2005年03月28日

私が愛した犯罪都市 -GTA ViceCity- その3

 俺様はDr.K。ダンテなぞ足元にも及ばないほどスタイリッシュな最強のチンピラだ。

 改めて言うまでもなく、GTAには残虐な表現がある。しかし、それだけで終わるゲームなら、俺はこんなものを好きになりはしない。このゲームを作った奴らは、世界中の誰より真剣だった。それが伝わってくるから、俺はこの犯罪都市が好きなんだ。
 まず、このゲームにはユーモアがある。燃えたまま走り回っている車を追いかけて消火する。アイスクリームを売って警察に追われる。運転手がドーナツを買っている隙に戦車を頂戴する。…他にこんなことをするゲームがあるか。
 次に、キャラクターの存在感だ。麻薬王のディアスはデブでハゲ。いつも物に当たり散らしている。ロックグループのラヴフィストは、スタジオではカッコつけていても、本性はてんで腰抜けだ。奴らは爆弾の解体を諦めて、「地獄に堕ちたら俺、ベース担当な」という名言を残した。ヒゲのギャング、ウンベルトは特に忘れがたい。奴は、他人の都合はお構いなしで面倒を押しつけるが、本能に忠実な分、裏表がなくて憎めない。「お前は本当の男だ」と言われたときには不覚にも目頭が熱くなった。この街には、他のゲームみたいな薄っぺらい美男美女はいないが、代わりに、アメリカなら本当にいそうな親父たちが迎えてくれるんだ。
 そして、このゲーム全体を貫いているのが、アメリカの文化に対する限りないリスペクトだ。カーラジオから流れてくるのは、ほとんどが本物の80年代のヒット曲だ。ギャングの抗争やカーチェイスといった、一昔前の映画を思わせる場面を、これらの曲が豪華に彩ってくれる。日本人が日本文化をドブに捨てるようなゲームを作っているのとは大違いだよな。

 もう分かっただろう。残虐なゲームだから売れたってわけじゃないんだぜ。少なくとも俺には、このゲームの志の高さはしっかりと伝わった。存在を否定することなんてできねぇな。
 GTA -ViceCity-は、海外では実に1150万本という桁違いのヒットを飛ばしているが、その現象は圧倒的に正しい。ゲームが面白い上に、これだけの魅力。ユーザーがそれを一番わかってたってことさ。

posted by Dr.K at 21:19| Comment(7) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
GTAのレヴューでおそらくここまで熱く語ってるのはここくらいじゃないでしょうか米国ではもう発売されている「GTAサンアンドレス」は日本でも発売してほしいですねGTAの真の魅力に気づかずにうわべだけの理由で販売ができなそうな今日この頃のゲーム事情ってのがありそうな・・・
Posted by プラズナー at 2005年03月29日 08:29
しかし、GTA魂の熱さなら、ファミ通ライターのポルノ鈴木がダントツだと思います。
Posted by Dr.K at 2005年03月29日 08:41
MAFIAもお勧めです。禁酒時代のアメリカ、ゴッドファーザーの世界。体験版もあるのでお試しあれ。しかしそれなりの性能を要求します:-)
Posted by カッコウ at 2005年03月30日 16:31
おお、マフィアか。そういえばEAがズバリ「ゴッドファーザー」のゲームを発表してましたな。発売はまだ未定ですが。
Posted by Dr.K at 2005年03月30日 19:00
GTA:VC日本語版といえばカプコンの妙な自主規制のおかげでPC版ですら残虐表現がカットされている事実を知っての一気にやる気が失せてしまったのでした。最近はコンシューマでもシャドウオブローマやバイオ4の北米版にはある残虐表現(チェーンソーで切られたらレオンの胴体がぶち切れるとか)は日本ではカットされているようで。なんか日本産のゲームですら日本人は不完全な物を買わされているようでなんか納得いかないなぁ。
Posted by カッコウ at 2005年03月31日 03:49
海外版なんて知らないから、自主規制なんて全然気がつかなかったな。充分血しぶきが飛んでいると思うのですが、どこをカットしたと言うのだろう?
Posted by Dr.K at 2005年03月31日 08:58
前作のGTA3とかだとライフルで頭撃つと首がぶっ飛んでましたね。血はいいみたいですがどうやら首ちょんぱとか身体的変形が伴う表現は国内じゃ規制しちゃうみたいです。
Posted by カッコウ at 2005年03月31日 13:00
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