2009年06月28日

11年ぶりの続編 「西遊妖猿伝 西域篇」

Youenden1 快挙である。
 前作「河西回廊篇」で、玄奘が砂漠に一歩を踏み出したところで連載が終わってから11年、「西域篇」がついに単行本になった。
 諸星大二郎には、短編の連作が多く、「西遊妖猿伝」は貴重な長編作品である。第一部「大唐篇」が連載開始したのは1983年のこと。この頃は陰鬱で重厚な趣があったように思うのだが、「西域篇」では舞台が砂漠のせいか、あるいは八戒や講釈師がはっちゃけているせいか、ずいぶんからっと軽くなったような気がする。
 もともと流行に一切関係ないところで描き続けてきた作者ゆえ、筆致に全く衰えがない、それどころか「河西回廊」の頃より面白くなっている気がするのが嬉しいような恐ろしいような。
 〈西遊記〉を元にした作品はいくつもあるが、沙悟浄が加わるまでに25年かかったなんてのは、これだけだ。ようやく揃った旅の仲間が天竺に着くのはいつになるだろう。

posted by Dr.K at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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