2014年11月18日

グランド・ブダペスト・ホテル

 100分間の東欧冒険旅行へようこそ。映画「グランド・ブダペスト・ホテル」は、架空の国の名門ホテルを起点に、伝説のコンシェルジュと新米ベルボーイが数奇な冒険を繰り広げる物語だ。
 最初の場面は、ある作家の墓。そこから過去へさかのぼり、生前の作家が語り始める。それは、若いころに「グランド・ブダペスト・ホテル」を訪れた時のこと。ホテルのオーナーと話す機会を得た作家は、オーナーが若いころ、伝説のコンシェルジュと出会った話を聞くのだった。ここからがようやく本編。回想形式なんてのはそんなに珍しくもないが、3度も遡る構造にまず驚き。そして、今どの時代を観ているのかは、画面の比率でわかるという演出だ。
 物語も二転三転。構成の読めない独創的な展開にたびたび驚く。先が予想できないところが面白いので、この場でネタバレを書くのは控えよう。
 ホテルの外観をはじめ、遠景で描かれた場面のいくつかが、ミニチュア撮影となっており、その作り物感が独特の味となっているのだが、まさかあんな場面で使うとは、という驚きがある。
 エンドロールでは、景気のいい音楽とともにダンサーが躍るアニメが添えられている。作り手の遊び心が隅々まで散りばめられていて楽しい。
 最後にもう一つ。伝説のコンシェルジュは、やさしい笑みを浮かべたイギリス紳士なのだが、演じるのが「ハリー・ポッター」でヴォルデモート卿をやった役者と知り、その変貌ぶりに驚いた。

画面の作りこみ 9
テンポの速さ 9
物語の情報量 9
個人的総合 8

posted by Dr.K at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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