2013年12月28日

珍品堂が勧める2013年のコミックベスト3

 年明けから、手塚治虫の「ブッダ」雑誌オリジナル版が刊行されるらしいのですが、例によって総額6万円超の限定本。ファンとしての本気度が試されます。

第3位 吾妻ひでお「アル中病棟」
 「失踪日記」から8年。ついに姿を現した続編は、驚くべき力作でした。いつも通りの軽妙な筆運びなんですが、なんというか、人間の業が凝縮されています。吾妻先生の健在ぶりが知れて嬉しいのですが、その一方、登場した人たちは、今どうしているんだろう、と気になってしまいますね。

第2位 諫山創「進撃の巨人」
 アニメの放映で知名度が上がりましたが、原作だって負けてはいません。驚きの真相が明かされた10巻、新展開の12巻と、再びアクセルがかかってきた印象。何度も言いますが、しっかりした結末に向かって進んでほしいです。

Bjs

第1位 宮崎克/吉元浩二「ブラック・ジャック創作秘話」
 3巻が特に強烈。中国で出た「鉄腕アトム」の海賊版を見て、手塚は怒りを露わにします。絵がひどすぎる! ついには無償で手直しし、中国に送り付けます。海賊版が本物になってしまいました! まさに「このマンガ家がすごい!」としか言いようのないエピソードです。

posted by Dr.K at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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