え、続きあるの? という不意打ちの新刊がこれ。
「このマンガがすごい!」に選ばれたのに気をよくして、いつの間にか連載が再開されていたらしい。
妙に泥臭いビジュアルで描かれる手塚治虫。そして、彼に関わる人々が輪をかけてうさんくさく描かれ、相変わらず面白い。
しかしながら、タイトルに偽りあり。今回は手塚が若い頃にまで遡るエピソードもあり、前回以上に「ブラック・ジャック」から離れることになっている。
第9話「虫プロてんやわんや」は、実にいい話なのだが、最後の2ページのとってつけた感が凄い。
第11話では松本零士が登場。にこやかに取材に答えているが、そんな暇があったら「999」を完結させろと言いたい。そして、チョコレートうどんの逸話は、このときのことじゃなかったと判明。
それにしても、ずいぶんとりとめのない構成になっているが、こういうのはあんまりダラダラ続けて欲しくないな、というのが正直なところだ。