2013年10月07日

雰囲気だけのゲームじゃない。「rain」

Rain

 「rain」は、PS3用のダウンロード専売ゲーム。雨の中でのみ姿が見える少年と少女の、一晩の冒険を描く。総プレイ時間は4時間程度。

 発売前から、独特の雰囲気が注目されていたこのゲーム。ジャンル的に、「風ノ旅ビト」や「Unfinished Swan」と比較されやすいが、それらと異なり、このゲームは純和製。そのせいか、意外と古典的なプレイ感覚がある。
 マップは3Dだが、昔のバイオハザードのように、固定カメラだ。画角が一定になるので、絵画的に構図が決まる、という雰囲気への貢献もあるが、それ以外に、行き先を示したり、特定のモノに注目させたり、ゲーム的にフル活用されている。
 雨の街をあてどなくさまようゲーム、という事前の印象とは異なり、ステージ構成はほぼ一本道。ギミックを使いながら、一つ一つクリアしていくといった感じだ。

 (以下に、ストーリーの結末を含むネタバレあり)

 ヒロインの少女がユニーク。そこにいるのだがなかなか会えない、というもどかしさが素晴らしい。少女が透明であることによってそのことがより強く感じられる気がする。
 ストーリーはもっとあいまいなものと思っていたが、文字による説明が思いのほか多弁で、夢の中のように訳が分からない、とはならない。ちょっとどきっとしたのが、少女が自宅に着く場面。寝ている自分を起こそうとすると、透明の体にだんだん色が付き始める。透明なのは幽体離脱か何かで、それに色が付き始めるということは、本体が死にかけているのではないか、と不安になった。だが、結末付近、少年が動けなくなって、少女が少年の本体を起こしに向かう場面を見ると、色が付くというのは単に目覚めが近い、という意味だったようだ。
 他の人の感想を見ると、子供のくせに大きなものを動かしたりしてリアリティに欠ける、という意見があった。だが、彼らがそのような行動をするのは、世界が崩壊してリアリティが失われた後のことなので、それでいいのである。

 最後に要望を一つ。夜が明けて、目を覚ました少年は、少女に会いに行く。この部分はエンディングの水彩画ムービーになっているのだが、ゲームとして自分で歩いて行きたかった。昼間バージョンのマップを作る手間がかけられなかったのだと思うが、自分で操作してこそ、夜との対比が鮮明になったと思うのだ。
 スタッフロールのスペシャルサンクスに、上田文人の名前を発見。何を手伝ったのかはわからないが、「TRICO」の続報を早く!

posted by Dr.K at 06:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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