2011年02月14日

アドベンチャーゲームの歴史を振り返る その5

 現在では、エロゲーと言えばすなわちノベルゲーであり、ノベルゲーと言えばほとんどエロゲーかギャルゲーである。しかしながら、前回説明したようにノベルゲームは意外と新興のジャンル。今回は少し脇道にそれ、ノベルゲーム登場以前のエロゲーを振り返ってみよう。

●アドベンチャーゲーム
Akujo2
「悪女伝説U セーラー服ラプソディ」(87)ドット企画
 まず多かったのが、旧来のアドベンチャーゲーム。正解選択肢を選ばないと次の絵を見られない、なんてのは当たり前。エロシーンに入っても、延々とコマンド選びが続いて、なんともしょっぱい。
 以前、仕事の資料として「恋姫無双」をプレイしたが、ボリュームはあるわ声は付いているわエロシーンは視聴するだけでいいわで、この頃のゲームに比べたら天国みたいなもんである(笑)

 さて、アドベンチャーゲームは、システムが謎解き向きなので、探偵ものと組み合わせたエロゲーも多かった。しかし、そうなると今度は事件ばかりが面白くてエロシーンを無理矢理入れたようなものが出来たりして、このジャンルはかなりの行き詰まりを見せていた。

●RPG
Ca
「カオスエンジェルズ」(88)アスキー
 よろしい、ならばRPGだ。「カオスエンジェルズ」は、「Wizardry」からややこしいシステムを取っ払ったシンプルなダンジョンRPGである。モンスターが全部美少女、という身も蓋もないゲームだ。
 このゲーム、個人的には歴史に残る傑作だと思っているのだが、賛同してくれる人がいなくて悲しい。何も分からずにダンジョンに放り込まれる開幕から、すべてが解き明かされるエンディングまで、仕掛けとストーリーの面白さは相当なものだと思うのだが。

 ちなみに、エロゲーでRPG、というジャンルで大ヒットとなった「ドラゴンナイト」が出るのはこの翌年のことである。エルフはこれで一躍有名メーカーとなった。

●ウォーシミュレーション
Foxy
「Foxy」(90)エルフ
 エルフは、果敢に新システムに挑むメーカーだった。PCゲームで「三國志」や「大戦略」が売れていることを受けて、シミュレーションタイプのゲームを作った。しかし、このタイプのゲームは開発が難しいため、後に続くタイトルはほとんどなかった。

●育成シミュレーション
Prima
「プリンセスメーカー」(91)ガイナックス
 そして、美少女ゲームは〈育成〉に行き着いた。パラメーター上げ下げの簡単なシステムで、マルチエンディングを楽しむことが出来る。当時、「シムシティ」シリーズが流行っていたこともあり、〈シム姉ちゃん〉などと言われることもあった。
 同ジャンルのゲームとして、「卒業」もヒット。また、「ときめきメモリアル」も、育成対象がプレイヤーとなっているものの、このジャンルの後継者と言える。

●試行錯誤の果てに
Dokyuseiss
「同級生」(92)エルフ ※画面はサターン版
 ノベルに至るまでの試行錯誤の過程、いかがだっただろうか。この頃の美少女ゲームは、高度にゲームであろうとした跡がある。ヒット作「同級生」では、評価されたのは美少女キャラであり、ストーリーであった。しかし、このゲームにはRPGのごとき移動画面があり、時間経過の要素まであったのだ。こういう作り手の意欲は、プレイヤーにも何かしら伝わるものだ。
 続編「同級生2」の時には、ディスク交換の煩わしさから、当時まだ高価だったハードディスクがたくさん売れたと聞く。ヒットゲームにはそれだけの魅力があった、というエピソード。

続く

posted by Dr.K at 17:42| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勉強になりました。ダンジョンRPGタイプのギャルゲーが黎明期に有ったことは知りませんでした。
Posted by ボブ at 2011年02月15日 01:17
うんうん、良く解ります。
 当時、ギャルゲー(と今は分類される)は、最新のハード(PC-88→PC-98)と、それを超える表現(卒業のビープ音で声を出す等)をするソフトが出まくってましたからね。
 フロッピーからCD、HDD、HDDの大容量化は良かったんですが、WINDOWSが現れるまで、ハードが恐竜的に分化しすぎて、そのソフトが遊べるハードが限られすぎる(PC-98V専用とか)のが欠点でした。
Posted by じあんとー at 2011年02月15日 09:02
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