ゲームの作り手になろうと思うなら、「グランディア3」は買うべきです。
【プログラマー志望のかた】
高度に洗練された戦闘シーンをぜひご覧下さい。システムも良いし、画面演出もハデさと快適さを備えてます。もう二〜三等身のキャラにショボいエフェクト、などという時代は終わりました。
【企画やシナリオ志望のかた】
こんなストーリーを作ってはならない、という見本として心に刻んでください。
スタッフの仲がどれだけ悪かったのか知りませんが、いろいろなテーマがリンクしないまま放置されており、キャラの考えや性格がその場その場でころころ変わってます。
聖獣の皆様、「愛せよ」とおっしゃいますが、テーマに通じるエピソードが不足してて愛せません。神様には分からないのかも知れませんが、人が決断をするには、動機が要ります。思えばこのゲームのキャラは皆さん動機が不明確です。エメリウスがなぜ世界を滅ぼすまでの憎しみを持ったのか、その配下の者たちがなぜ彼についていったのか、アルフィナはなぜ兄を信じられたのか、ウルやダーナはどう仲間意識を育んだのかなど、一切が曖昧です。逆に、唯一ハッキリしているのは主人公ユウキの空を飛ぶ事への動機です。とはいえ、彼が飛んだところで歩かないで次の目的地まですぐ行ける、という即物的な長所しか与えられてませんが。
「ひらめいたァ!」byウル
ここでようやく、「このゲームは短い」という評価の正体が「プレイ時間が短い」ではなく「きちんと語られていない」という意味だったと気づくわけです。
弱小メーカーならともかく、スクエニの得意分野であるRPGでこれでは…。あえて駄作を作ることによって、FFのブランドだけを唯一絶対的なものにしようとしているのではないか、などとヨコシマな憶測もできてしまいます。
なんかディレクターはインタビューで「「良質なものを描いた」という自負がある」などと胸を張っているそうですが、ダーナの〈クリティカル〉から、ユウキの〈疾風陣〉+〈修羅の魂〉装備空中20段コンボ、さらにアルフィナの〈マナスティンガー〉でトドメとさせていただきます。星になれッ!
