タレントが本音で語ることが評価され、女優であってさえ自然体がもてはやされる、今はそんな時代である。
アホか。
若者よ、そんなくだらない流れは無視しろ。建前を持て。虚勢を張れ。
建前とはもともと、そうあるべきという理想。例えば、警察官であれば、法の番人としていつも正しくあるのが建前。そこで、人間だからそんなの無理じゃん、と本音を言った途端に堕落が始まる。自分を律する事が出来るのは、建前を持つ者だけである。
虚勢を張るべし。他人より優位に立ちたい、本来の自分よりマシに見られたい、という願望があるからこそ、クズみたいな人間でもそこそこコミュニケーションをとって暮らせる。
自然体が一番、などと言いつつ、他人がどう見ようと構わないと言う態度では、クズはクズのまま向上しない。「自分らしく」とか「オンリーワン」など勝者の戯言だ。底辺の者ほど、歯を食いしばって虚勢を張らねば人並みの土俵に立つことは出来ない。
武士道なんてのは、もともとそういうものじゃないんだろうか。人間なんて、武士だろうが農民だろうが本来そんなに中身は変わらない。それに気が付かないほど、武士もバカじゃあるまい。しかし、武士が頂点となる世界を作ってしまったので、身分制を絶対のものとするために「道」を説いて虚勢を張り、優れた人間のふりをした。
イチローみたいに自分だけの目標を自己設定して、着々と達成できるなんてのは、一部の優れた人間だけだ。自分らしく自然体、なんてのは人真似で並みのことが出来るようになってからでいい。
結論。講師道なんてのがあったら、私ももうちっとまともに仕事できる…のか?