2010年02月28日

AVATAR

 これはあとでソフトを買っても意味がないね。巨大ホームシアターで3Dが楽しめる、という金持ちでもない限り、絶対映画館で観るべき。この技術でゲームセンターもなんとかできんものか。

●3Dの感想
 始まる前の予告編からいきなり3D。これが典型的な飛び出すギミックで、なるほどこんな感じか、と思わせておいて本編は全く違った。飛び出すというより奥行きが出た感じだ。色についても専用メガネ越しでも充分に鮮やかで、技術の進歩に感心する。
 空中に浮くモニターが本当に浮いて見えたり、投げ込まれるガス弾を思わずよけそうになったり、臨場感のアップした場面があるかと思えば、暇つぶしにパターを打ってみせる所など、お遊びの場面もあって、サービス満点。「アバター」のウリはどちらかというと大自然の方になるのだが、3D効果が顕著なのはメカニックひしめく室内の方。次の機会には、ロボットものかホラーものを3Dで観たいと思った。
 普段が近眼なので、目が良かったらこんなに遠くまで見えるのか、という疑似体験ができた。一方で、気になったのはカメラのフォーカス。映画において、近景だけぼかす、遠景だけぼかす、というのは当たり前の演出手法なのだが、3D方式では違和感が出てしまう。また、メガネの上にメガネ、という体勢では疲労感もかなりのもの。今後、この方式が普及してきたら、快適なマイ3Dメガネを各自持って鑑賞、という時代が来るのだろうか。

(以下に多少のネタバレを含みます)

●キャラクターがすごい
 この映画には、ぱっと見て魅力的な登場人物がいない。青い宇宙人は、事前にはむしろマイナス評価。しかしそれが計算ずくだったとは。ストーリー開始時には、デカくてキモいだけだが、見慣れてきてきちんと感情移入できるのに驚いた。後半になると観客もしっかりこの世界の価値観に馴染んで、彼らが美男美女にさえ見えてくる。主人公が異文化に入っていくストーリーと体験的にシンクロしていて、見事すぎる。

●ストーリーも新しい?
 主人公が不自由な現実から離れ、別の世界で大活躍するという王道的展開。しかし、ジェイクたちがアバターであるということが、いきなり先方にバレているというのは面白い。また、こういう話では、最終的に現実に戻されるのがお約束なのだが、意外な結末が用意されている。
 富を得るために先住民を追い払ってきた、アメリカの歴史そのものを批判的に振り返る内容。先住民の持つ精神世界や呪術的要素を、生命のネットワークと解釈。情報化著しい今日において価値のあるものとして納得させる一方、古典SF小説のような王道感も出た。地球人側が求める資源が「アンオブタニウム」。「手に入らない」という意味で、皮肉が効いている。最後の撤退シーンには昨今の中東派兵への嫌気まで感じられる、と言ったら言い過ぎだろうか。アバター保守のために残ったメンバーは、さしずめ民間の支援団体、といったところか。
 ストーリー面ではあまり評価されていない印象の「アバター」だが、アメコミのリメイクものなどと比較しても、〈今〉を強く感じさせる作りには好感が持てる。

●アンチャーテッド?
 私が観たのは字幕版だったのだが、ゲーマーなら吹き替え版もオススメ。主役のジェイクと悪役の大佐の声優が、「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」の主役ネイトと悪役ラザレビッチで完全に一致。まるでゲームの延長のように楽しめるらしい。

映像美   10
アクション 8
疲労度  9
個人的総合 9

posted by Dr.K at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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