2013年11月22日

起死回生の大逆転 「逆転裁判5」その1

 実に6年ぶりとなるナンバリングタイトル。
 前作「逆転裁判4」は、セールス面では好調だったものの、ストーリー、キャラクター、システムなどすべての面で不評。そのため、王泥喜弁護士を主人公にした新シリーズの継続が困難になり、旧作の人気キャラで作ったスピンオフ「逆転検事」で、辛うじて息をつないだ。

 「5」は、シリーズの立て直しを賭けた起死回生の一手である。結論から言うと、見事にその使命をやり遂げた。

Gykuten51 お馴染みの法廷が爆破されるショッキングな映像で幕を開けるこの物語は、映像そのままに、シリーズの破壊と再生を宣言する。王泥喜は事件に巻き込まれ散々な目に合う。
 王泥喜弁護士には特技があった。それは、腕輪の力によって、証人のわずかな癖を見抜くというものだ。「4」では、この「みぬく」が新システムだったのだが、難易度が高く、言いがかりにしか見えない会話の運びなどで、評判が悪かった。
 「5」の物語は、この特技をなかったことにはしない。だが、検事が「そんな能力はインチキだ」と詰め寄り、法廷で使うことが封じられてしまう。その後、捜査パートで何度か「みぬく」を使う場面が用意されるものの、王泥喜が包帯で片目をふさいだために、能力を使うこと自体ができなくなってしまう。
 不評だった要素を、物語の流れの中で、巧妙に排除しているのである。

 王泥喜のイメージチェンジは、効果抜群。誰もがその謎を気にしてストーリーを読み進めた。この仕掛けは大成功と言っていい。
 もともと、「逆転裁判」シリーズは、策を弄した法廷での駆け引きが面白いゲームだ。だが、「5」に限っては、最大の策は、シリーズを立て直すための巧妙な作りの方に思えてならない。

posted by Dr.K at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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