奇をてらったストーリーばかりが取りざたされるこのゲームだが、ここで、アクションゲームとしての出来に着目してみたい。と言うのも、「Nier」を開発したキャビアがAQインタラクティブ(現マーベラス)に吸収されたせいか、本作の開発会社がアクセスゲームズになっているからだ。
●ゲーム的操作感
海外のリアルなゲームでは、キャラクターが滑らかに動く代わりに、操作への機敏な反応が損なわれていることがよくあった。一方本作は、和製アクションならではの反応重視の動きで、スピード感がある。この辺は「戦国BASARA」シリーズを手掛けたアクセスゲームズらしい。
●割り切った敵AI
3Dアクションでは、ザコが攻め寄せてくる際、死角となる背後から攻撃されるとうっとうしい。本作のザコは、プレイヤーの前へ回り込んでくれるため、そのストレスが軽減されている。
一方、大型の敵は、強力な攻撃を持っているので、迂闊に食らうとゲームオーバー。かわして、側面や背後から連打を叩きこむ攻防がアクセントになっている。
●ウタウタイモード
ゲージをためて発動する必殺技(上の画像)。強力なだけでなく、非常に親切な設計だ。発動後、自分で解除できるのである。これにより、無駄なくこまめにゲージを活用することができる。
●アイテム回収
敵を倒したり木箱を壊したりすることでアイテムが出現する。これを、普通に体で取りに行っていたのだが、判定が小さめで取りにくい。実は、武器による攻撃判定でもアイテムを取れる仕様なので、攻撃範囲の広い戦輪などを使うと、一気に回収できる。サブミッションの「アコールの依頼」では必須のテクニックだ。もっと早く気づいていれば…
●ドラゴン騎乗
ドラゴンに乗るステージは、本来なら見せ場となるべき所だが、残念なことにゲームとしては今一つ面白くない。「エースコンバット」シリーズを手掛けていたアクセスゲームズなので、ここはもう少しがんばってほしかった。