2011年02月03日

「HEAVY RAIN −心の軋むとき−」 その1

Heavy_rain 学生に見せたら、「何のゲームかさっぱりわからない」だって。そりゃそうだろうなあ。
 第一印象は、とにかく奇妙だ。ゲームが始まると、主人公がベッドに寝ている。起き、シャワーを浴び、ヒゲをそり、服を着る。これらを、右スティックを駆使した独特の操作で行う。自由度は全くなく、これらをこなさないと、ストーリーを進めることが許されない。
 日常を淡々と操作するだけの、ゲームとしては面倒とも言える内容が続く。

 だが、この導入が、以降の内容に効いてくる。
 例えば、ショッピングモールで、迷子の息子を捜す緊迫感。これは普通のアクションゲームの操作では感じられないものではないだろうか。
 また例えば、人生に絶望した主人公の、わびしい生活。一挙手一投足を操作することで、その雰囲気が、視覚だけではなく手元から伝わってくる気がする。
 今まで、アドベンチャーゲームの感情移入は、キャラクターが見聞きしたことを描くことによって成されてきた。ところが、「ヘビーレイン」では、キャラクターの感じたことを、煩わしい操作の連続によって、プレイヤーにも肉体的に体験させようとする。ストーリーが盛り上がるより先に感情移入が進んでしまうという、未知の経験に、「すごいゲームが出てしまった」と感嘆した。
 このゲームを見てしまうと、紙芝居+選択肢のアドベンチャーゲームなど、化石のようなものに思えてくる。
 のれない人にはクソゲーに違いないが、一見の価値のあるゲームである。

posted by Dr.K at 22:34| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しく拝読しています。
HEAVY RAIN凄いですよね。
私も感情移入しすぎて、緊迫した場面では全身がぶるぶる震えるほどでした。
粗はあれど、次にも期待してしまいます。
Posted by TRO at 2011年02月04日 09:41
いらっしゃいませ。
会話による交渉シーンにも、独特の緊迫感がありますねぇ。
Posted by Dr.K at 2011年02月05日 11:29
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