ようやくクリア。実に良い出来だ。スタッフロールで拍手喝采しそうになった。
基本システムがオープンワールドなので、様々な条件が重なり、プレイヤーごとに異なった体験ができる。
例えば、先ほどプレイした賞金首を捕まえるミッション。
周りの取り巻きもろとも、撃ち殺してしまうのが簡単だが、生け捕りの方が賞金が高くなる。そこで、投げ縄で捕らえ、縛ってから担いで馬に乗せて運ぶのが手順となる。
さて、賞金首はとある湖畔に追いつめられた。いつものように投げ縄をかけて、縛る。ところが、ここは湖畔。縛った賞金首が溺死してしまった。がっかりしているところへ、弔い合戦を挑む敵グループが押し寄せる。そんなときに限って、馬がクーガーに殺されている。
本当に色んなことが起こるゲームだ。
そのように自由な反面、オープンワールドのゲームは、ストーリー的には薄くなりがちである。ところが「レッド・デッド・リデンプション」は、むしろストーリーの充実度が半端ない。
(以下、ネタバレ要素を含む)
ニュー・オースティンではならず者の戦いを描き、メキシコでは革命を、ブラックウォーターではネイティブアメリカンと白人との軋轢を描く。これ一本にあらゆる西部劇のテーマが詰め込まれており、大変な充実度だ。
最も驚いたのが、ダッチと因縁の対決を終えた後。エンディングを感じさせる曲をバックに、主人公ジョン・マーストンは家へ帰る。家族との再開で幕か、と思いきや、そこから牧場の日常を描いたストーリーが続くではないか。
ゲーム的には、盛り上がるダッチ戦で終わっておくのが一番収まりがいいはず。ところが本作はそうしなかった。最後のテーマ、家族をじっくりと描いて終わったのである。すごいなあ、大河ドラマをやりきっている。
そして訪れる、衝撃のクライマックスを、皆さんにもぜひ体験してもらいたい!