2015年02月19日

権威主義の学生に辟易

 私の仕事は専門学校ゲーム科の講師。
 こんなところに来るのは、どんな学生だろうか。受験エリートなんか知らん、俺はゲームを作るんだ! というような反骨心のある奴ら、だと思ってたんだけど…。

 先日、学内コンテストの審査結果が出て、最終プレゼンに残るメンバーが発表された。落ちて悔しがったり、がっかりしたりするのは分かる。だが、完全に受かるつもりでいて、審査に不満を漏らす者がいる。勘違いも甚だしい。
 実は今回、プログラム技術的には高度なことをやっている作品が、いくつか落ちている。なぜか。ゲームのコンテストだからだ。
 プログラマーの入社試験ならば、技術が評価されて合格する作品だろう。しかし、ゲームのコンテストでは、技術はゲームを面白くするために使われなければ意味がない。市販のゲームに届く水準の技術が使ってあっても、インターフェースやレベルデザインがおざなり、ではだめなのだ。
 この手の作品のプレゼンは決まって、物理ベースレンダリングがどうたら、なんたらシェーダーでこうたら、と専門用語を並べたてた技術解説に終始する。他の学生より知識がありますよ、と小賢しいアピールをするのだが、審査員は業界のプロなので当たり前の知識であり、釈迦に説法、実に恥ずかしい。周囲を見下し、権威に媚び、それが正しいと信じているのだ。
 それだったら、かつて壇上で「僕たちはロボットが大好きだ〜!」と叫んだ学生のように、作りたいものへの打算のない情熱を語ってくれた方が何倍も気持ちいい。

 私は大学の文学部を出ている。学生時代、難解な研究書を読み、専門用語だらけの発表をして研究者気取りの嫌な奴らを山ほど見てきた。そういう世界を離れたのに、こっちでも同じようなことは起こるり得るのだとわかり、驚いたようながっかりしたような。

posted by Dr.K at 11:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 講師の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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