2008年02月10日

デスノート the Last name

 金曜にTV放送された映画版デスノート:後編。
 よくぞこんなふうにまとめたと感心すると同時に、よくもこんなふうにまとめたと反感を持つところもあって、気分は複雑。

 まず、感心した点は、マンガと異なる結末。マンガは第2部以降がやや冗長な展開だったが、それをバッサリなかったことにしたのは英断。また、デスノートのルールを利用した駆け引きについて、マンガのまま再現したのでは複雑すぎて理解不能な映画になりかねないところを、苦心して(?)整理してあるところも良い。結果として、マンガのときよりライトやLが天才に見えなくなってしまったのが惜しまれる。

 一方で、反感を持ったのは、「デスノート」のくせに一般常識に回収されるストーリーに変わってしまった所。この作品に限っては、むしろ厨二病全開で突っ走るべきではなかったのか。
 マンガ「デスノート」は、ジャンルで言うとピカレスクものの一種、つまり悪を祭り上げる作品だったと思うのである。ライトがノートを使って理想の世界を作っていく、なんてのは読者にとってはどうでもよい建前。ミサを都合良く使い捨て、策を弄しては「計画通り」とニヤつく、その邪悪な笑顔にこそ読者は喝采していたはずなのだ。
 映画では総一郎がもっともらしい社会の常識を振りかざして最後を締めてしまった。少年ジャンプに比べると、映画の方がより一般向けであることを求められる、と制作側は考えたのだろうか。誰にでも安心して見せられるが、明らかにスケールダウンしている。前編を見たときの悪い予感が見事に的中してしまった。
 安心して見られるものはもはや「デスノート」ではない。権力を笑え、親を殺せ。世界を恐怖で支配する、背徳のロマンこそが「デスノート」の主成分なのである。だから、いくら人気があるからと言って、Lが命を捨ててヒーローになってしまうのは…きっと間違いなのだ。
Bkdtmfsv

余談
 放送中何度も「耳をすませば」の予告が流れたが、こんなの作ったのは誰だッ! →


総一郎主役度    10
ミサミサアピール度 9
世論迎合度     8
個人的総合     7

posted by Dr.K at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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