小栗旬主演の刑事ドラマ。死者の霊と話せる、という設定の時点でB級の匂いがプンプンで、はじめは観るつもりがなかった。だが、裏でやっている「MOZU」が、続きはWOWOWで! となりそうな感じでけったくそ悪いので、BORDERの方を視聴決定。ところがこれが、なかなかの掘り出し物。
#1「発現」
殺された被害者が、「あれが犯人です」と教えてくれるのだから、主人公の石川は刑事としてはチートである。こんなの推理にもサスペンスにもなりゃしない、と先行きを心配したが…
#2「救出」
この事件では、殺人犯が自殺し、即、霊として登場。生き残りの被害者を必死で探す石川を、挑発するようにもてあそぶ。
#4「爆破」
この事件では、犯人は、ホームレスを殺しては、その近辺に爆弾を仕掛ける。変装して周囲に紛れる犯人を、石川は霊との連係プレーで暴き出す。
#5「追憶」
死体が見つかり、石川はその霊と会う。ところが彼は、霊のくせにすべての記憶を失っていた。宮藤官九郎演じる情けない霊につきまとわれるコメディ回。
#6「苦悩」
被害者の霊が犯人をはっきり見ておらず、捜査は難航。ついに見つけた犯人は、目の前で投身自殺する。石川はその霊から殺人の動機を聞き出す。
#7「敗北」
ひき逃げ事件が起こり、被害者の霊の証言から、犯人が大物政治家の息子と判明。しかし、プロの掃除屋まで動員する現世の権力者にはかなわず、高飛びを許してしまう。
ワンパターンにならず、「死者と話せる」という一つのネタでどこまで色々な話を作れるか、というアイデア勝負になっており、毎回飽きずに楽しめている。最終回がどうなるのかまだわからないが、第2シーズンをぜひ作ってほしい。さらなるアイデアへの挑戦が見てみたい。