2024年12月30日

2024年のブログ

 夏に父を施設に預けました。おかげで少し時間ができ、今までのようにブログを更新することが出来ています。それでは、今年の人気記事をご覧ください。

 悪名は無名に勝る、ということなのか、大いに注目を集めたゲームでしたが、作り込みはさほどでもなかったのか、沈静化するのも早かったですね。相変わらずアーリーアクセス状態ですが、完成が先か、止められるのが先か。

ユニコーンオーバーロード
 その1(3/3) その2(3/17) その3(3/20) その4(4/20) その5(4/29)
 ヴァニラウェアからの久々の新作は、本格SRPGでした。プレイに幅が出るゲームなので、マイ編成を解説した記事がよく読まれたようです。私も、クリア後に他の方のプレイを見るのが楽しかったです。

 マイクロソフトの横暴で、卒業生の就職先が飛んだというひどい話。8月に、韓国KRAFTON社による事業継承が発表されましたが、すでにスタッフは散っていて、もぬけの殻なのではないでしょうか。

 こんなマイナーなゲームの思い出を書いて、果たして読まれるのだろうかと思ったのですが、むしろ希少価値があって良かったですかね(笑) 収録されている他のゲームも、いずれプレイしようと思います。

 今年になってなぜだかアクセスを集めた過去記事。ヨコオタロウさん(本物)がコメントをくださっていますが、中古で買った、などというひどい記事で恐縮です。

 今年はちょっとゲームの記事で盛り返すことができたみたいですね。母の面倒を見ながらではありますが、来年もこつこつと書き続けていければと思います。それでは皆様、良いお年を。
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2024年12月29日

珍品堂が勧める2024年のTVドラマベスト3

 NHKの「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」、先ごろ、待望のシーズン2が放送されました。面白かったのですが、どのエピソードも「定年退食」を越えるインパクトはなかったですね。それでは、今年のお勧めドラマをどうぞ。

第3位 不適切にもほどがある!
 阿部サダヲの時代錯誤演技が凄かったですが、古いオヤジをいじるだけのドラマで終わらなかったのは、さすが宮藤官九郎です。また、河合優実が特に光っており、その後の邦画での大活躍も当然のことと思えました。なお、私の周囲では、誰も「ふてほど」とは言ってなかったのですが、流行語大賞はどうなっているんでしょうか?

第2位 アンメット
 主人公のミヤビが記憶障害で、その原因に病院の上層部が関わっている…こんな設定なので、謎解きを中心にした話になると思い込んでいました。実際は、ミヤビが障害に負けず、脳外科医として患者と向き合っていくヒューマンドラマでした。仲間が増えていく展開や、巧みに織り込まれた食事シーンなど、前向きで力強いメッセージが心にしみます。

第1位 海に眠るダイヤモンド
 私のような廃墟愛好家にとっては、軍艦島が舞台になるというだけで興味津々です。しかも、見事な映像技術で、在りし日の姿が再現されている。人間模様もしっかり描けていて、言うことありません。こういう作品だと、昔の人に比べて今の若者は…となりがちですが、玲央や孫たちもすっかりいい奴になるあたり、性格のいいシナリオと言えます(笑)
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2024年12月28日

珍品堂が勧める2024年の映画ベスト3

 次点は「フォールガイ」。記事では今年最高となる評価9を付けましたが、典型的な〈そのときだけ面白い〉映画なんですよね。この年間ランキングでは、もう一度観たいと思える作品を優遇させてもらいました。

第3位 ロボット・ドリームズ
 一見、子供向けかと思うビジュアルですが、全く子供向けではないのでぜひ観に行ってください。これは、すべての観客の背中をそっと押してくれる、大人のおとぎ話。特別な人が大活躍するのだけが映画ではない、ということを今さらながら思い出させてくれました。ファンの支持も厚いのか、ロングランになってますね。

第2位 侍タイムスリッパー
 たまたまめぐり合わせが良かったのかもしれませんが、観客の一体感が素晴らしく、まるで観劇のようでした。自主制作の手作り感が、皆にそういう気持ちを起こさせているのかもしれません。昨今の映画館ではなかなかない貴重な体験となりました。時代劇にはさほど興味がない私ですが、ストーリーも充分楽しめました。

第1位 マッドマックス:フュリオサ
 圧倒的な世界観で、映画に飲み込まれます。こんな感覚が味わえる作品は、年に何本もありません。巻き込まれ型の主人公だったマックスと異なり、フュリオサは自分の意志で運命を動かしていくので、シリーズとは言え、ストーリーの質がかなり異なります。最後まで観ると、前作「怒りのデス・ロード」がより名作に感じられるようになるのも、うまい作りです。
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2024年12月27日

秋ドラマ最終回の通信簿2024

 放送を見逃した時はもちろん、後から見返す時にも便利なTVerですが、「ウイングマン」の最終回では、CMがあまりに多すぎて興ざめでした。他の番組ではこんなことなかったのに…。

「モンスター」:悪い
 このドラマは、神波弁護士(趣里)が常識やモラルに縛られずに活躍するのが面白いのです。それなのに、この最終回はどうでしょう。大企業の悪を暴き、和解を引き出しておきながら、最後は原告側に釘を刺して終わりました。神波を、他人に説教するような陳腐なキャラにおさめてしまうことになり、しっくりきませんでした。

「放課後カルテ」:普通
 毎回見ごたえがあり、本当にいいドラマでした。最後は、中学生になった生徒たちを集合させて終わりました。子供たちの熱演あっての作品、ということはわかるのですが、牧野医師(松下洸平)の成長した姿をもう少し見たかったなと思います。スペシャルや続編の可能性を残したかったのだろうとは思いますが。

「ウイングマン」:残念!
 これは残念。デルタエンドの回がピークでしたね。とにかく時間が足りず、リメル戦の展開は駆け足でした。それでも原作最終回のエッセンスを残したところに、スタッフの意地を感じました。最後の最後で続編を匂わせていますが、再開のためにはかなりのオリジナル展開が必要。何より、このキャストをもう一度集めるのは大変なので、早期の着手をお願いします。

「海に眠るダイヤモンド」:良い
 いづみ(宮本信子)が端島を訪れると、かつての人々が幸せに暮らし続ける風景を幻視します。感動するに決まってるじゃないですか、こんな「タイタニック」みたいな結末。過去が主となる物語では、現代編が蛇足になったりするものですが、うまくつながっていて良かったです。玲央(神木隆之介)が結局他人の空似だったのには驚きましたが。
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2024年12月24日

さよなら銀河鉄道999 −アンドロメダ終着駅−

 現在、「銀河鉄道999」が全国でリバイバル上映されている。そこで、「さよなら銀河鉄道999」も併せて上映してくれるのが塚口サンサン劇場の素晴らしいところだ。昔を懐かしんで観た「銀河鉄道999」とは違い、私にとって「さよなら銀河鉄道999」は今回が初見となる。

 地球へ帰っていた鉄郎を再び旅立たせ、マンガから未使用のエピソードを引いて間をつなぎ、オリジナルの結末へと進むストーリーは、よくこんなものが作れたな、と驚くばかりだ。
 アニメーションも前作から進化。特に、機械化都市が崩壊するシーンのこだわりがすごい。2001年の「メトロポリス」も崩壊シーンがすごかったが、あれは大友克洋じゃなくりんたろうの趣味だったのだな。
 黒騎士ファウストが鉄郎の父だった、という展開はまんまダースベイダーだが、「帝国の逆襲」の公開一年後というのはパクるにしても早すぎる。前作にはいなかった人外タイプの宇宙人がたくさん登場するところからも、「スター・ウォーズ」がやりたいんだ、という作り手の意志が垣間見える。
 終盤、〈サイレンの魔女〉の場面が奇妙だ。ブラックホールのような現象が、機械を引き寄せ吸い込んでいく。これによって機械都市は壊滅するが、999も飲み込まれそうになり、石炭駆動に切り替えて乗り切ろうとする。999に蒸気機関が存在したことがまず驚きだが、たとえ手動運転にしたところで機械は機械なので、吸い込まれなくなるのはおかしい。
 つまり、ここで言う〈機械〉はただの機械ではなく、人工知能とかコンピューターとかそういうものを指しているのだろう。今だったら、AIをハッキングした、というような表現になるはずだ。当時、概念としてまだ一般的でないこれらを〈機械〉と言い表したために、奇妙なことになってしまったのだと思う。SFとして、あまりに先んじた設定だったと言えるかもしれない。
 前作は、鉄郎がメーテルを見送ったが、今回は、メーテルが鉄郎を見送るところで終わる。続編として、非常に美しい締めになっていると思う。

原作逸脱度 8
動きの癖 9
破壊描写 10
個人的総合 7
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2024年12月22日

珍品堂が勧める2024年のゲームベスト3

 今年は、プレイしたゲームの本数が少なかったです。ゲームをプレイしなくなった、わけでは全くなく、100時間越えの超大作が多かったせいですね。来年はもう少し軽いタイトルを数多くプレイするようにしたいと思います。

第3位 METAPHOR: RE FANTAZIO
 いまだに〈補習〉中で、エンディングを見られていません。衆院選やらアメリカ大統領選挙やら、時流に乗ったストーリー性。個性的かつ魅力的なキャラクター。そして何より、組み合わせによって多様な戦略が生まれる戦闘システムが素晴らしかったです。「ペルソナ」と違って学園ものではないのですが、そのせいか海外でも普通に受け入れられている様子なのも面白いですね。

第2位 ユニコーンオーバーロード
 そんなに長いストーリーではないはずなのですが、プレイ時間は100時間を越えました。ユニット編成や作戦設定の試行錯誤が楽しすぎたためです。SRPGは「ファイアーエムブレム」シリーズが決定版となっていますが、まだまだ新規性のあるゲームが可能なんだな、と感心します。ヴァニラウェアにしてはあっさり味のストーリーも気になりません。

第1位 バルダーズ・ゲート3
 昨年末の発売日からプレイしているのですが、結末までに200時間近くかかりました。TRPGの再現とは言え、ストーリーも戦闘も、自由度が異常です。クリアしてから、他の人のプレイ内容を見ると、あまりに自分と違うのでびっくりします。RPGにおいて、これ以上のものは、永久に作ることができないのではないか、と本気で心配になってきます。
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2024年12月16日

銀河鉄道999

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 惑星ヘビーメルダーには、まるで西部劇のような風景が広がる。鉄郎は、仇である機械伯爵の情報を求めて、この星の酒場を訪れた。小さなステージで、謎の美女リューズが、昭和歌謡とも演歌ともつかぬ曲を歌っており、荒くれ者の酔客は皆涙に暮れている。その中には、松本零士の自画像のようなオッサンもいる。鉄郎はバーテンに問う。なぜ皆は泣いているのか。

 劇場版「銀河鉄道999」が、公開45周年を記念してリバイバル上映を開始したので行ってきた。私は公開時はまだ映画に行ける歳ではなく、何年か後にテレビで観た。テレビアニメ版と鉄郎の顔が違っているのが気に入らず、長い長い旅路をわずか2時間にまとめているのでスケール感もない、となんだか不満だった記憶がある。
 ところが、今回劇場に行ったら大変なことになっていた。こんなものを子供が観に来ないのは百も承知だが、おそらくほとんどが公開時のファンだ。なぜ皆が泣いているのかわからなかった鉄郎に近い歳だった観客は、すっかり酒場の客の歳を越えて本当に涙に暮れている。私ももちろんそこに含まれている。大人になればわかる、歳をとればわかる、と何かと教えてくれない印象があった「999」だが、知らないうちにわかる時がきてしまっていた。松本零士や映画のスタッフは、観客がオッサンになってからもう一度これを観ることをどのくらい想定していたのだろうか。

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 入場に際して、特典が配られたがこれがまた感涙ものである。ICカードになってから定期入れは使っていないが、このために旧式のやつを探そうかな。

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 最後に一つだけ文句を。松本零士はおよそキャラクターの描き分けができない漫画家である。「キャプテンハーロック」を知っている人なら、傍らにいる女性がミーメなのは周知のこと。だが、それを知らない観客には、シャドウと見分けがつかないので、冥王星を出てハーロックの配下に入ったのか、などと誤解してしまう。もう少しデザインを変えられないもんか。

ノスタルジー ∞
動きの癖 9
破壊描写 9
個人的総合 評価不能
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2024年12月12日

「METAPHOR: RE FANTAZIO」その5 最後のダンジョンで補習が始まる

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 貴様はラスボスに挑むにはレベルが低すぎる。よって補習を命じる。

 長きにわたる「メタファー:リファンタジオ」の旅もついに〈恐王星〉を残すのみとなった。要はラストダンジョンなのだが、ここにきて大幅なレベル不足が発覚した。
 「メタファー」は、「ペルソナ」シリーズと同様、カレンダーによる時間制限がある。同じダンジョンに繰り返し挑んでいると、余分に日程が進んでしまうため、できれば要領よく踏破したい。その際にネックとなるのがMPの不足だ。MPは、戦闘で各技や協力技(ジンテーゼ)を使う時に消費するポイントで、困ったことに一晩休む以外で回復手段が乏しい。いちいちザコ敵の相手をしていると、ダンジョン奥のボスにたどりついた時にはMPが尽きている。
 そこで、ザコ敵をやり過ごすことにした。幸い、このゲームはダッシュで敵の脇をすり抜ければ、ほとんどのバトルは回避できる。MPが充分な状態でボスを倒し、余ったMPで近くのザコと少しだけ戦うようにした。これにより、日程に余裕が生まれたが、経験値不足でレベルが上がらず、アーキタイプの上級職もなかなか習得できないという事態に陥った。

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 そして一行は〈恐王星〉にたどり着く。一種のボスラッシュステージで、過去のボス敵を倒したのち、ラスボスと戦うことになるようだ。ザコも強く、とてもクリアできない、と困っていたら、なんと補習が始まった
 〈恐王星〉は、一度足を踏み入れたら町に帰ることができない。しかし、救済措置として、鎧戦車の前にいるニューラスが休憩所兼売店をやってくれる。しかも、ここでの休憩に限って、日程を進めずにMPを回復できるのだ! 〈恐王星〉だけは、時間無制限で何度でもバトルと回復を繰り返せるダンジョンなのである。足りなかったレベルを取り戻し、上級職も育て放題、これを補習と言わずしてなんと言う。
 ただ、ここではもう買えないアイテムも多いので、欲を言えば、地上の段階でこういう場所が欲しかったなあ。
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2024年12月07日

11万5550円の研究レポート


 今春サービス終了した「モバマス」のすべてをまとめた本、All for YOU!!! THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Recollections」の予約受付が始まりました。完全受注生産で、11万5550円です。
 カードのイラストはもちろん、イベントのテキストなども収録されており、5000ページを越える充実の内容なのですが、しかし11万5550円。サービス期間が11年にわたるゲームなので、画集は数万円にはなるだろう、と予想してはいましたが、それどころではありません。ファンの覚悟が試されます。
 思えば、「モバマス」はガチャブームを牽引し、コンプガチャ事件では重課金ゲームの代表として世間の注目を集めました。そんなゲームの総まとめが11万5550円。これこそ最後の重課金です。
 なお、特典が「デレステ」用のアイテムのシリアルコードとなっているために、本書の出版を「デレステ」サービス終了の前兆、と受け止めてしまっている人がかなりいるみたいです。これは完全な誤りです! 本書はあくまで「モバマス」の記録であり、「デレステ」のイラストが収録されているわけではありません。誤解のないように11万5550円でご購入下さい。
posted by Dr.K at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月03日

「METAPHOR: RE FANTAZIO」その4 古仙郷に良作の秘密を見た!

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 エルダの古仙郷で、主人公は自らの正体を知る。また、この世界の成り立ちが説明される。多くの謎が明かされるが、それらがストーリー的に面白いだけでなく、システムの理由付けになっていることを評価したい。

 主人公は、仲間に先んじて、数々のアーキタイプを使いこなしてきた。このことを、ゲームの主役だから、で済まさず、その正体によって納得させているのが素晴らしい。そして、各キャラクターにアーキタイプが発現するとき、その背景が古仙郷だったことに気付くのだ。

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 また、このゲームは転移装置でファストトラベルができる。プレイヤーの利便性を思えば必要な機能で、他のゲームでは乗り物やら魔法やら、色々な形で表現されてきた。「メタファー」では、転移装置の初登場時に、てんやわんやのストーリーをじっくり描いて見せる。なぜ主人公だけが装置を動かせるのか? 便利だから、で済ませて良さそうなこの謎も、主人公の正体によってクリアにされるのである。
 ストーリーとシステムとが連携すれば、RPGの物語は説得力を増す。「メタファー」はこの点でも手を抜いていない良作である。
posted by Dr.K at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする