2008年07月13日

前田圭士「ゲームデザイナーの仕事」を読んではいけない理由

Tfckrsri  「ゲームデザイナーの仕事」を読了。
 ゲーム制作の本、というとプログラムやCG技術の解説を扱ったものはずいぶん充実してきたが、こと企画・仕様の面においては、ほとんど増えていないという印象がある。
 そんななか、この本の登場は大変貴重。

 快適に遊べるゲームが、どのようにして設計されるかという、当たり前のことをきちんと解説しており、ゲーム作りの地道さが伝わる。名作ゲームのスゴイ話であおりたてる本とは一線を画した良書である。 

 ただ、私としては学生に勧めたくない本であるのもまた事実である。

 なぜかというと、私が担当する学生は、専門学校の一年生だからである。彼らはまだゲームを作ったことがない。どんな企画がよいか、どんな設計がよいか、なんてことは一遍こけてから思い知るべきもので、先回りして小賢しく理論を抑えるなんてのは当人のためにならない気がする。
 また、本書に書かれた企画の過程は、まさしく現場の組織を想定したものとなっており、就職活動用の作品や、学校でのゲーム作りには全く適さない。就活用の企画は、作者本人の考え方と伝達力を見るものなので、アイデアは新しくあるべきだし、予算などは無視していい。卒業制作なんてのは、メンバーが個々の能力を発揮してこそ楽しく意味があるもので、リーダーが独裁的に決を下す性質のものではない。

 自分でゲームや企画をいくつか作り、それなりに失敗を積んでから、本書に手を伸ばせば大いに+になる。そうでない者が読んで、その知識を受け売りすれば、他を混乱に巻き込むだけなので注意されたし。
posted by Dr.K at 10:56| Comment(4) | TrackBack(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
デジタルトキワや大型掲示板で、いわゆる「ゆとり」とか「くれくれ」の層がなんというか見るからに低年齢化しているのを感じます。先日も何かの作文の優秀作品がネットからのコピペだったという想像は出来ていたのに止められなかった、情けない事件がありましたが……そんな世代にクリエイティブな人間がどれだけ居るのか。だからといって今のゲームは飽和状態で焼きなおしブーム。その分、これから先の時代に少し期待しています。面白い人材を発掘してください
Posted by とおりすがり at 2008年07月13日 18:57
デジタルトキワ荘、数年前から掲示板が機能しておらず、今は見てません。いいコミュニティだったんですけどねぇ
Posted by Dr.K at 2008年07月13日 22:13
自分も3月のリニューアルからはまったく見ていなかったのですが書き込み後登録して、あまりの変わりように驚きました。見た目はmixiそのままな、いわゆるSNSコミュニティな上登録者数の割りに盛り上がっていない感じ……。残念です。いまはこの手のコミュニティでは13歳のハローワークが熱いかもしれませんね。それでは、今後はまたひっそりとこちらの記事を拝見させていただきます。
Posted by とおりすがり at 2008年07月14日 12:31
先生、私ちょっと本屋行ってきます……!
Posted by あみ at 2008年07月17日 23:14
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