証明になっている。主人公の健太は、特撮ヒーローにあこがれる少年という設定だった。それが、本当に特撮になったのだから言うことはない。おまけに、最近の技術を駆使して、今どきの仮面ライダーシリーズに負けないアクションになっている!
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 昭和のオッサンとしては、キメのところで昔ながらの爆薬が使われたのがなんとも嬉しい。原作とすべての特撮にリスペクトを捧げていることが感じられ、今後もぜひ応援していきたい。
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2024年11月17日

「METAPHOR: RE FANTAZIO」その3 何はなくともジンテーゼ

 「メタファー:リファンタジオ」の戦闘はシビアだ(二回目)。
 主人公たち一行は、アーキタイプを装備して戦う。アーキタイプとは職種のようなもので、ひとたび能力を獲得すれば、すべてのメンバーに装備させることができる。敵の性質に応じて、職種の組み合わせを考え、バトルを優位に導かねばならない。

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 だが、そんなのはほんの序の口。職種は、それ単独ではさほど強い技を持たない。ジンテーゼと呼ばれる、協力技を使って初めて、強力な敵と肩を並べることができるのだ。各ジンテーゼは、特定の職種の組み合わせにより使用可能となる。使いたいジンテーゼを狙って、パズルのようにパーティーを編成することになり、楽しくも時間のかかる作業となる。こんなにいつでもパーティーを組み替えられるゲームは珍しいな、と思ったが、それだけ試行錯誤の必要なゲームだったというわけである。

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 特に厳しかったのが氷のソグネ。名前を見た瞬間、弱点は火属性とわかるのだが、初手で魔法をブロックするバリアをかけてくる。ならばと、物理系のジンテーゼで戦おうとしたが、前衛にキャラを置くとダメージが大きく、どうにも負けてしまう。やり直しは数十回に及んだ。
 あまりに勝てないので攻略サイトを見たところ、とんでもない勘違いをしていた。ゲームも終盤なので、私はこのバリアは消せないものと思い込んでいた。実際は、一度ブロックされたらバリアは消え、以降は普通に魔法が通るのだった。火属性の技を持つ職種を集め、魔法を連発してようやく勝利した。

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 とにかく戦闘が厳しいため、時々挟まれる観光イベントは本当に救いになっている。もうちょっと適当にプレイできるゲームと思っていたのに想定外だった。
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2024年11月10日

「ベイビーわるきゅーれ」を一気に観る

 新作の公開と合わせてTVシリーズが作られるなど、メジャー感が増しており、評判も良いので気になっていた。しかし、どうせなら一作目から観たい…と思っていたら塚口サンサン劇場で一挙上映。一週間限定だが、この機会を逃してなるものか。

「ベイビーわるきゅーれ」
 低予算映画でB級感が強い。特に、メイドカフェのくだりがきつい。今よりちょっとだけ古い、というズレが大きな違和感につながっている。20年くらい経っているとこういう感覚がなくなるのは不思議である。とはいえ、独自の世界観とキャラクター性はこの時点で確立しており、観ないという選択肢はありえない。

アクション性 7
B級度 10
敵の格 2
個人的総合 5

「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」
 人気を獲得して自信をつけたのか、余計な説明が入らずエンタメ全開になっており非常に見やすい。石あかりのコミカル演技が炸裂、他のキャラクターもはじけ飛んでいる。着ぐるみバトルの場面は大好き。敵側の兄弟と、2対2となるアクションも見ごたえあり。女対男、で全く手加減がないバトル描写には時代の先端を感じる。

アクション性 7
エンタメ度 10
敵の格 6
個人的総合 7

「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」
 池松壮亮が貫禄の演技を見せ、アクションシーンは頂点に達した。予告では、完結編の雰囲気だったが、実際はそんなことはなく、TVシリーズはこれ以降の物語となっているらしい。騙された! ちさまひコンビ、まだ20歳の設定だったのか。知らなかった! 時々見ている映画レビュー動画のかいばしらがちゃんと俳優をしていた。驚いた!

アクション性 9
絶体絶命度 9
敵の格 10
個人的総合 6

 旧作をサブスクなどで見て、新作だけ劇場に行けばいいじゃないか、という意見があるかもしれない。だが、いつでも見られるものは意外と見ないものなのである。この機会に追いついて良かったと思う。
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2024年11月07日

「METAPHOR: RE FANTAZIO」その2 Retryは神機能

 「メタファー:リファンタジオ」の戦闘はシビアだ。序盤のダンジョンからザコ相手でもボコボコにされる。

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 私は初耳なのだが、プレスターンバトルというらしい。
 原則としては、自分のターンでパーティーの人数分、行動することができる。ところが、弱点属性を突いたり、クリティカルを決めたりすると行動回数が増える。うまく行けば「ずっと俺のターン」である。
 一方、このルールは敵側にも適用される。弱点を取られようものなら、強力な攻撃が何度も続き、たちどころに窮地に陥る。さらに、特定属性の無効化・反射・吸収といった厄介な特技を持っている敵がわりと多く、初見殺しもいいところである。

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 この苦戦は、制作側の想定通りらしい。図の左下、行動選択の中に、「戦闘をやり直す」という項目があり、これを選ぶと一瞬で戦闘開始時に巻き戻る。ミスしたらやり直し、敵の弱点がわかったらやり直し、といったプレイが織り込み済みなのだ。どんなRPGでも試行錯誤はあると思うが、「メタファー」はこの機能のおかげでテンポが違う。素晴らしい機能なので、他のゲームも真似してもらいたい

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 厳しい戦闘の箸休め、というわけでもないだろうが、旅の途中、単に良い景色を眺めるだけのイベントが設けられている。異世界の名所はなかなかユニークだ。
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2024年11月05日

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ

 かなり評判が悪く、期待値を下げて観に行ったが、幸いなことに楽しめた。

 予告編から想像した内容と全然違う。ジョーカーがリーという仲間を得て、スケールアップした悪事を働くのかと思ったらそんなことはない。バットマンに相当する正義のヒーローが現れ、ジョーカーと対決するのかと思ったらそれもない。なるほどこれは人気が出ないわけだ。しかし私としては、普通の人が想像しない続編を形にしたことを評価する。

注:以下にネタバレを含む

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2024年11月03日

未来イカ革命「Splatoon3」 その22

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 「グランドフェスティバル」で最終回のはずだったのに、さしたる間も置かず、ハロウィンフェスが開催。あたふたと参加したものの、今回はチームに恵まれない。途中で切断したのか、結果画面を見たら3人しかいない、という状況が何度かあった。やけになって、ろくに使ったことのない〈わかばシューター〉で適当に暴れてそそくさと撤退する。

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 昨年のフェスの繰り返しかと思いきや、それだけではなかった。「2」のときのハロウィン装備を復刻し配布してくれている!

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 お題は、「ファンタジーの世界に飛び込むなら?」。私と同じ〈魔法使い〉を選んだ人が多く、得票率は65%を越えていた。しかしながら、勝ったのは〈忍者〉陣営。そんなあ、忍者だったら時代劇でいいじゃんよう。

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 そして、いつも注目している偽水木先生も〈魔法使い〉を選んでおられたようだ。「ゲゲゲの謎 真生版」は観に行かれたのか、訊いてみたいところだ。
posted by Dr.K at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする