体験版のプレイが完了。これは面白くなりそう。ストーリーやシステム等のあらましについては、公式サイトや他のブログを見ていただくこととしよう。当方、せっかくの個人モニターなので、より主観的な好みを軸につっこんでいくことにする。
「街」が売れなかった理由として、アニメやゲームのようなキャラの立て方をしていなかったことが挙げられる。実写である上に、さえない青年やオッサンだらけ。唯一の女性までデブと来ている(←売れる前の北陽)。
しかし、彼らが巻き込まれる騒動は、良質のテレビドラマのようなシナリオの面白さに満ちており、その中で徐々に人物の内面も描かれ、読み進めるほどに目が離せなくなってくるのだ。
「428」もまた、パッと見は相当きつい。加納はイケ面だが、まだ下っ端の刑事。遠藤に至っては、ロン毛のチンピラにしか見えない。しかし、この導入のしょっぱさは、とりあえずひとみの可愛さでしのいでいただきたい。彼らが事件に巻き込まれて生き生きと躍動する頃には、見かけや設定などどうでも良くなって、共感の持てる内面に気づいているはずだ。
「街」が一週間を一日ずつ区切ってプレイしたのに対し、「428」は一日を一時間区切りでプレイするシナリオとなっている。スピード感のある展開と、動きまくる画面で、サウンドノベルの静止したイメージを大いに覆してくれる。
なお、本作にも、チュンソフトのサウンドノベルではおなじみの、TIP(用語などの解説コーナー)がある。うろ覚えで引用するが、
「所轄…(用語説明の後、)実際は、某ドラマのように、本庁と所轄が対立しているということはない」
「ホスト…ケータイ小説ではよく恋愛の対象になるが、実際はそんなことはない」
などと、ライターの毒舌がかいま見られるのも、個人的には大変良い。
すでに製品版はバッチリ予約済みなので、続きをプレイできるのを楽しみに待つことにしよう。