2014年05月18日

アナと雪の女王

 これはいい。吹替え版でもう一度観ようか、と思わせる。大ヒットも納得の出来。

【前半の感想】
 極限まで枝葉をそぎ落としたストーリー運びで、総集編になる一歩手前のようなあらすじ感。歌に乗せて、密度の高い映像を楽しむべし、という作品だと理解した。最先端のCG技術に圧倒されっぱなしである。
 まず、雪や氷の多彩な表現。存在感のリアルさ、エフェクトとしての派手さともに満点。氷の魔法なんてのは、これまでゲームの中で何回見たかわからないが、それらがすべて過去のものとして押し流されるクオリティ。これからゲームを作る人は、心せねばなるまい。
 一方、派手な映像の陰で見過ごされがちだが、基本となる人物の動きや感情表現が極めてよく描けている。もっと観ていたい。子供時代短すぎるだろ! と理不尽な文句を言いたくなる。
 ブルーレイが出たら、部分再生やコマ送りで気に入ったところをじっくり見るぞ、という人が続出しそうだ。

(注:以下に結末を含むネタバレあり)

【後半の感想】
 野球の世界では、打つ直前に曲がる変化球を魔球と呼ぶが、「アナと雪の女王」のストーリーがまさにそれ。前半、普通と思わせておいて、結末で大いに裏切る。
 「真実の愛」。またか、というキーワードだ。ハンス王子との運命的な出会い。クリストフとの冒険。トロールたちの大騒ぎ。キーワードに即したエピソードの数々がことごとくフェイントであり、事件は姉妹の愛で解決する。「真実の愛」は男女の恋愛ではなかった。ディズニーが言うとは思わなかった結論だ。新しくて爽快なハッピーエンドには脱帽するしかない。オラフが消失しないのもささやかな裏切りである。

 映像とストーリーの両面で最先端を行くとは、まだまだディズニーはいける、と感慨深かった。初期作品を模した併映の短編とのコントラストも効いている。

映像先端度 10
物語先端度 9
ヒーロー不遇度 8
個人的総合 10

posted by Dr.K at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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