2006年02月24日

手塚治虫 変容と異形

 〈俺と「萌え」〉無闇に力強いタイトルで、竹熊健太郎先生が、個人的な原体験を述べておられます。
 その中で、「俺が生まれてはじめて(性的に)ドキッとした手塚マンガ」として「バンパイヤ」の一場面が挙げられていますね。竹熊先生はその世代だったか!と今さら気づかされた次第です。

本人(手塚治虫)曰く、なぜアニメが好きかというと、アニメの特質のひとつであるメタモルフォーゼ(変形)に「強いエロス的感覚」を感じるからなのだそうです。手塚マンガにはそういう変身・変形場面がたくさん出てきますね。『バンパイヤ』のこの場面もそのひとつです。

 また、コメント欄でも
手塚の絵柄は清潔なんですが「形がグチャグチャしたもの」に対する偏愛は強烈にありますよ。上のほうでどなたかが例にあげていた『火の鳥』のムーピーとかね。これに類する例は手塚作品にはたくさんあります。
との説明があります。
2x6caxol  これら、手塚ヒロインにおける変容・変身属性、その行き着く先としての不定形、そして異形(人外)のヒロインの創造、といった現象に関しては、手塚ファンの間では半ば常識になっています。で、それをまとめてみたら本になったというのが右のもの。もう少し詳しく知りたい、という方はぜひ拙著を手に取り、読んでみて下さい。
 宣伝でした、すみません。

今初めて知ったけどアマゾンで買えるじゃないか。
posted by Dr.K at 17:08| Comment(0) | TrackBack(1) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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「手塚治虫・〈変容〉と〈異形〉」
Excerpt: 「手塚治虫・〈変容〉と〈異形〉」<br /> 大野晃:著<br /> 翰林書房/2000.07/2,100円<br /><br /> <br />&lt;変容&gt;というテーマを通じて、手塚作品を<br />読み直し、&lt;変容&gt;の問題を多角的・総合的に<br />論じ、&..
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Tracked: 2007-11-30 11:46