2006年08月27日

ゲド戦記 その1

 注・この記事は文句しか書きません。当該映画のファンの方はスルーしてください。

 「ゲド戦記」をようやく観た。ヘタすると100くらい文句があるが全部書くことにチャレンジしてみる。

1、もの足りない!
 2時間の長さがあり、「千と千尋」や「ハウル」に比べると遥かにきっちりとケリがつけられているストーリー性。それなのに終わった瞬間のこの食い足りなさ。
 駿監督の作品では、毎回必ず満腹できたんだが…。

2、タイトルが投げやり
 誰だ、あのロゴ書いたの。マジックの殴り書きみたいで、大作としての求心力に欠ける。初めからやる気なかった、とか言うんじゃあるまいな。「終わり」の文字がまた輪をかけてひどい。やはり、やる気ないのか。

3、パンフレットまで二流
 従来のジブリアニメと比較して、明らかに紙質が落ちてる。
 あらすじのところで、映画に出ない背景説明が載ってるのは前代未聞。読んでから観ろってか、オイ。

4、画質悪い
 HEP5の一番デカイスクリーンで観たのだが、フィルムにキズか汚れが…。せっかくの美しい背景に点々と映ってる。場末の名画座じゃあるまいし、整備ちゃんとしてくれよ!

以下はネタバレ含む
5、主役は誰なんだ
 いや、アレンが主役ってのは明白なんだけど。その割には、国を挙げて世界の危機を探ってたり、ハイタカ視点の描写があったりして、序盤で焦点が散ってる。拡げた世界観が終わったときに回収されてない。

6、出会いシーンのまずさ
 ハイタカとアレンが出会うシーンでは、なぜかハイタカの旅に視点が当てられている。
 一方のアレンの方は、そもそも王を殺して国を出てきている訳だから、ここにたどり着くまでにも苦難があっただろう。(影も発生したハズだしね) そっちを描かないから、後の展開をセリフでの説明に頼ることになる。

7、デザインが弱い
 駿監督の画面に対する執念は凄い。何気ない小道具にも意匠を凝らしてあるのは、「ハウル」の部屋を見るだけでもわかる。
 しかるに、「ゲド」の執念のなさ加減。ハイタカが乗ってきた小舟の凡庸さなどは、ジブリアニメでは最低ランクだと思う。

8、背景止まりすぎ
 「ゲド戦記」では、絵画調の背景美術がウリなのだという。そのせいか、背景がじっくり止まっているシーンが目立つ。よく描けているから長く見せよう、というのは素人が陥りがちの失敗。
 カメラを動かし、背景をばんばん使い捨ててこそアニメにはテンポが生まれる。例えば、「ハウル」の冒頭部分。ソフィーの寂しく地味な日常を描けばいいだけのシーンなのに、駿監督は立体的に走る路面電車や、パレードに沸く群衆をぶちこんで観客を飽きさせることがない。

9、脇役使い捨て
 予告編でも紹介される、国王に王妃、店の女主人にハジア売り。
 出番それだけかよ!っていうくらい一瞬しか出てない。王のお付きの者が一生懸命世界の危機を探っていたようだが、ほったらかし。脇役に愛が感じられないなぁ!

10、人間の頭がヘンになってない
 バランスが崩れる前のこの世界について、一切描写されていないため、現実に近い価値観を持ったホート・タウンの連中の頭がヘンと思えない。
 むしろヘンなのはテルーを殺させかねなかったブラックアレンの方では。

まだまだ文句があるので続く
posted by Dr.K at 14:43| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんなにでてくると、逆にどれほどの物なのか一度自分の目で見てみたいという欲求にかられますねww
Posted by よっしゃん。。 at 2006年08月27日 22:40
そんなに酷いのですか・・・orzゲド戦記って原作のあるアニメ映画じゃなかったですか???そういう意味では安心して見れるかもとか思ってましたが、そうじゃないんですね〜。宮崎アニメというと、魔女の宅急便までが限界って感じがしないでもないというか、そういう風潮ありますよね。私個人的には、普通の芸能人役者を声優に当てだしたあたりから、首をひねるようになってしまいましたね。まぁ情報が増えたせいで、色眼鏡越しに見てしまうのでしょうけど・・・。その辺はどうなんでしょ?
Posted by ペインター at 2006年08月27日 23:55
ジブリの「ゲド戦記」は、2時間使った、原作の『広告』だと結論付けましたが(笑)興味を持ったら原作を読め! みたいな。かくいう私、帰りに本屋で購入を希望して探しますと1・2巻だけが綺麗になくなっていて、みんな考えることは同じなのか……と妙に納得してしまいました(笑)映画の内容が3巻にあたる、というのは言われてましたからね。シナリオ構成はともかく、映像に関しては、服装や機械(?)の雰囲気が『ナウシカ』世界のものにそっくり! ……というところで満足してしまってました(笑)さすが博士、よく見ていらっしゃる!!!ところで質問なんですけど、EDロールにあった、“原案『シュナの旅』”っていうのはどういうことなんですか?服装? イメージ?たしかに、服装なら似てますけど(笑)
Posted by 竜 at 2006年08月28日 00:13
ジブリの名が付いてなければまあ「普通」と言われる水準ではあると思いますよ。 声優でない人の起用は私はわりと好きです。 「シュナの旅」については後ほど記事で触れようかと。
Posted by Dr.K at 2006年08月28日 09:15
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック